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2024-02

三菱一号美術館「三菱の至宝展」〜三菱つながりで旧岩崎邸庭園 - 2021.07.13 Tue



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稲葉曜変天目です。

、、、、、ウソです。
数年前、わざわざこれを見に静嘉堂美術館へ行ったときのミュージアムショップでもとめたキャンディボックスです。


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これです!ホンモノは。


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丸の内、東京駅のすぐそばにある三菱一号美術館に曜変天目さんは仮住まい中。
世田谷のちょっと交通の便の悪い静嘉堂美術館が閉館し、来年この丸の内に移転してくるそうですが、その間同じ三菱系列のこの美術館へやってきています。



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静嘉堂美術館は一回しかいったことがなく、私などはわ〜い、行きやすくなったとよろこんでいますが、おそらく長年の静嘉堂ファンはさびしいこともあるでしょう。


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さて、この建物、もとはといえば明治に、政府おかかえ建築士ジョサイア・コンドル設計の煉瓦作りの建物だったそうです。丸の内再開発とか、いろいろあったらしく一時は文化財登録保存運動もあったようですが、昭和40年代、解体されてしまったのです。
それをコンドルの設計図や、当時の煉瓦作り西洋建築などを参考に復元されたのが2009年とか。



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復元とはいっても当時の面影を十分感じることができますね。よくぞ再建されたものです。一部は元の建物にあった材もつかわれているそうで。


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さて、曜変天目、やっぱり国宝三碗の中で、誰が見ても最高峰でしょう。あのコバルトブルーの鮮やかなきらめきの中にうかぶブラックホール的な虚無的ですらある黒い斑点。この美しくもまがまがしい茶碗が中国では不吉な物とされたのもわかるような気がします。また会えてうれしくてたまりません。


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展示はそれだけではありません。

大阪夏の陣で灰燼の中から拾い上げられ藤重親子の超絶テクにて蘇った九十九茄子茶入
よく図録で見て涙をながすほど?好きな三島芋頭水指(全面びっしりの暦手の中に「高麗仁寺府」の文字)
定窯の白磁輪花水指(東洋陶磁で見たような)
太田切和漢朗詠集、仁清色絵法螺貝香炉、、、、もうためいきがとまらないまさに「至宝」の数々。

ああ、「伊勢物語」絵(室町)もありましたね。たぶん渚の院の場面。
  「狩り暮らし 棚機津女に宿からむ 天の河原に我はきにけり」



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かくの如くお宝をコレクションする財力と、眼力、知識のあった岩崎家四代のすごい歴史。

初代の岩崎弥太郎と来た日にはどうしても「龍馬伝」の香川照之が必要以上に汚れた格好で演じていたお姿を思い出してしまっていけませんわ(^_^;
あそこまで貧乏だったら彼が持っていた漢籍や古典の知識を勉強する暇もなかったでしょうに。



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というわけではありませんが、不忍池の近くの旧岩崎邸庭園へも行きましょう。


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確か「龍馬伝」の冒頭、晩年の功なり遂げた弥太郎がこのテラスの上から祝賀パーテイーを見下ろす場面でしたねえ。あらまあ、、、庭園の方は工事中、、、


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この屋敷は弥太郎の長男、三菱財閥三代目・岩崎久彌の本宅として、美術館と同じジョサイア・コンドル設計で建てられたもの。


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静嘉堂のコレクションは2代目である弥太郎の弟、岩崎弥之助の美術収集から始まったのね。美術品だけでなくおびただしい東洋古典籍の蒐集(静嘉堂文庫)、そして実業にも辣腕をふるったのであるから、岩崎兄弟はすごい。もともと貧乏郷士であったふたりが、そこまでできる時代でもあったのですね。


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こちらは三代目久彌の家族写真。
奥方の寧子さま(保科子爵御令嬢)、おきれいですねえ。あ、弥太郎の奥様だった喜勢さんもお元気なんだ。
久彌は古典籍を愛好して、東洋文庫を設立、東方見聞録などの貴重な文献を後世に残してくれました。


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兄→弟→兄の息子→弟の息子
という三菱財閥の系譜、家族の団結力がすごいです。けっこう跡目争いなどが兄弟でおきている名家も多いなかで。


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4代目が小弥太、父・弥之助と二代にわたるコレクションの数々が現在の静嘉堂美術館の所蔵品。西洋文化偏重の世にあって、これだけ貴重な東洋の美術品、古典籍コレクションを残してくれたとは、ほんとうに感謝しかない。よくぞ残してくださった。


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あらためて三菱財閥四代の略歴を拝読してそう思います。


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事業を拡大充実させること、巨万の財力を文化のために使うこと、幕末明治の日本人にはどうしてこんな傑物ばかりが生まれてきたのでしょう。
明治は江戸のたまもの、昭和は明治の失敗といわれますが、令和はどういわれるんでしょうねえ、、、(^_^;


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ここ、ここ、「龍馬伝」で弥太郎が立っていたテラス。


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洋館棟は主に客のもてなしに、家族は主に和室棟ですごしていた、というのがなんとなくわかる。やはり畳と障子のある和室のここちよさは日本人だもの、てばなせないよねえ。


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で、和室から洋館を見る、、、なんとなく和洋両方一視野のシュール感がたまらないわ。



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