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2019-12

ご夫婦で迎えていただいた茶事 - 2019.06.15 Sat

阪急電車沿線
このあたりは豪邸が多い。



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神戸でもなく大阪でもない「阪神間」、ここには独特のハイソサエティーな文化がある。
宝塚時代によく利用していたなじみの場所でとてもなつかしい。
この阪神間にあるHさんのお宅の茶事にお招きいただく。3月に雛の茶事に新婚二組さんとしてご夫婦でお招きしたお返しに(ほぼ強制的に(^_^;)



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こちらにお招きいただくのは何年ぶりかしら。つごう3,4回は来ているのだが、その頃はHさんは独身でいらした。お嫁さんを迎えはって、今日はなにやらお家全体がはなやいでいるように見えるのは気のせいではないと思う。

待合の掛け物が「華」だったので、華燭のことかな、と思ったが、今年華甲(還暦)を迎えられるということで。でも、ご自宅で咲いた華やかな芍薬を入れた花入はやっぱり髙砂手。めでたい!




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腰掛け待合いのこの猫シッポ蚊取り線香には燃える、、、いや萌える。

恒例の?座掃を持っての迎え付け、この姿にはもう慣れた。(最初はびっくりしたけど)
石州流鎮信派のお茶人さんであり、茶道の諸流派のお点前の比較研究などの御著書もあるご亭主である。



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本席は小間なのだが、相伴席ともいうべきとなりの三畳まで開け放っておられる。この三畳ははじめて拝見したが、ちゃんと掛物釘、無双釘、釣り釜の釘もある網代天井の茶室になっているのにびっくり。これは茶室として使ってもいい感じだ。



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なぜ開け放ったかというと、ご夫婦で点心をご相伴くださったから。
御連客のもう一組の(ほぼ)新婚さんといっしょに色々お話しできて楽しかった。
Hさんは、最初お目にかかった時はなんだかちょっと切れすぎてコワイという印象だったのだが、今こうして奥様とにこやかに並んでおられる姿はおだやかで、別人?みたい(^_^;



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今回煮物椀は奥様手作り、美味しゅうございました。

本席の軸は松永耳庵90才のもの、近代数寄者のひとりだが、95歳まで長生きされたそうだ。お互い90すぎても、元気でお茶ができたらいいね、と思う。

いつも言っているが、流派の違いは炭手前に一番顕著だと思う。久々に拝見した鎮信流の炭手前、風炉の灰は湿し灰で作って、乾かしてから使うとか、灰器の灰は風炉でも湿し灰とか、裏千家では月形を切るところに穴をあけるとか、ほんとうに流派のバリエーションが面白い。

特筆すべきは羽箒の研究に関して右に出るものがない当代一の下坂玉起さんからもらわれたという羽根。Hさんのご意見が参考になったということの御礼で、アオサギの羽根。飾羽根もついて美しかった。
「飛行機に衝突したアオサギ」という説明があって、こういう野鳥の羽根は捕ったものでないという説明がいるのだな、と納得。



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御菓子は宝塚時代よく行った、なつかしいお菓子屋さんのだった。ここの御菓子は造型も美しいのだ。銘が「令和」、だからおそらく梅と蘭。



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後座の花はコバノズイナ、撫子、フジウツギ
花入が備前の蹲なのだが、高校生の時にもとめられたという。なんという渋い高校生がいたものだ(^_^;

茶入が鎮信流流祖というべき肥前平戸藩主・松浦鎮信の箱がつく膳所で、釉薬のなだれが幾筋もあって、五月雨みたいやな〜と思ったらほんとうに銘が「五月雨」でびっくりした。
長次郎のムキ栗を思わせる四角い古唐津茶碗で濃茶をいただいた。
茶杓が幕末のお公家さんの手作り、珍しい。この方は画も書も歌もされる風流人であったようだ。
銘が「みかは水(御溝水)」、内裏の中に張り巡らされた溝を流れる水で、清涼殿の前の物が風情があった、、、らしい。さすがお公家さん。




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干菓子器に振り出しとして青磁の鴛鴦がでてきたので、やっぱり新婚さんやしね〜というと、深読みしずぎと言われた(^_^;

薄茶の御茶碗は、先だって私の茶事で彫三島他三島シリーズお出ししたので、お返しにかどうか、写しではあるが外花内花(印花が内と外にある。外にあるものは外花といって貴重)の彫三島を出してくださった。三島好きにはうれしい。
もうひとつが、阪神淡路大震災の時に粉々にわれた大樋をこまめに金繕いした茶碗。Hさんのお宅も被害がひどかったエリアであり、震災の経験を共有する身としては心にしみるものがある。よくぞ繕って残されたこと。
茶杓がお茶のお師匠様にちなむものであったのも、Hさんのお茶のルーツを感じさせて印象的であった。さらにこれからもお茶を通じて生きていく、という決意表明でもあったのですね。(お手紙より)

薄茶では奥様がお運びをされて、息の合ったところをみせてくださったし、お二人がとてもお似合いで、もう何年も連れ添った夫婦のようなおだやかなしっくり感があって、いいなと思う。
とにもかくにも、お幸せなのね、と私もうれしゅうございましたよ。






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