秋の奈良散歩〜正倉院展からならまち中華・中国茶 - 2018.11.07 Wed

おはよう
今日も1日、奈良散歩するぞ!
まずは日本人なら(?)正倉院展だろ!
ほんま、日本人正倉院展好き。
しかも期間短いから平日の午前中行っても、入館までにこのような、、、大行列。
でも流れていたので、それほど苦ではない。
中にはいってしまえば、それなりに空間はある。最前列で見ようとおもえば少々並ぶのは覚悟で。しかしながら、ず〜っと独り占めしてみている人や、友だちとああだこうだと(歴史的にかなり低レベルに怪しい)ディスカッションを展示物の前ではじめる人もいて、なかなかすすまないのはストレス。(時々、その見解は違う!とつっこみたくなるが、我慢我慢)
今回の目玉はポスターにもなった玳瑁螺鈿八角箱。ウミガメの鼈甲を貼り付けた上に夜光貝の螺鈿で描いた紋様〜蓮の葉、花、鴛鴦。華やかで気品にあふれた超絶技巧。毎年正倉院展のたびに言っているが、今年も言おう。工芸の技巧はこの時代にすでに完成しており、後世はその余塵を拝するのみ!
繍線鞋(室内履き)はほとんどすりきれてはいるが、細かい刺繍の名残がみてとれ、光明皇后がこれを履いていたかもと思うと萌える。
(鹿も行列?)
きらびやかさで負けないのが沈香木画箱。沈香、寄木細工、水晶の板、今も色鮮やかに赤・青と残る細かい絵。裾は透かし彫りでこれでもかの技巧を尽くす。
聖武天皇遺愛の三合鞘御刀子は、それぞれ紫檀・沈香・犀の角の柄の小刀がまとまってひとつにおさまっている。これを腰から下げていたという。なんてスタイリッシュ!
光明皇后が両親の菩提をとむらうため、玄昉が唐から将来したお経を国家事業として20年にわたり全巻写経させたという「五月一日経」の嚆矢の部分。
個人的に萌えたのは白銅剪子。蝋燭の芯切りなのだ。茶人にはおなじみ、夜咄の蝋燭の芯をきってふたたび明るくする道具。切った芯が落ちないように先が広がってお皿みたいになっているのは、今もあるのよ。すでにこのころ発明されていたのか。
意外に大行列だったのが犀角撥鏤如意。撥鏤(ばちる・彩色した象牙から紋様を彫りだす)はもうおなじみなので、遠方からだけ見る。
図録は重くてかさばるので、私はいつも半分のサイズの(しかも安い)英語版を買う。展示物名は漢字で書かれているし、写真はいっしょだし。
猿沢池をめぐってならまちへ
ショップもふえてきたが、この町の雰囲気がかわることのないようにと切に願う。
どこに萌える町家があるのか、地図はもう頭の中にはいっている。
ランチは中華粥の穀雨さん
正倉院展期間限定の「四神粥」なるものをいただく。
お粥に、玄武(なにかの佃煮)・青龍(青菜)・朱雀(海老団子)・白虎(蓮の実)・黄帝(生でたべられるカボチャ)と、なかなか美味しい組み合わせ。豚の角煮が絶品であった。
さらに歩いて南下、ならまちの端っこの方、中国茶&ギャラリーの叙友舎さん
ろうじの奥にひっそりとある町家。
向かいは広い空き地で、おそらくこんな町家がひしめいていたと思われるがきれいに撤去されたんだな(´・_・`)
ここは奈良の好日居みたいなたたずまいで、いっぺんに気に入ってしまった。
オーナーが直接中国や台湾で茶葉を買い付けて、ついでにお茶にまつわる雑貨もかいつけて、そこかしこに、ちょっと欲しくなるような提籃や茶器や家具などが。
大好きな香り高い単叢鳳凰茶を
二煎目からは自分でいれる。杯にのこる香を聞くのが最高にすばらしいお茶なのだ。いつもうっとりする。
中国茶の種類も多い。
茶葉を買うこともできるので、この前いったばかりの台湾の、阿里山高山茶を一袋もとめる。
叙友舎をまっすぐ北へ向かうと、この興福寺の五重塔が遠くからでも見える。
先日落慶法要に参席したものの、中へははいらなかった中金堂の中へはじめてはいる。
なぜご本尊がこんなに金ぴか、、、まあ、建立当初はこうだったのだろうが、違和感。国宝四天王像がやはりいいね。
今、澤田瞳子さんの南都焼き討ちと再生をテーマにした「龍華記」を読んでいるので、感慨深い。この五重塔が火龍のごとく燃え上がる描写がすごいのを思い出しつつ。
最後に特別公開中の興福寺北円堂へ。10年ぶりくらいだろうか、無著・世親さんに会いに行く。運慶作の国宝である。おふたりの表情も、背中の丸みも、まるで生きておられるようで、静かに感動するのである。
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