紅葉手前の高山寺2021 - 2021.10.31 Sun

高山寺に行くときにはからなずこの裏参道を通って。
学生時代からの習慣(まあ、駐車場〜バス停から直結なんだけどね)
紅葉にはまだかなり早い時期だが、標高が高いので少しは、、、と思ったが、まだここでも早い、それでもそろそろ観光客がもどって、大型観光バスも駐車している。
日本最古の茶園の茶葉。ちゃんとお手入れされている。
最古に関しては日吉大社の日吉茶園とか宇治の駒蹄影園とか諸説あるが、ここは栄西が明恵上人に渡した茶の種、という説で。
茶園のそばの水道
なんか萌える景色だなあ。
学生時代、心茶会の一週間の夏合宿は高山寺だった。だからここには特別な思い入れがある。
3年前の台風被害がひどくて、和尚様をしてもう高山寺はおしまいだ!と嘆かせるくらいの被害であったのだが、クラウドファウンディングなどでなんとか整備までにこぎ着けたが、金堂周辺の森はばっさりなくなり、往事の面影はない。
石水院の善財くん、元気そうでなにより。
もう少ししたら背景の緑も真っ赤にかわるね。その頃また来たいけれど、きっと人はふえているだろうねえ。
庭園にカリンの実 もうそんな季節か。
抹茶をいただきながら和尚様と昔の心茶会の話をつれづれと。東京の鳥獣戯画展に行って、東京で明恵上人像を拝んできたといったらびっくりされた。
また台風の時、倒木がはげしく下の道まで降りられなかったことや、金堂がつぶれかけたことや大変だったお話を聞く。あのうっそうとした森がまるごとなくなったものね。
お参りのご年配の方が「えらい前来た時と違うような、、、」とおっしゃっていたので、台風被害のことをお伝えする。
国宝石水院の座敷からの眺め
明恵上人が後鳥羽上皇から学問所として賜った鎌倉時代の建築である。
縁側からの眺めがまたすばらしい。
ここに端座して、覚え立ての(やっと全文唱えられるようになった)般若心経を心で唱える。学生時代合宿の朝夕、唱えさせられたものだが、ち〜っとも全文覚えられなくて往生したのをウン十年たってやっと完遂。
落ちかかる葉っぱもまだ青く、もうひと月もすればこれも紅葉にかわるのだろう。
山をのぼり金堂をめざす途中、心茶会が管理しているという茶室遺香庵を見て、
合宿宿舎の今も変わらぬ法鼓台道場を懐かしく眺め、、
山をのぼる。
合宿の時、夜座のために真っ暗な中、懐中電灯の灯りだけをたよりにこの道を金堂までのぼった。なにやらわからぬ動物の鳴き声もして、それは、、、こわかったよ〜(^_^;
ここがほんまに深い森だった場所。
あまりにあっけらかんと明るくなってしまって、、、
ここにある仏足石
せんだって薬師寺のお坊さんから仏足石の講義をうけたので、今回はまじまじと見る。奈良時代のとちょっと模様が違うかも。仏像を拝むようになる前の崇拝対象で古い祈りの形だと聞いた。
高山寺金堂
昔この中で合宿中座禅を朝昼夜とした場所だ。
いつもきれいに拭き上げられている板敷きの縁
座禅の合間に歩く行である経行(きんひん)を行った場所である。懐かしいな。ここでも般若心経を心で唱える。
栂尾は北山杉の里の中、常緑の杉の向こうに少しだけ色づいた木々も
この表参道に真っ赤な絨毯よろしく落ち葉がつもる写真がよくパンフレットに乗っている。そのころにまたこれるといいな。(人混みだけが問題、あと駐車場満杯問題)
ふたたび裏参道から帰路につく。
阿留辺幾夜宇和 (あるべきようわ) (明恵上人遺訓)
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