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2018-11

有職造花〜最初で最後?の雲上流展 - 2018.10.24 Wed



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十月の秋晴れの一日、蹴上の国際交流会館の和風別館へ



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ここで有職造花雲上流の造花展、おそらく最初で最後ではないかといわれる展示へ行きました。

有職造花は平安時代後期頃から、宮中の節会で用いられた儀式花を起源とするそうです。江戸時代、雲上流有職造花師開祖の華林家に初代村岡家が弟子入りし、以後その流れをうけついできましたが、当代の村岡登志一さん(村岡松華堂)が最後の伝承者になりました。(後継者がいないのはどちらの伝統工芸も同じですね(´・_・`) )




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まずは茱萸嚢
お茶をする人にはお馴染みです。9月9日の重陽の節句に飾られます。宮中で、端午の節句に飾られた薬玉をこの日に茱萸嚢にかえるならわしです。中には呉茱萸という漢方にも使われる薬草がはいっていて、厄除けに。
うちにも法輪寺でもらった小さいのがありますが、こんなりっぱなの、掛けてみたいな。




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端午の節句
葉菖蒲と蓬 昔はこれで屋根を葺いて厄除けしました。
すっきりして良い感じです。



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こんな見事な端午の節句飾りもありました。



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これこれ!一番ほしいやつ。
七夕には梶の葉!これもお茶やっている方にはなじみの乞巧奠の飾り。乞巧奠はかつて宮中では大事な節句行事でしたから、こんなのをたくさん掛けていたのでしょう。本物の梶の葉もいいけれど、あれはなまもんだから扱いがむつかしいので。



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上巳の節句(3月3日)は右近の橘左近の桜
お雛様の桜、橘の飾りもありました。




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ところでよ〜く見ると、この五色の糸の撚り方が交互になっているのがわかりますか?
ちょうどヘリンボーンみたいになっているの、芸がこまかい!有職故実ってここまでこだわるのね。



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五節句だけでなく、毎月の花の飾りもあって、これはそのなかの5月、藤の花
いずれもあまりに繊細で美しすぎる。

色味がいずれもはっきりしているのは、かつての宮中や屋敷の中は薄暗いので、そのなかで見せるためと聞きました。舞妓さんが白塗りなのと同じようなものね。あるいは秀吉の黄金の茶室も蝋燭の火でみると艶めかしく美しいのと同じ。



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はじめて知ったのは薬玉にも真行草の三種があること。お茶をやっている人にはお馴染みの真行草。
真ん中の薬玉が真で、宮中で好まれた物、左が行、お公家さんや茶人仕様、そして一番お馴染みの右の丸いものが草、町方の薬玉なんだそうです。なんだか行が一番りっぱにみえる(^_^;




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大きな物ばかりではなく、こんな舞妓さんの髪飾りにでもしたいようなかわいらしいものもあります。



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一つ一つを間近でみると、とてもとても細かい作業で感動します。
特にこの桜のしべや、、、、



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この柳の花!
ほそいほそい絹糸なんですが、これはほんとうにすばらしいです。その先の花粉まで、うお〜〜〜!っと萌えすぎました。



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このような有職造花は絹を手染めするところから始まって、和紙を裏打ちしたり、小さな布片に球形のこてをあてて花弁の丸みをつけたり、ひとつひとつ作るのです。ちょっと気が遠くなるような手作業。当世のはやりではないとて、それだけに当代で後を継ぐ人がいらっしゃらない。あまりに残念すぎます。

需要はまだ、お雛様などの飾りにあると思うのですが、五節句の意味をしらない人もふえた昨今、大きな物は飾られることもなくなったでしょうね。



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この展示のもうひとつのお楽しみは和風館の庭での添え釜。
実は主催者が想定したよりはるかに多くのお客様がこられたので(800人とか)、この日は30分でお茶席がなくなったそうです。私は事前になくなりそう、という情報をゲットしたので、なんとかすべりこみ、無事茶席へ入れました。

このスタイリッシュな点茶盤は金沢の釜師宮崎寒雉さんの弟さんがてがけたもの。



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風炉もそれで、釜は当代寒雉という兄弟コラボ、ご亭主もゆかりの方で。
この風炉、電熱なのですがとっても良い感じです。



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脇山さとみさんのとぼけたお皿には、展示にちなんで桜橘の松露
愛用している和菓子・青洋さんのもの。

さらに、、、



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青洋さんが、今回の有職造花各季節をイメージして作ったという干菓子の数々!
あまりにすてきすぎて、どれも良くて、どれを選ぶかかなり迷いましたよ。なんとか席にまにあって、このお菓子がいただけてしあわせです。





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