古美術店で月釜亭主〜茶籠遊びで - 2020.10.22 Thu

勉強会などいろいろお世話になっている芦屋の古美術O商店、こちらに新店舗を作られてから(設計は我が家と茶室を設計建築をしてもらった岩崎さん)、店舗の半分を占める三畳の茶室・和月庵で毎月月釜をされている。
いつもは店主の遠州流O先生が亭主で格調高くされているが、たまに趣向を変えてみるのもよかろう、と月釜の亭主の話がまわってきた。
どうせなら(どうせ格調高くはならないので(^_^;)少々ブロークンで、秋の野原で野点している雰囲気でやってみようかと。
先日長すぎて切った青竹の蝋燭立ての下の部分を花入れに再利用、矢筈薄とホトトギスと、茶の花は我が家の庭から、あと野原の雰囲気だけでなく、テーマの砧から里の雰囲気もだしたくて、スズバラの赤い実と老爺柿(どうしてもヤロウ柿と言いそうになる)。
香合の代わりにいつも茶会にやってくる(連れてくる)全日根さんの陶俑たちに百人一首の「ふるさとさむく衣打つなり」の札をもたせる。本日の軸が「砧」だから。みのりの季節の稲穂もついでに持たせちゃえ。
点前は茶籠にて。
道具の都合上、和敬点てとか、御所籠の色紙点てとか、雪点前とかいろいろごっちゃに、しかも鉄瓶が見つからず釜に柄杓というブロークンさ!前日にいろいろシミュレーションしてみたんだ。本来茶箱は自由に中を自分で選んで組むものだから、お稽古はお稽古として、実際にはやりやすいように変化させていいものだと勝手に解釈している。
茶席は一席少人数で六席、京都からきてくださった茶友さんもいてありがたし。席のお客さんによって、席の雰囲気も弾む話題も全然ちがってくるのがおもしろいところである。席中、および水屋で大活躍してくれた(あと荷物運びと送り迎えも(^_^;)半東のY君にも感謝である。たまに席中で助け船だしてくれたしねっ!
お菓子はO商店のKさんと相談して決めた鶴屋八幡さんのもの。「武蔵野」やねえ、と思っていたが、お菓子屋さんの銘が「薄野」だったので、札幌の飲み屋街みたいと思いつつそのまま言ってしまったが、芸がなかったな。後日日本文学者の方に、テーマが砧なら=調布だからますます「武蔵野」にすべきだとご教示あり。なるほど!とすごく納得した。
あ、それはともかく、黄味餡がとってもおいしいお菓子であった。菓子の銘銘皿もお気に入りの小皿を多種寄せ集めて。
ちなみに籠の中身はばらばらで、気に入ったものをちまちま集めた結果である。
樽職人が樽を作る技法で作った茶筅入(ふくいひろこさんのオーダー)、お茶友さんから香合にと頂戴した神代杉の箱は見た瞬間に茶巾箱!と思って仕覆も誂えた。あとはもう新しくは手に入らない象牙の芋茶杓。
茶箱、茶籠ってほんと楽しいね♪
一方店舗の隅でKさんがワンコインまたはワンビルの露店?を開催。月釜に来たお客様に好評で、次々と買われて、最後には8〜9割売れていたのにはびっくり。
雨で始まった一日だったが楽しかった。足元の悪い中お越し下さったお客様、O商店のお二人、Y君、それぞれに感謝です。
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● COMMENT ●
行ってみたかったのに残念、次回はぜひ参席したいです!
そらいろつばめ様
教えていただいた蘇武の話ももりこめて、話題にふくらみがでてよかったです。
ありがとう〜。(ただ口で「そぶ」といってもなかなか文字が思い浮かばないですよね、やっぱり)
ありがとう〜。(ただ口で「そぶ」といってもなかなか文字が思い浮かばないですよね、やっぱり)
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