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2024-04

今年最後のタライ・ラマ師たこ焼き茶事〜白磁と堅手と井戸の勉強 - 2020.12.30 Wed

いよいよ今年最後の茶事である。2月が最後で、コロナ禍もあり行けなかったタライ・ラマ師のたこ焼き茶事で今年をしめくくれるのはありがたいことである。


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雨が降らないかな〜と思える茶事はここだけである。この2月も雨が降って、笠のかわりにここの名物プラタライを使っての席入りができたのだが、この日も、、、しめたっ!雨や!


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というので、みなさま、プラタライを笠代わりに席入りでございます。


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今回は焼物講座中級編として「(高麗茶碗の)堅手と白磁はどうちがうのか?」というお題をださせてもらった。実際のところ白磁?と聞いたら堅手といわれたり、その逆もあったりで自分のなかで消化しきれないもやもやがあって、知識もご豊富、なによりゲンブツをたくさんお持ちのラマ師はぴったりの先生なのだから。



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待合では鉄斎の絵に雪の淡路島をうたった蓮月さんの歌。(、、、雪おもしろし あはじしま山)先だって淡路島の師匠のところで開山忌茶会をされたばかりなので跡見的な感じかしら。

本席では毎度親鸞聖人御絵伝の絵解きから始まる。今回は山伏弁円が親鸞を殺害しようとして逆に帰依してしまったというエピソードを。
軸は今年中止になってしまった光悦会のかわりに、と光悦の消息。茶会のお誘いの返事らしいが、紙ににじんでうつった墨や、余白にいいわけめいた事を斜めに書き散らしたり、折り目がどこにあるかわかったり、数百年前に生きた光悦の息づかいまで感じさせてくれる。ラマ師の解説がまたとどまるところをしらない(^_^;

炭点前では魯山人をフューチャー。
東南アジアの籃胎漆器炭斗は星ヶ丘茶寮の支配人にしてのちに魯山人を追放した秦秀雄(「珍品堂主人」のモデルとも)が所持していたものらしい。灰器の備前が藤原健(啓の甥)、この方は魯山人が鎌倉で備前を焼くのを手伝った方。
桃山の織部はじき香合、なるほど、蓋の合口のシャープさが桃山なのね。
六瓢の象嵌火箸は=無病ではなくて仏道では=六病。自分が痛みを経験して初めて人の痛みがわかる。そのまま回復せずに死んでしまったら、それもまたなすがまま、人間死ぬときに死ぬのです、、とかそんなお話しであった。あ、忘れとったけれどやっぱりお坊様なんや(^_^;



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三密を避けて、懐石は広い講堂に場所をうつして。お碗の中は胡麻豆腐と生湯葉、向付はお手製昆布締め、たこ焼きをいれる器はまさんど窯の平金さんのものである。



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さて、お父上より貫禄のあるご子息の、プロ級たこ焼き開始。ここのたこ焼きはほんまに美味しい。



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私はほとんど神戸式たこ焼き(ソース+だし汁)で通す。これ絶品なのだ。しかし平金井戸もたこ焼きのエキスを吸って良い味に育ってきたなあ。



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ここからすでに堅手、白磁講座のはじまり。
いずれか、といえば右が堅手、左が白磁になる。堅手は白磁になろうとしてなりきれなかったものの、粗質白磁といっていい。(粗質と言っても白磁より味があって良いのだが。)ならば同じく粗質白磁である井戸の位置づけは??と聞いたら、それは後のお楽しみとかで、期待がふくらむ。

他の方の向付は、李朝(堅手、白磁)から唐津、初期伊万里、の時代の流れを意識した順番にでてくるのである。本で読んでいてもわからない部分が、こうして実物を目の前にするとほんと、よくわかる。




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これは現代のもの?と思うほど完品で窯から出てきたばかりの艶々にみえる堅手の酒器、これが600年ほども前の器なのだ。完璧な形と肌合いに感嘆する。1つ気づいた。この酒器逆さまにすると梅瓶(メイピン)にそっくりだわ。完成されたフォルムってわけね。
ちなみに酒器もひとりに一つずつ、時代の流れを意識したものが。(一体どこに収納されているのだろうか、深い蔵やなあ、、、、)



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古唐津陶片に本日の主菓子、鶴屋吉信の「薮柑子」、時にクリスマスイブだったものでツリーかと思ったのだが、さすがにここはお寺さんなので。



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中立から後入りを知らせるお鳴りものはお寺の梵鐘である。



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雨ゆえにタライとともにご準備くださった雨下駄。この音のさせ方で茶の上手下手がわかるとか。こわいこわい。


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後座の花は蝋梅に西王母椿、花入は薮ノ内四代剣渓(だったかな)

ここででてくるわでてくるわの白磁系茶碗の数々。
私はかの根津美術館にも出張した井戸茶碗「八重桜」で濃茶をいただく。もう何回かお目にかかっている八重ちゃん♡。次に同じ井戸の「小菊(かな?)」、雨漏り、玉子手(堅手の一種)などの陶器に近いものから、堅手のやわらか手、白磁に近い本手堅手がずらっと並ぶ。いずれも白磁をめざしたもの、井戸もしかり。
お茶をそれぞれいただいた後、ずらっと並べてみると最初の井戸と堅手は似ていない。けれど間に他のを置くと隣同士が似ている、ひいては井戸と堅手は同類のはずなのである。当時朝鮮半島には陶器と磁器の区別がなかったとのこと。よって井戸もまた白磁といっていいのだ。
これが本日のキモであった。大半の部分は頭の中で整理できたように思う。



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これをラマ師は「岩下志麻と三木のり平理論(?!)*」で説明されて、よくわかったような、笑ってすべてがぶっとんだような、、、(^_^; 
(*岩下志麻に似ているといわれたり、三木のり平に似ているといわれたりする共通の知人の美人さんがいて、岩下志麻と三木のり平は全然似ていないが、中間にこの美人さんをおくとどっちにも似ているから、岩下志麻はのり平に似ているのであるという論理 A≒B、B≒C、よってA≒C)



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家に帰ったら、あんなにいろいろ勉強したのに三木のり平しか思い出せない!(いや、ちゃんと勉強しましたよ)もっとも若い方にはのり平がだれだかわからないみたいだけれど。



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(イブだったので、一応クリスマスカラーコーデにて)


最後をこうして美味しく楽しく、しかも学習できる茶事でしめくくれたのはうれしいし、とてもありがたい。タライ・ラマ師に深く感謝である。来年もよろしくお願いしたい。

今年はコロナでさんざんであったけれど、だからこそ見つけたよいこともそれなりにあった。この状態は来年も当分続くだろうが、その制約された生活の中でも楽しみを見つけて生活したいと思う。皆様、よいお年をお迎えください。





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