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2023-09

寿長生(すない)の郷 - 2019.03.03 Sun



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石山寺から車で20分ほど、寿長生の郷に到着。40年ほど前、当時できてまもないここの茶室でお点前をみながらお茶を飲みたい、と言う母をつれて来たのだ。



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(この江戸末期の古民家、実は総合案内所)


当時の記憶は茶室しかないのだが、ずいぶん変わったなと思う。自分の見方や興味もかわったのだろうけれど。
寿長生の郷はご存じ、和菓子の叶匠壽庵の造営で、「農工一体」の思想をとりいれ、里山の風景をそのまま残した63000坪の広大な「郷」。

本社もあれば、菓子工場、茶席、レストラン、カフェ、イベントホールや売店などもすべてこの郷の中にあるのだ。



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入ってすぐの広場には屋台が出て、こんなシュールな野外席。ああ、寒いときのためのドームなのね。この日は暑いくらいだったので、いらないくらいだったけれど。



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醍醐味はこの広大な丘陵、林、池などを眺めながらの野原歩き。なにせ広いから、かなり時間をみておいたほうがよいよ。



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林の中には炭焼き小屋もあって、ここで焼いた炭を、茶席や囲炉裏に使っているのだそうだ。いまや絶滅危惧の炭焼き、こういうころみも心強い。(茶人にとって炭が枯渇するのが現時点で一番コワイ)



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林を出て視界が広がるとそこは1000本あるという梅林。
そう、ここの梅はお菓子に使われる原料の梅なので、きちんと手入れ施肥がなされている。
ちなみに風に翻っているのは梅花型の短冊。思い思いに願い事を書いてむすびつけるのだ。おりしもこの郷は梅まつり。



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梅林に面した道には赤い毛氈のベンチが、なにやらシュールな雰囲気をかもしているが。



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残念ながら、梅見にはちょっと早かった!
もう少ししたらもっと見事なけしきなのだろうなあ。



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高台にのぼれば寿長生の郷の施設が一望できる。



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そしてお菓子作りにかかせないのが梅だけでなく、柚子!こちらも整然と手入れされている。



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右手の建物は陶房十○地(とわぢ)
陶芸体験など行われる施設らしい。長閑な風景。



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郷歩きを楽しんだ後は寿長生の郷の施設へ。りっぱな長屋門だこと。




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こちらにはお菓子売り場の他にレストラン山寿亭(要予約)、梅窓庵、囲炉裏茶房、茶室などもある。



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あちこちに生けられた花がとてもすてきだった。



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茶心ある人の手になるものか。
そういえば数年前、叶匠壽庵さんが東大寺華厳茶会の副席をもたれたことがあったが、道具もすばらしかったし、さすがにオリジナルの蓮のお菓子が絶品であったな。



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この奥が茶室になる。茶席に申し込んで、順番をまつ。
茶室は広間で、多いときには観光バスも来るので40〜50人がぎゅうぎゅう詰めになることもあるらしいが、私はなんと一人という贅沢な席になった。




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釣り釜で、お雛様趣向全開。

床が「あ!(柴田)是真!」
立ち雛なのだが、是真お得意の描き表装になっていて、その部分がモノトーンの雛道具づくし、というおしゃれさ。やっぱりこれは社長の趣味やな。



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ホールも時節柄、古典雛のお飾りイベント。



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ここの商品でもある、梅ジュースを無料でいただけるのがうれしい。美味しかった。(でも梅ジュースは毎年うちの梅で作るからいらないの)



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青竹にクリスマスローズ
やっぱり花がすてきだ。



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こちらは山野草、というか雑草に近い物まですてきに。



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売店はこんな感じで多くの観光客(外国の人も多い)でにぎわう。私は京都の高○屋でいつでも買えるので(^_^;



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広場にもどると野坐という人気の焼きたてパンを売るベーカリーとカフェがあるのだが、残念ながら満席、パンも食パン以外はあんパンしかのこっていなくて、これと屋台の梅うどんでお昼とする。うん、景色も陽気もよいので、最高!





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