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2024-02

興福寺薪御能2019 - 2019.05.23 Thu



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興福寺
今年ようやく再建され落慶法要がおこなわれた中金堂と東金堂、五重塔のそろい踏み。



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猿楽(能というのは明治以降の呼称)は大和が発祥の地であるからして、この奈良の地で薪能が行われるのはふさわしいことなのだね。
現在の金剛・宝生・観世・金春四流は大和猿楽四座から発展したものといわれる。



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開演前に、呈茶席でお茶をいただいたが、御茶碗も薪能と橋懸かりの松なので雰囲気が上がる。



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薪能は、平安時代から(貞観11年=869年)興福寺西金堂修二会に参勤したのをはじめとするそうで、その歴史は長いのだが、鎌倉以降の戦乱の中でたびたび廃絶、明治以降はおこなわれることがなかったという。
昭和になって散発的に復活、戦後さらに大々的に復活、現在では毎年この5月第3金曜土曜におこなわれるようになったのだそうだ。


平安神宮の薪能は舞台が座席よりも上にあるので見やすいのはいいのだが、ここは舞台が客席と同じ地面、もしくは客席より下にあるため、より演者との距離が近い感じがしてよかった。




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1日目
 午前中 咒師走りの儀:春日大社舞殿
 夕方  南大門の儀:興福寺南大門跡
2日目
 午前中 御社上がりの儀:春日大社若宮拝舎
 夕方  南大門の儀

名称までなんだかカッコイイ。



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夕刻の南大門の儀に行ったのだが、面白いのが「舞台あらため」という儀式。

開演に先立ち、舞台の前で興福寺衆徒(僧兵のイメーヂ)が懐から3枚重ねの紙をだし、これを下駄の足でふみつける。そして紙が湿っていないのを観衆に見せるという儀式。
かつて今のような舞台がなかったころ、芝生の上で演じられるため、芝生の湿り具合で能のあるなしを決めた名残とか。



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(暮れてゆく西の空、南円堂の屋根)


本日の出し物は
半能「老松」、狂言「千鳥」、能「鵜飼」

老松でシテを演じられたのが御年83才、矢来観世家ご当主にして人間国宝・観世善之師。まさに老いたる松の精にぴったりの時分の花であった。ちょうど演能の最中に入相の鐘が鳴って、さらに雰囲気をもりあげる。



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囃子方も、直垂?に武家烏帽子をまとっていたのは雰囲気が出ててよかった。

火入れ式のあとは狂言、茂山茂師、千五郎師、笑わせてもらいました。



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最後に金剛流宗家当代の永謹師がシテを演じられた「鵜飼」、迫力あったわ〜。お声もすごくよかった。

禁猟地で鵜飼を犯した老人を村人はよってたかって簀巻きにして淵に沈め(こえ〜よ〜(゚△゚;ノ)ノ)亡者となって現れる。後シテでなにが出てくるのかと思いきや、キンキラの神々しい衣裳をまとった地獄の鬼(鬼と言うよりは神に見える)、回向の僧に鵜飼いの魂は救われたと告げて舞い、消えていく。



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観客数はおそらく京都の薪能より少ないとは思われるが、それがかえって舞台に近しい感じがして印象に残る。



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(池らしく見えないけど)猿沢の池の上の月をみながら帰途につく。
京都の薪能で学習しているので、防寒対策万全(昼間の暑さにだまされてはイケナイ)でよかった。やはり陽が落ちると奈良も京都も5月6月はまだまだ寒いのだ。



<おまけ>

奈良に行ったら恒例の削氷(けずりひ・かき氷ともいう)

ことのまあかりさんで、本日は「橘三千代」という名前の氷


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橘にちなんでレモンシロップに柑橘系ジャム

橘三千代、県犬養三千代とも
不比等の後妻にして光明皇后の母、元正天皇に信頼された女傑であります。




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● COMMENT ●

こんばんは
ブログでは初めまして
この前はご一緒いただいてありがとうございました
大変楽しかったです
ご挨拶が遅れてすみません
とてもお詳しく書かれた記事の数々 ゆっくり拝見します
奈良の削氷のお店 ことのまあかりさんはこちらで初めて知りました
奈良に行った折に行ってみたいと思います

れんげそう様

こちらこそ先日はありがとうございました。
なかなかお茶屋遊びの記事までたどりつけていませんが、数日内にはなんとか、、、(^_^;

ことのまあかりさんは、奈良愛にあふれた三人の女性がやってはります。
今期中に全削氷制覇を目標にしています。
機会がありましたらぜひどうぞ〜。

今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m


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