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2024-05

正倉院展2020〜興福寺北円堂 - 2020.11.04 Wed



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秋晴れの空のもと、毎年恒例正倉院展(奈良国立博物館)にでかけた。


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例年と違うのは、入館が予約制になって人数を制限しているところ、よって、いつも長蛇の列になるこの回廊もこんなにお見事にすいている。(正時入館なので、20分くらいずらすとこのようにだれもいない)



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ちなみに正時前になるとこのように行列ができてるが、長さはしれたもの、入館すると毎年のあの混雑が嘘のように、ひろびろゆったり見られるのだ。夢みたい、、、(予約がとれなかった人も多かったと思うが)


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冒頭では、光明皇后が集めて奉納した薬がたくさん展示されているのが目を惹く。「種々薬帳」という奉納目録にそった生薬、相手が生物なのによくこんなよい保存状態で残ったなと感心する。(他の展示物にも言えるが)
「厚朴」とか「大黄」とか「蘇芳」など、現在でも漢方薬に使われているなじんだ名前の生薬、また「芒硝」といって硫酸マグネシウムの粉が壺に入っているが、これも現在下剤としてなじみ深い。珍しい物では「五色龍歯」、じつは象の歯まで薬になっていたのね。鹿の角も薬になるくらいだから。
これらの薬は宮廷内だけでなく、施薬院などでも使われていたのだろうかと思いを馳せる。



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フェルトの敷物、花氈、この花模様がかつては模様部分を切り嵌めで作られたと思われていたが、近年中央アジアにも伝わる作り方、すなわち模様の部分と地の部分を重ねて熱湯をかけ、簀巻きにして縮絨(羊毛は熱と水分で勝手にちぢれてフェルト化する)させて作った物、とわかったそうだ。今も中央アジアで作られている作り方の実際を動画で提供されていた。



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今回の目玉はこの美しい平螺鈿背円鏡。
このパターンは紫檀螺鈿五絃琵琶と同じ匂いがする。しかし、華やかで美しい。


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というので、こういうグッズはすどおりできない(^_^;
小物入れにもなる缶の中身はお茶である。(蓋の一部は取り外してマグネットにもなるというスグレモノ)



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しか〜し!今回一番ツボにはまったのはこれ!
墨絵弾弓である。遊戯用の弓らしいが、よ〜く見ると実に細かく散楽(雑技、楽人)の様子が描かれている。人物は1〜2cmくらいの大きさ、単眼鏡で拡大してみないと素通りしてしまいそう。



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しかも、その人物達の顔や動きといったら、ほとんど現代の漫画で通用する感じなのだ。知人が言っていたが、右上の琵琶を弾く少年ときたらまるで「天平のロックスター」、ブーツを履いて片足をあげてエレキギターを弾いているようにしか見えない!
ああ、もっと詳しくひとつひとつ見られたらなあ。



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目録は重くて場所を取るので、毎年安くて薄い英語版を買っている。写真は若干小さいけどね。



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そしてmuseumのレストランで正倉院記念薬膳弁当をお昼に。
薬膳だけあって、お肉のかわりのソイミートがおいしかった。


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あまりに天気がいいので、そのまま帰るのももったいなく、特別公開中の興福寺の北円堂へ久しぶりに無著・世親(むじゃく・せしん)様に会いに。



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小学生だった私を奈良にいざなってくれた五重塔



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そして2年前再建されたばかりの中金堂。なんという蒼い空だ。その落慶法要に参列したときも10月で、こんな空だった。屋根の上から散華が舞ったのを思い出す。

あまりに感動的だったので、その写真をおいておこう。


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北円堂は特別公開のたびに何度も来ているが、運慶の代表作、国宝「無著菩薩立像」「世親菩薩立像」には何度も会いたくなるのだ。無著世親は4〜5世紀頃のインドの兄弟僧侶といわれる。いずれもまさに生きていていまにも何か語りそうになるくらいの表情をされている。



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慈悲に満ちた無著の表情に対し、世親は意志の強そうな表情だと思っていたが、今回なぜか彼が涙しているように見えた。また歳を重ねて、見える景色が違ってきているのかもしれない。


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若草山を背景に中金堂、東金堂、五重塔、ああ、良い景色だなあ。
大和はくにのまほろば、、やもんなあ。



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