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2024-02

神戸小さな北野大茶湯〜北野の町を待合に〜 - 2021.01.18 Mon



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何年ぶりであろうか、数えたら震災以降、三宮の北には行っていないからかれこれ30年近くぶりだった。神戸北野坂。オリックスにまだイチローがいた時代、ここのある焼肉屋で彼に会える確率が高いなどという話を信じておった頃。


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北野坂といえば、異人館であるが、震災で景色が一変した。あれから足を踏み入れていない。
この建物も、もとはパンで有名なフロイントリーブ邸であったそうだが、震災で全壊、後に買い取った神戸市によって移転再建された建物なのだそうだ。



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さて、めざすのは風見鶏の家(現・神戸市所有)
ちょっと息が切れる坂の上、異人館・北野のシンボルである。


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わあ〜懐かしい。昔は異人館巡りなんてものもしたっけ。


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前の円形広場には、さすが国際都市神戸らしい中国の提灯。こんな異人館通りの景色を待合に、茶の湯を一服、まさに北野大茶湯ならぬ北野ミニ?茶湯を。主催は神戸と言えばこの方、タライ・ラマ師である。


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ここには実は北野天満宮がある。平清盛が福原遷都した場所はここから近い。その都の鬼門を守るために京都から勧請したとか。ここは風見鶏の館よりさらに高い場所で、このように神戸港を見晴らすことが出来る。日宋貿易を始め、はるか海の彼方へ憧憬をつのらせた清盛公の夢のあと。


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さてその茶席は風見鶏の館の前にあるちいさなオムレツのお店風見鶏のタマゴさんである。(北野観光案内所2F)


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お店の奥の円形テーブルが茶席。軸代わりの墨絵は横山大観、仏手柑に唐物の青貝香合。これは日宋貿易をおこなった清盛公へのオマージュ。野村得庵のエピソードのある人為的に打ち壊した茶壺を花入れに。(この逸話にまつわる消息が野村美術館にあるのだそうで、もしそろうなら無敵の茶道具やね)


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この部屋の入り口を塞ぐ形で点前座が用意されていた。
年末の茶事によばれたときに影で活躍していた蝙蝠の小釜、北野大茶湯にちなんで野点の風情で。柄杓も釜にあわせたミニサイズで楽しい。(ちなみに水指は斑唐津)


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紅白きんとんは中身がうぐいす餡でこれも感動。はやくも下萌えやな。なんと太宰府の和菓子屋藤丸さんが出張してこられていて、裏で作られたつくりたてのきんとん、これはなによりのご馳走やった。


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でてくる茶碗がみんなミニというか、本来湯飲みであったり、石杯であったりしたものを茶碗に見立てて。これなんか(古唐津)どう見てもお酒飲んでいるようにしか見えない。

ちなみに私は一服目は磁州窯のミニ天目、宋代のものとか。これも清盛公へのオマージュ。うわ〜900年前の茶碗だよ〜。


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茶入も古唐津の名品(唐津の本によく載っているそうな)、茶杓はこれからの時勢が、少しでもよい方向へ向くようにという願いがこめられた「恵方」小森松菴・作(大正〜昭和の数寄者、赤星家のゆかりの方)
この茶碗は麦藁手の古唐津、他にもラマ師の茶事に行った時にいつも選んでしまう石杯の鶏龍山やら、青唐津やら、中心軸のずれたところが見所の三島やら、いずれもこれでお酒を飲みたい!とおもってしまう、、、もとい、いずれもお茶が点てられるギリギリサイズの名品揃いであった。



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二服目の前に、それぞれ違う味の金平糖がはいった振り出しを。(安南、赤絵、黒唐津?)根来の盆もなかせるが、、、



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ご子息の茶碗を運ぶこの盆がすてきすぎて、、
ちなみにこの二服目の茶碗は、ちびだけれど、ちゃんと井戸茶碗なんだよ〜(感激やわ)高台脇の削りから淡い梅花皮まで、それでこのサイズって、よく見つけはったなあ。



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ちらちら見て、気になっていた茶巾置の小皿、、、聞いたらなんと、これも日宋貿易へのオマージュ、砧青磁なんだと〜!!雨過天青やあ〜。


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小さな茶会でもこんな道具を使えるのはラマ師なればこそ、初春から感動をありがとうございました。懐石はもちろん風見鶏のタマゴさんのカレーオムレツ。美味しいのだが、辛口にしたらほんまに辛くて口から火をふいた。



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せっかくなので、帰りに風見鶏の館の中へ。ここも旧トーマス邸であるが、その後所有者が転々とし、現在は神戸市所有。かつてここで少女時代を過ごしたトーマスさんのお嬢さんが、ドイツから80歳を越えて感激の再訪をされて写真もあった。


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二階の部屋にこんなポスターを見つけた!
懐かし〜!という時点で歳がばれるわ。昭和52年の朝ドラだったのよ。大正時代にドイツ人のパン職人(フロイントリーブがモデル)と国際結婚をした女性が、神戸にパン屋を根付かせるお話しであったな。


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北野坂を下って、、、、あ!!
ジャズ喫茶ソネや!まだ健在やったんや。震災前にたまに行っていたが、たしか震災後はながらくお休みされ、それでそれっきりになっていたが。懐かしい思い出にも会えた北野坂。



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● COMMENT ●

なんだかものすごいお道具の勢揃いですね。

日宋貿易といえば、最近見ている中国ドラマが宋代の文人官僚の娘の話ですが、
天目茶碗でお茶を飲むシーンがよく出てきます。
「こんな雪のように綺麗でいつまでも消えない泡は、私にはできないわ」という
セリフを聞いて、確かに宋代は抹茶を飲んでいたことが分かりました。
本妻と側妻の娘たちが並んでお点前を習っているシーンもありました。
意地悪な姑が茶筅を振りながら「無心に茶筅を振るように、あの嫁をいじめてやる」とも。
中国ドラマは長いから見るのが大変なので早送りですが、
時代背景や人の関係や衣食住も分かってとっても面白い、ハマってます。

そらいろつばめ様

とても野点形式の道具ではなかったですわ。もうびっくり!
中国ドラマは見たことありませんが、歴史ドラマはいつも勉強になります。記憶にも残りやすいしね。
唐代が文学の時代だとすると宋代は焼物の時代かな。昔の日本人には憧れの国、今はねえ、、、どうだろ?(汗)


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