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2020-06

大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋〜MIHO MUSEUM - 2019.04.14 Sun

洛中より若干遅い信楽の桜を楽しみながらMIHO museumにたどりつく。



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昨年、桜どんぴしゃの時期に行って、駐車場1時間待ちの失敗を踏まえ、少し早めの時期に。
それでも開館10時前に行ったにもかかわらず、けっこう人でごったがえしている(こんな山の中なのに、、)。どうも中国人観光客のお決まりコースになっているらしい。



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ごらんのように、ここの桜はまだ少し早い。これが満開になると人も満開になるから。

さて、今回の展示は龍光院まるごと!という感じ。
一番のお目当ては国宝・龍光院曜変天目であるが。世界に3つしかない(完品として)曜変天目の内、この龍光院だけがなかなかでてこなかったのだが、一昨年の京博国宝展で初めて見たので、今回は2回目となる。



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龍光院にはこれまた国宝の茶室密庵がある。
数年前、実は龍光院で催されたさる茶会の水屋にはいらせてもらったことがあり、密庵席もその時に拝見させてもらった。密庵床に掛かっていた密庵咸傑墨蹟はあれはレプリカだったと思うので、今回見られると思っていたのだが、、、、ええ〜〜っ!!((((;゚Д゚)))))))それ前日までの展示だったのね。ショック。




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まあ、気をとりなおして。

龍光院は大徳寺の塔頭、黒田官兵衛こと如水の菩提をとむらうため春屋宗園を開祖、実質その法嗣の江月宗玩の開基となる。ご存じの通り、江月和尚は天王寺屋会記で有名な津田家の出身であり(津田宗及の息子)、津田家の跡継がいなくなった段階で、その厖大なお宝は龍光院に寄進されたがゆえに、実にお宝の宝庫なのだ。



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天王寺屋会記そのものも展示されていて、密庵のことも書かれている。表紙に「天正二年霜月四年八月迄」など年号が入っているが、天正、、というのに萌える。まさに茶の湯の興隆と革命の時代だものなあ。

龍光院曜変天目は、上から中を望めるような展示の工夫がされていて、底から立ち上がりの部分に一番きれいに見える孔雀の羽みたいなきらめきがよく見えた。釉薬の傷がひどいのが少々残念である。
静嘉堂のが宇宙のビッグバンを思わせるとしたら、これはうまれたての頼りない星雲が膨張していく様を連想させる。
3つの国宝天目でどれが一番かというと、これは好みの問題だが、私はやはり静嘉堂のがダントツかな、と思う。




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また、江月和尚は松花堂昭乗、佐久間将監、小堀遠州、狩野探幽など寛永の文化人とも交流が深く、龍光院もまた寛永サロンの一つであったそうだ。なので遠州の密庵をはじめ、探幽の杉戸絵、松花堂の扁額、将監の寸松庵色紙なども龍光院にあり、まさに美術館・博物館クラスの役目を果たしているのだな。(ちなみに孤篷庵、寸松庵はかつての龍光院の地所内だったらしい)



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今回の展示のタイトル、「破草鞋(はそうあい)」、これは禅語の中でも難解だと思うのだが、文字通り読めば破れたわらじ=無用のモノ、である。だが、無用のモノこそ、、、(^_^;はい、やっぱりようわからん。自分で考えるべし。



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他に密庵咸傑墨蹟附属の利休書状、山上宗二宛に「密庵墨蹟表具出来、、、」と読み取れる。
その墨蹟の代わりに展示されていたのが牧谿「栗」「柿」、柿がデザイン化されていてなんかカワイイ。(実はなかなかでてこない有名な絵なんだそうだ)
柿、栗、、といえば茶壺道中かな。唐物茶壺「通圓」もあり。(通圓は今でも宇治橋たもとにある12世紀からの茶屋)



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ちなみに密庵咸傑は南宋の臨済宗高僧、圜悟克勤の(法嗣的)孫にあたる。墨蹟は禅宗の修行に対する心得のようなものらしい。密庵はこの墨蹟を掛けるためだけの密庵床を有する四畳半台目。書院風でもあり小間でもあり、、の遠州っぽい茶室。



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さすがにこの茶室を持ってくることは出来ないので、遠州流宗家・小堀宗実家元の密庵でのお点前のVTRが流れていた。台目の点前座が良い感じに狭くて、居心地良さそうと感じる。
実際に釜を掛け、使われていたのが利休所持といわれる龍光院井戸(これも展示あり)と宗及丸壺茶入。



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どうしても茶道具に目が行ってしまうが、龍光院は禅宗のお寺であるから、名だたる中国・日本の禅僧の墨蹟や頂相もたくさん展示されていて、All 龍光院、という感じになっている。
かつて全然公開しないので謎だった龍光院がねえ、、、とつい感慨にふけってしまうわ。



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MIHO名物桜のトンネルはまだ少し時期が早かったが、雰囲気だけはでている。昨年はトンネル内が桜色に染まるくらい美しかったが、それだけに混雑もひどかった。



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もう一週間もしたら、この桜も満開になるだろう。



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いつも満席行列であきらめていたレストラン、この日は時間があったので長期戦にいどみ、40分待ちでおにぎり御膳にありつく。おめあてのMIHO季節膳はやっぱり売り切れなのね。しかも大豆の収穫量がふるわなかったので、ミホ豆腐のお持ち帰りもできなくなっていて、残念。



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さて、図録
実は早くから行く前にいただいていて、この日持ち帰ったモノではないのだが、、、



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見て見て!
厚さなんと4.5cm!

その分内容は充実、カラーもふんだんで、ひょっとしたら行かなくても図録だけみてても良いかもよ〜と思うくらい。

よかった、と思うのは春夏秋冬の龍光院の様子や、現在のご住職である小堀月浦師の、禅宗僧侶らしい厳しく慎ましやかな生活(糠をつけたり、大根をひいたり、、、)の様子がうかがえる写真がたくさん載っていること、これだけでもお値打ちだと思う。重いけど、、、、




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● COMMENT ●

姉二人と

興味深い展覧会でしたね。
昨日はしだれさくらが満開でした。
一番見入ったもの、やはり寸松庵でした。

N様

「かねみの大君」のやつですね。
やはり古筆に目がいかれますね。私も最近ちょっと変体仮名がわかるようになって(読めるとはいわない、、)親しみを覚えます。
桜は、、、人の多さに今年はあきらめました。

25日行きました、しだれ桜でしょうか、満開でした、大燈国師さんの墨跡2品見られたのがよかった、行くまでのバスの通行をみたら2度は行けない所だと思いましたが、企画が良ければまたおじゃまします。また、教えてください。

小林光雄様

桜満開の時にいかれたのですね。さぞ美しかったことと思います。(お人も一杯だったことと、、、)
でも辺鄙すぎますね、場所。私も車が運転できなくなったら行けなくなりそうです。
それでもいつもいい企画されるので、楽しみです。


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