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2023-09

コロナ下の祇園会・御魂渡御〜鉾町のお茶会〜夜の鉾町 - 2020.07.19 Sun

7月17日、前日の宵山もなく本来ならば山鉾巡行前祭の日であった。


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午前中は、各山鉾町の代表が、裃の祭礼姿に榊を持って、四条通りを行進、御旅所まで行き、八坂神社を遥拝する、という行列がみられたそうだ。密を避けるため、この情報は一般には公開されていなかった模様。
そして夕刻、本来ならこのあたりに勇ましい法被姿の三若、四若、錦の輿丁さんたちの姿がちらほら見える頃であった。



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例年は31日に夏越祓がおこなわれ、茅の輪が設置される疫神社にはすでに茅の輪が。
さて、神輿は当然今年は出ないながら、御魂移しをした榊を御旅所まで運ぶ、という情報を得たので、おそらくいつも神輿が出発する時間帯(18時前)にいってみると、それなりに見物客は集まっているのである。さすが、京雀は耳ざとい(^_^;



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最前列で参拝できたから、まあその程度の人出。
いよいよ八坂さんの神様がお通りになる。おお!こういうパターンになったのか!
誰にとっても初めての経験で、神社も宮本組もいろいろ悩まれたことと思うが、こういう結論になったのね。これは一生に一度かもしれない経験。



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御幣をつけた榊と、本来なら各神輿の上に結わえられる稲束、これも神様の依り代だというが。


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いよいよ清々講社・宮本組による神宝行列出発。とはいえ、いつもは長々とたくさんのお宝が続くのだが、今年はかなり少なく減らしてはるのである。


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おりからの小雨の中であるが、それなりに行列できるのが晴れがましくて、皆様笑顔。あれ?あの方はかの政治家??



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南楼門前では法被ではなくそろいのTシャツを着た輿丁さんたちが「ほいとほいと〜!」のかけ声と拍手で送り出す。これは感動した。今年はもうあのほいとほいと!が聞けないのかと思ったのに。見ている人も思わず例年の如くほいとほいと!のかけ声をかける。



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いつもは1000人の輿丁さんであふれかえる四条通りを御旅所に静かに歩み行く御霊。この景色をしっかり目に焼き付けておこう。コロナの第二波第三波襲来中の昨今、来年もしかするともう一度こんな感じになるかもしれないけどな、と残念ながら思ってしまうが。



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四条大橋西詰東華菜館前を通る宮本組の方々。
「祗園の祗園祭〜神々の先導者 宮本組の一ヶ月(平凡社)」という本を上梓された宮本組の澤木さんのお姿も。(御本拝領いたしました)鉾町とはまた違った方向から見た祇園祭、しらないことが一杯書かれてあって面白かった♪

ここで阪急を使って地下から鉾町へ直行!
本来なら白楽天山の会所になっている建物(ふだんは忍者道場!になっている)にてMSちゃんのお茶会。


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おお〜!!
なんと!ここで山鉾巡行が見られるとは!
茅の輪も作るし斎竹結界も作る、職人茶人の面目躍如のMSちゃんの大作!



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月鉾
赤い網隠しもあるし、榊もついてるし、鉾にシャグマよろしく糸がぐるぐる巻きつけてある。これが糸巻きに立っているのね。


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鉾だけでなく、山もあるよ(*^_^*)


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前日からの突貫工事でとてもがんばったおかげで、肝腎のお茶を忘れてあわてて買いに走ったというお茶目なMSちゃんである。


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御茶碗がご亭主こだわりの、白楽天にちなむもの、山鉾の茶碗、などなど。

待っている間は同じフロアで、いつも勉強させてもらっているHK学会(京都の民俗学のニッチな話題を勉強する、、ような会)のNさんによる、プチ祗園祭講座日本酒付き、もあってここだけ祗園祭の雰囲気がもりあがる。



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お菓子は菊水鉾ゆかりの「したたり」が欲しかったが売り切れだったので、ご自分で作られたという「したたり」。大徳寺納豆も入って、本家より好きかも(^.^)



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ミニミニ白楽天山にお別れを言って夜の鉾町そぞろ歩きを。


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綾傘鉾は会所の大原神社の提灯がまだ残る。


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主に後祭の南観音山、北観音山を擁する新町通り
人混みもなければ夜店もない。そこに高張り提灯が鉾町の矜恃とばかり立っている。ああ、なんか例年より心にしみる美しい景色だなあ。



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北観音山の普段なら屏風祭をされている吉田家。早い時間には格子戸の裏に灯りがはいっていたらしい。今はひっそりと。吉田孝次郎先生、お元気かなあ。



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四条通り、例年なら御神輿が御旅所におさまったあと、歩行者天国も解けて、三々五々ばらけていく観光客の姿がまだ多い時間、駒形提灯だけがお祭りだと伝えているような。



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三本の真榊がおさめられた御旅所はすでにシャッターが閉まっていた。
ガラス越しに拝む。


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寺町通りの駒形提灯もなんだか今年はもの悲しいが美しくもある。


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