fc2ブログ
topimage

2023-09

近江八幡・その3 町めぐり〜ヴォーリーズ〜長命寺 - 2020.09.23 Wed

ラコリーナのあとはちょっと駆け足になったけれど近江商人の町を散策。



DSC03090.jpeg



多賀観光駐車場に車を停めた時、ちらっと見えた「ヴォーリーズ学園」の名前にひかれてやってきた。そんな学校あったかな、、と思っていたら近江兄弟社学園から名称を変えたのね。創立者はもちろんかのヴォーリーズ。



DSC03093.jpeg



近江八幡は見所が歩いてまわれる距離にあるのがうれしい。まずは八丁堀。
一時八幡山城の城主であった、かの豊臣秀次が水郷の水をお城の堀に引き込んだもの。このあたりまで城内であったのね。


DSC03098.jpeg



この水運を利用して近江商人達は大活躍したわけだが、今でも当時の面影を残す建物が両脇にならんでいる。


DSC03109.jpeg


時代劇のロケ地になるのもわかるよい風情だ。


DSC03094.jpeg



この八丁堀めぐりの舟もでているので、時間があればのりたかったな。



DSC03103.jpeg


堀に面する家家にはそれぞれ小さな船着き場の階段があって、当時をしのばせてくれる。


DSC03105.jpeg



正面の橋が白雲橋、日牟禮八幡宮の参道にあたる。


DSC03115.jpeg


日牟禮八幡宮
近江商人の信仰を集めたこの寺は左義長で有名。創設は伝承に寄ればほとんど神話時代の2世紀だという。


DSC03118.jpeg



能舞台まであるなかなか立派なお社で、現在も篤い信仰を集めているようだ。


DSC03113.jpeg



その日牟禮の参道だが、ここがたねやグループの牙城であることを実感する。


DSC03112.jpeg



お向かいに立派なクラブハリエの近江八幡日牟禮ヴィレッジ



DSC03122.jpeg



ついつい吸い寄せられて、中のカフェに、、



DSC03123.jpeg


こちらはイングリッシュガーデンという風情の庭の傍らにあって、なかなか演出が上手いわ。などと思いつつシフォンケーキなどを食す。(ダイエットは明日から〜♪)


DSC03125.jpeg


日牟禮八幡宮の鳥居の向かいにあるのが白雲館、明治10年、近江商人の子弟教育のために建てられた八幡東学校である。現在は観光案内所。よくこの建物が戦災に会わずに残ってくれたものだ。


DSC03127.jpeg


町中は個人のお宅もすてきに良い雰囲気である。京都で失われた物がここにはまだ残っている。いや、残そうと努力しているから残っているのだ。



DSC03129.jpeg


ヴォーリーズ建築の一つ、旧八幡郵便局


DSC03130.jpeg



現在は週末のみ公開されている。
ヴォーリーズには特に詳しい知識もないが、京都にもたくさん彼の建築物があって見ているので、どこか似かよう雰囲気があるな、と思う。



DSC03138.jpeg



アンドリュース記念館
親友H.アンドリュースを記念して建てたヴォーリーズ最初の建築だそうだ。当初はアンドリュース記念YMCAであったらしい。



DSC03143.jpeg



ヴォーリーズだけじゃなくて、古くからの日本建築もなかなかいいものがたくさん残っている。


DSC03145.jpeg



この門灯もユニークだ。


DSC03161.jpeg



新町通り、近江商人屋敷が建ち並ぶ。


DSC03151.jpeg



その一画にある旧伴家のお屋敷。
伴家は江戸時代、畳表、蚊帳、麻織物などの商売で財をなした家で、卯建もあるこの建物をみればその栄華がしのばれるのだが、幕末から明治に没落して子孫も絶えたそうだ。



DSC03153.jpeg



玄関のこの吹き抜けを見よ!火袋、準棟纂冪フェチにはたまらん。
大黒柱も見事である。


DSC03157.jpeg


45畳の大広間
伴家が没落したあと、建物は尋常小学校や、女学校、図書館などに利用されていたが、現在は公益財団法人管理で、学校であった頃の状況に復元、公開されているそうだ。ボランティアさんたちの手弁当で運営されているので経営はかなり苦しいとのこと、この建物を維持するためにみなさん、近江八幡へ行ったら是非訪ねてね。



DSC03163.jpeg



近江商人らしい艶っぽさのかけらもない質実剛健な造りの家
好感をおぼえるわ。



DSC03167.jpeg



お蔵の塗り込め窓も当時のまま



DSC03168.jpeg


質実剛健、それでもちょっとした遊びゴコロが感じられる窓


DSC03172.jpeg



近江八幡は朝鮮通信使が江戸へ往来するときの宿場でもあった。先ほどの伴家には、その饗応料理の模型や、通信使行列の人形など飾っていたのはそれなんだな。




DSC03175.jpeg


市中最後のヴォーリーズ建築、ウォーターハウス記念館、ただし現在は個人のお宅?ヴォーリーズの伝道に協力したウォーターハウス氏の邸宅

さて、市中散策をおえるころににわかに空模様があやしくなってきて、車に飛び込んだあとにまさに土砂降り、、、という様相。しかし、せっかくここまできたのだから、やっぱり西国三十一番長命寺には行きたいと。

いや〜、長命寺までの道は急な上り坂の狭い狭い林道だし、土砂降りで滝のように道に水は流れるし、落ち葉や枝がころがっているし、ワイパーを高速にしても視界不良、しかし引き返すに返せない、、、という自分的には絶体絶命?的状況でなんとか入り口にたどりつくと、、雨は小やみになったのであった。あの苦労はナンダッタノダ?


DSC03180.jpeg



そこからがまたえらい階段で、、、、(^_^;
山門が遠い、、、しかし、車でなく下から登ってこられる人はこの何倍もの階段を登ると言うから贅沢はいっておられない。



DSC03182.jpeg



たどり着いてふと見上げると三重塔(重文)



DSC03184.jpeg



振り返れば、、、ああ、琵琶湖や。
天気がよければどれだけ美しい眺めなんだろう。


DSC03190.jpeg



それにしても琵琶湖周航の歌では「西国十番長命寺 穢れのうつしよ遠く去りて、、、」
どうして十番なんだろうと疑問が消えない。



DSC03187.jpeg



拝観料もとらず雨の中ようきたね〜という感じでのんびりさせてもらった。服も靴もびしょ濡れだが。

ご本尊の千手観音様に手をあわせる。なんとかかねて琵琶湖周航の歌で気になっていたお寺にお参りできました。願わくば帰り道も無事でありますように、とくにあの林道の下山、、、



(なんとか無事にかえりつきました)


関連記事

● COMMENT ●

しぇるさん、こんにちは

京都、滋賀の近代建築

ウィリアム・メレル・ヴォーリズは多大な影響を与えてますよね

私も、結構、京都の近代建物観て廻ってます^^

高兄様

私的には北白川疏水べりの駒井家住宅が一番好きかな。
あと東華菜館も。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/1454-b2afa6e0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

龍光院〜福森雅武展と密庵(みったん) «  | BLOG TOP |  » 近江八幡・その2 ラ・コリーナ近江八幡

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (14)
茶の湯 (384)
茶事(亭主) (82)
茶事(客) (171)
茶会(亭主) (17)
煎茶 (9)
京のグルメ&カフェ (94)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (108)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2023 (29)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (14)
美術館・博物館 (138)
奈良散歩 (128)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (60)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (9)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (13)
中国茶 (48)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (1)
御所朝茶 (4)
有田2022 (1)
熊野三山巡り (2)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (3)
信州旅行2023 (2)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR