茶の湯〜禅と数寄〜相国寺承天閣美術館 - 2020.03.06 Fri

同志社に隣接する足利義満が創建した臨済宗・相国寺の境内である。
観光客はあまりこないので、いつも静か。
この一画にある相国寺・金閣寺・銀閣寺その他の所蔵の美術品コレクションを見せてくれるのが承天閣美術館。
禅宗の寺として、中国をはじめ日本の禅僧の墨蹟・絵画は当然のことながら、茶の湯の道具が多いことでも有名なので、茶の湯クラスタには看過できない展示が多い。
というわけで、今季は「茶の湯〜禅と数寄」。
こちらは土足を脱いで靴下のまま中へ入るスタイル、いつも比較的すいている。今回ちょっとうれしいような悲しいような出来事、、、ここはシルバー料金があるのですぅ〜(^_^;
展示は、墨蹟はスルーしてしまって茶道具にばかり目が行ってしまう。(墨蹟も掛け物として茶の湯の道具ではあるのだが)
展示は後期にはいっていて、禾目天目は見られなかったが、黄瀬戸珠光天目+尼崎台あり。
一番食らいついたのは加賀光悦(重文)やな。これ一つでお客さん呼べると思うのだが、おしげもなくなにげに置いてあるところが憎いわ。このどしっとした迫力。写真で思うよりはるかに大きい。これも有名な長次郎の「喝色」もあったのだけれど、ちょっと光悦にはまけるかも〜(個人的感想です)
東山御物であった唐物茶入(古瀬戸鶴首)もなにげに置かれていて興奮する。まあ、お茶をしない人にはあんまり地味すぎて興味ないかもやけど。
場所が相国寺(金閣寺・銀閣寺も管轄)だから「隔蓂記」の茶に、一章さいている。
金閣寺・相国寺の住持であった鳳林承章の日記(1635〜1668)で、江戸初期の上流文化の研究に欠かせない文献でもあるのだが、後水尾天皇、金森宗和、千宗旦、野々村仁清、狩野探幽その他の茶の湯、美術関係ビッグネームがごろごろでてくるらしい。
展示は主に鳳林承章の書画、交流のあった仁清の茶碗、宗和の竹花入れなどであるが、金閣寺所蔵の「隔蓂記」そのものも展示されていて、感動。まだ読んだことがないので読みたいと思いつつもあまりに厖大なので二の足を踏むわ。
最後にやっぱり足利家ゆかりの寺であるから、かの「君台観左右帳記」(伝相阿弥)がでていて、「座敷飾花の子細伝書」の絵画のところにお馴染みの中国絵画の画家の名前(牧谿、王澗、顧愷之、徽宗皇帝、徐熙などなど、、、)がずらっと載っていて、思わず復習したのであった。(しらないのはやっぱり目がスルーしておぼえられない、、)
- 関連記事
-
- 夜の京セラ美術館(旧京都市立美術館)〜オープン前
- 茶の湯〜禅と数寄〜相国寺承天閣美術館
- 嵯峨嵐山・福田美術館
● COMMENT ●
トラックバック
http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/1354-46a4b074
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)