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2024-04

三五夜・月釜2周年記念 - 2020.09.18 Fri

ファンが多くて、ますます予約がとりづらくなっている奈良の隠れ家サロン三五夜さんの月釜である。


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月釜を始められて2周年記念ということで、9月の月釜は、こちらでもお茶の御指導をされている表千家・堂後先生のお席となった。なにしろ古式にのっとり6歳(6ヶ月?)からお稽古を始められた、というスジガネ入りの先生なのである。

ちょうどこの日は表千家如心斎天然(一燈の兄)の忌日で、待合はそれにちなむ室礼、表千家ではこの日までは夏着物、すぎたら単衣だそうで、合理的でもある。

二階の広間にて、軸は「玉杵成霊薬」、久田半床庵11代無適斎の一行。

軸の意味をさらさらと目の前で懐紙にしたためてくださった、という無適斎の書付がお宝である。玉杵、、は月では兎が杵で霊薬を搗いて作っている、、という意味。出典は不明ながら無適斎の書付には「月中何有 玉兎搗薬」、西晋(3C)の文献からの引用と。
月にウサギは日本と共通、というか中国神話からきた伝説。搗いているのは「蛤蟆(ヒキガエルのこと)丸」という仙薬なのだそうだ。日本の餅とはえらい違うよな(^_^;



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お花は撫子以外の秋の七草全部をそろえてくださった。葛の花がええわ。桔梗も藤袴も白というのが珍しい。
(秋の七草の覚え方は、「お(女郎花)す(芒)き(桔梗)な(撫子)ふ(藤袴)く(葛)は?」ですよ)



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主菓子は7月に東寺畔の間-ma-さんで琥珀のフルコースを作られた元ガラス作家で、今は琥珀を主につくられている和菓子職人・いしいかづこさんのもの。またこちらで出会えるとはうれしい。
レモン味の練り切り?の上に生琥珀の波がのっている。銘を「猿沢の池」
ああ、なるほどぴったりだなあ。猿沢池に映った月が揺らめくイメージがわいてくる。奈良や〜!

菓子器が珍しいもので、初めて知ったのだが、鹿背山焼というらしい。京都の木津あたりにあった旧一条家の領地で、昭憲皇太后の父上でもある一条忠香がここで煎茶道具を焼かせたのがはじまりと聞く。染付が得意だったらしく、これも中国風の細かい紋様の染付であった。残念ながら明治期に衰退して廃窯となったそうだ。



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お客様と堂後先生の会話が弾む中でも、お弟子さんの、いつもは道具立ても亭主もされるAさんが淡々と端整なお点前をされている。
濃茶は各服点てでいただいた。


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薄茶のお菓子が、また変わった食感のお菓子でびっくり。薯蕷の皮でこしらえた煎餅みたいなもの?初めてのテクスチュアであった。焼き印が兎なのか鹿なのか、ちょっと諸意見あって(^_^;おもしろかった。(私は最初奈良やし、鹿やねえ〜と思ってた)
琥珀はミント味で甘さ控えめでさわやか、もちろん、いしいさんのもの。

干菓子器が堂後先生イチオシの木と貝細工。
なんとニューカレドニア土産なんだそうな。そこの民芸品だそうだが、全然茶席に違和感ない。何の木かは、現地語で聞き取れなかったそうで(^_^;



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薄茶は表千家バージョン(*^_^*)
薄茶器は近左の金銀笹蒔絵雪吹、露が立体的な粒々で、涼やかな感じがした。

茶碗は濃茶薄茶ともたくさん出していただき、萩刷毛目の「月影(久田尋牛斎)」弘入の「萩の露(即中斎)」などなど、いずれも月と秋にちなむ銘がすてきであった。
最後にだされた茶杓の銘が「清風(尋牛斎であったか?)」

   清風明月を払い
        明月清風を払う     「人天眼目」より

これにて月の茶会おひらき、、、と思ったら、、、


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玉兎が月で搗いている丸薬でございます、と金平糖が出てきたのには大ウケ。これで寿命がのびました!楽しい一会に感謝!

で、かえりにやっぱり奈良に来たら行かないと〜と、ことのまあかりさんの削氷を。



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お初の「削氷・山上憶良」、瓜のシロップに栗がのってます。
<瓜食めば子供思ほゆ 栗食めばましてしのばゆ、、、>の子供溺愛の憶良の歌にちなんでいるのですね。


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店内に愛読している漫画「あおによし それもよし」の蘇の場面が〜!
宇麻之(うまし)〜!



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● COMMENT ●

しぇるさん、こんにちは

いやいや、良いですねぇ~

こういう茶事

一級のエンターティメント^^v

高兄様

楽しかったですよ。
毎月趣向を考えてされるのは大変な事だと思いますが、それがお茶の一番楽しい時間かもって思います。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

鍵コメ様

このたびはこちらこそありがとうございました。
堂後先生ならではの御趣向、存分に楽しませていただきました。
大好きな奈良でお茶を楽しめる機会をいただけるのはありがたく、とてもうれしゅうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。

かき氷、、、そろそろおしまいですねえ、さびしい、、、


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