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2023-10

がっつり流派の茶事2021 - 2021.12.04 Sat



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紅葉が美しい法然院である。
このほとりにある業躰先生のお茶事に昨年に続いて参席(師匠、おさそいありがとう〜!)


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寄付に宗旦忌を意識して大綱和尚の宗旦狐の画賛が掛けられている。画に「永楽」の印が押してあって??と思ったら、絵が永楽保全だったのね。宗旦狐はよく見るけれど永楽の絵と印はめずらしい。
待合には見事な嵐山紅葉図(私はついに行けていない秋の嵐山、、、)、幕末〜明治の幸野楳嶺。(竹内栖鳳の師匠)よく見ると小雨が降って神社の鳥居、これはどこの神社になるのだろう。


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露地に出ると見事な紅葉と常緑の緑が息をのむほど美しい。法然院の借景もある。四つ目垣、柴折り戸のみならず茶室の横の袖垣も青青とした新しい竹で、棕櫚箒も。

昨年はコロナで人数が多かったし、広間での懐石になったが、今年はありがたくも如庵写しの小間(四畳半+一畳半+鱗板+暦張)にて。天井の意匠も床柱の古材もすごく侘びて凝っている。

床には江雪和尚(破鞋子)「且緩々」、一休さんの「あわてない、あわてない」みたいな意味かな。(江雪宗立・江月和尚、沢庵和尚の弟子)

炭点前では昨年も拝見した茶室名にちなむ三猿釜(蓋のつまみと鐶付がそれぞれ見猿言わ猿聞か猿)、香合が布袋さんでとっても細かく顔が刻まれているのに楽の印があって、楽でもこんなのつくるんだ、と思ったらさすがノンコウであった。



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懐石は、舞鶴で懐石を作っておられるお弟子さんの手になる物、蟹味噌入りのしんじょうのお出汁が鰹節をつかわず昆布だけでとってあって、これがとってもいいお味だった。


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これは後日改めてもとめたものだが、主菓子が緑庵さんの紅葉きんとん、こんなに美味しい餡子は久しぶりだわ。(なので後日買いに走った!)元斎宗哲の黒漆菊蒔絵の縁高にて。

後座の床は寒菊(今年よくあちこちで拝見する)が玄々斎の小さい尺八的竹花入れに。ここらへんからがっつり流儀の茶事らしく、裏千家歴代の宗匠の名前が次々でてきて頭が沸騰しそうになる。(ので、間違えてたらごめん〜〜)

水指は南蛮、ハンネラの蓋が凸と凹で二つ添っており、炉は下に下がって置くので凹の蓋を使うのだとか。これは知らなかった。各服点てながら黒楽ばかりでてきてびっくりする。主茶碗は一入で長次郎の「東陽坊」写し。ここはかつて東陽坊があった真如堂にも近い。

茶入が背の高い、ちょっとデザイン的に餓鬼腹に似ているこれは何か???みんなわからない。楽?とか織部?とか。実は古丹波で銘を「山猿」、いかにもお似合いの銘だが、丹波はちょっとわからない。
茶杓が又妙斎「無事是貴人」。ふだんお稽古用でよく使われる先の丸いさらっとした茶杓の形だが、これが又妙斎型だったとわ。



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薄茶ではまたたくさんお茶碗をだしていただき、私は仁清の三玄院天目でいただく。いままで何個も見た三玄院のなかではちょっと変わったタイプ、釉薬が茶緑、底には「三玄院」と墨書。ええな〜、数はあるらしいので一つほしいな〜、、、(^_^;
結構マニアックな出自の茶碗もあってなかなか面白かった(が、おぼえきれない、、、)

最後に薄器が圓能斎好み汐汲棗(ほんまは金輪寺型)、蓋に「松風」蓋裏に浦千鳥。淡々斎の箱に「父好む」とあったのが印象的。村雨の茶杓をのせたいなっと(^_^;

久々に裏千家歴代の花押攻め、千家十職の歴代攻めであって、たくさん流儀の勉強、させていただきました!







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● COMMENT ●

姐御、こんにちは

うわぁ~

人が居ますねぇ~法然院あたりも

この法然院にも、観光の方が居ると

この秋の京都

本当に、観光の方が多かったですね^^;

高兄様

そうですね〜、法然院は昔からそんなに人が多い場所ではなかったのに、、、
ここんとこコロナで鬱屈してた人たちがどっとおしよせた、、、って感じでしょうか。永観堂あたりようりはましですけれど。


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