簾は編み直せる! - 2021.09.11 Sat
長年の風雪に耐えていた濡れ縁と露地の間の簾がついにばらけてしまった。葦を編んでいた糸がついに切れてしまったのだ。なんとか繕おうとしたが、糸は劣化が激しく引っ張るたびにぽろぽろ切れていく。こりゃ新調せなあかんな、と思った。
特注した3枚のうちの1枚なので、これだけホームセンターの簾というわけにもいかず、誂えてもらおうと久保田美簾堂さんにお願いしてみた。
この茶室夏仕様の時に特注簾を提案してくれて、あつらえてくれたとこである。
一目見て「編み直せるかもしれません。」のお言葉。
ええ〜そんなことできるのか〜と半信半疑であったが、途中で折れたり使えないほどいたんだりしている葦を抜いた分、新しい葦を追加して試してみますとのこと。

そして完成したのがこちら!
ばらけたのがきれいに編み直されている!
下の新しい部分はつるしてみると、、、
こんな感じであまり違和感なく、時間がたてばいい感じに経年変化してくると思う。
ふだんの状態では少し巻き上げているので、全然わからなくなる。
いや、こんなんできるんや!と感動。京の伝統産業技術畏るべし!
新調すればあとの2枚との差が歴然となって、かえってまずかったと思うし、新調したときの7割のお値段ですんだ。技術を持った職人さんの良心的ないい仕事にほんと感謝している。
巻き揚げ用の糸もワックスぬりなおしてもらってなめらか〜♪
(我が家のすすきの初穂)
使えるものは繕ってなおしてとことん使う、始末の文化でもある、としみじみ思う。そしてこの簾ももともと府外のいい簾屋さんのものだったので、そうして始末しての使用に耐えることができるのね。安かろう悪かろうものを次々とっかえひっかえの文化はもうおしまいだ。
赤に比べると育ちにくい感のある白の秋海棠、昨年はあまりの暑さに枯らしてしまったが、今年淡路島からいただいた新しい苗、寒冷紗など工夫して、初花を咲かせてくれそうだ。いよいよ秋の花の季節到来。
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