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2017-08

文月・うみ(海・湖)の茶事 - 2013.07.22 Mon

文月の茶事におまねきいただきました。

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細いろうじをはいって、地植えや鉢植えの花にかこまれた入り口の良い感じの鶴首門灯。ここはご自宅とは別の数寄屋空間です。

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数寄屋建築工務店の仕事になる、木の香もまだするようなすてきな空間はご亭主のお人柄を反映して、きりっとそして清浄。

お待合では掛け物が湖にうかべた小舟の絵。煙草盆の火入れの灰もまた美しい。火入れの灰はあらかじめ作っておく、ということができないので、時間を計算しながらあわただしく作らないといけません。実力がでるところなんです。(私はいつもうまくできませ〜ん、、、(×_×))

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汲み出しをいただいて腰掛け待合いへ。坪庭をとても上手に生かしてある風情のある露地に感激。この露地の苔もご自分で貼られたそうです。
迎付けのあとはいよいよお茶室へ。
躙り口の戸をあけて最初に茶室を堪能できるのは正客の特権です。(あ、不肖、私正客に、、、)

四畳半の茶室を小間として使用。床の間の花釘、蛭釘、柳釘すべてご亭主が指示されたそうです。

軸は「澗水湛如藍. (かんすい たたえて あいの ごとし)」
碧巌録より。弟子、仏法の極意を問う。大龍智洪禅師答えて

     山花開似錦。
     澗水湛如藍。


柳緑花紅と同じような感じかな。
藍の如き水、、、これが今回のテーマのようです。

懐石は、これもすべてご亭主おひとりの手作り。(これ、私にはまだまだ到達できない境地なんです。水屋のお手伝いがいてもようせん、、、)

最初の一文字飯はしっかり水分多くアルデンテ。汁がこれはびっくり!冷たい赤だしだったんです。山椒がぴりっときいて、暑い日にはなんてご馳走なんでしょう。
向付はヒラメに加減酢。
京都は7月は鱧月ですから、煮物椀は鱧、じゅんさいや水前寺海苔、手間のかかった管牛蒡の付け合わせ。基本、料理ができないとだめなんだなあ、、、
スズキの焼物に強肴が二品もついて、おいしゅうございました。
小吸物の針茗荷は包丁の切れのよさを推察させます。

千鳥の盃も御連客の御指導もあり、なんとか成功。

炭手前は涼やかな清風籠の炭斗にて。写真に残せなかったのが残念なくらいきれ〜いな灰型でした。眉風炉なので、二文字押し切りもむつかしかったと思いますのに。
小間扱いなので、座履きも拝見。

香合が屋形舟。舟のすそには波紋様が蒔絵され、頭の中には藍(あお)いうみ(海、湖)をゆく舟のイメージがぱあ〜っとひろがりました。

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(写真は茶事のあと撮ったものです)

これもまた手作りの主菓子がマリーンブルー、藍の色の金玉羹!さざ波のしぶきのような道明寺入り。二種の寒天を重ねて、下の部分は波のうねりも表現。ああ、プロ級だ\(◎o◎)/!

中立のあとはいよいよ濃茶です。床は可憐なピンクの木槿に縞葦、尺八のような竹の花入にて。
御本呉器のお茶碗にて、おいしい濃茶を拝服。
茶杓の銘がまた「潮騒」。

この小間が波にたゆたう小舟になったようなイリュージョン。

(「潮騒のメモリー」なんて言葉もでてきたりしましたが、、、(^_^;  )

なかなか拝見のチャンスのない風炉の後炭もみせていただき、風炉中拝見で、ここでも枝炭の流れるような景色に水のイメージがわいてきました。

薄茶も、それぞれ異なったお茶碗で点てていただきなごやかに頂戴する。
ちなみに干菓子の干琥珀もお手製。それプラス知る人ぞ知る熊野神社前の千歳屋の如心納豆。これがあとを引くおいしさで話題がもりあがりました。
如心斎から名をとっただけあって、表千家さんがご愛顧されているとか。(大徳寺納豆を砂糖でコーティングしたお菓子です。)

席は果て、談笑後お見送りをうけて退出いたしました。こころに青い海、湖を受けとめて涼やかな心持ちになって。
ご亭主は理論派だな、と日ごろ尊敬申し上げていたのですが、理論だけでなく実践の人であり細やかな心遣いの人でもあられるのですね。

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(これは拙宅の祗園守)

とてもすてきな楽しい茶事をありがとうございました。すべてひとりでこなされたすばらしいご亭主、なごやかな時をわけていただいた御連客に深く感謝いたします。


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● COMMENT ●

うっとりと文章に引き込まれまるでその場にいるような感覚になりました。我が家もまもなく茶室風の部屋が出来上がりますが夢は膨らむばかりです。

全てお一人で、というのは凄いですね。
でもいつかはやってみたいものです。

ほ〜!
すごいです。庭の苔も自分で張られたのですね。如心納豆は有名ですね。あんな古ぼけて見える店ですがご存知の方はご存知です。
京都はこのような店がありますね。
本格的な茶事ですね。

茶事はする方も招かれるのもいいですねえ。お茶をしていてよかったと思えますね。

茶々子様

拙文おはずかしい。なかなか文章で表しきれないよいお茶事でした。
もうすぐお茶に使えるお部屋ができあがるのですか。今からあれこれ茶会・茶事の計画をたてるのはなにより楽しいことだろうと、お察しします。楽しんでくださいませ。

relax様

男性の場合、凝りはじめると懐石料理も際限なく凝ってしまう傾向があるようですよ〜。
私の場合、やっぱり料理がネックだわ、、、、

ひいらぎ様

まさに一座建立、茶事は一席ごとにひとつのストーリーになりますね。
如心納豆は聞いたことはあったのですが、そのままスルーしてました。
今回おいしさに目覚めたからには、近くだし買いに走らねば!


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