偶然たまたま〜車折神社 - 2019.12.26 Thu
先日嵐山・福田美術館へ行った帰り、丸太町へ出損ねて三条通りへ通じる細い道を東行していると、おお!車折神社!の標識。これはよい機会と車を停めた。

屋根付きの鳥居はめずらしい(^_^;
車折神社はその昔来たことがあるかどうかは定かではない。近年では芸能神社として有名で、またドラマのロケ地としてTVで見たことあるだけかもしれなくて記憶にないの。NHK朝ドラ「オードリー」で使われたのは記憶に残っている。
ああ、それにしても真っ赤っか。神社全体が赤く染まってなんだかおちつかない。
これらはすべて芸能人の寄進によるもの。オペラ歌手から吉本新喜劇、宝塚歌劇、乃木坂なんちゃらというのもある。
こちら王道の花柳界の方々
もともと神社の摂社に天宇受賣命を祀る芸能神社があって、芸の道の上達成功を願う芸能人の信仰があまりに篤く評判のため、本来の御祭神清原頼業の影が薄い。
もともとここは頼業(よりなり)の領地に建てられた廟所であったという。かの清少納言や清原元輔を輩出した学問和歌の家・清原家の出、平清盛全盛期に高倉天皇に仕えた方で、その学識実務は当代一とうたわれた人である。
そこがなぜ車折(くるまざき)になったかいくつかの逸話があるが、有名なのは後嵯峨天皇大堰川遊幸の折、神社の前で牛車の輈が折れた。ここが頼業を祀っているとお聞きになって「車折大明神」と正一位の位を贈られたというもの。
本殿前の玉石に散りかかる紅葉
なんでも石に願いを書いて、叶うとお返しするという石塚もあったが、これも近年の信仰であろう。
裏参道近くに使われていなくて荒廃した感じの建物があったが、思うにこれは茶室ではなかろうか。遠くて字が読めなかったが「○?芳軒」とある。ちょっともったいない。
裏参道まで行くと赤い色がなくなって、目に優しくほっとする。
多分オードリーのロケに使われたのはこのあたりだと思う。ヒロインの育ての母役の大竹しのぶさんの営む宿屋がこの近く、という設定。
そして裏参道をとおりぬけるとなんと!
嵐電の駅が目の前!鳥居のすぐ目の前を電車が走る光景はけっこうシュール。
観光客用にきれいに整備された東山あたりの人工的景色と全然ちがって地元にとけこんでいる生活感がいい。最近京都からだんだん失われつつある昔ながらの良い景色のひとつやな。
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