伝世の茶道具〜珠玉の住友コレクション〜泉屋博古館 - 2021.12.02 Thu
徒歩圏内にあるのがありがたい泉屋博古館、「伝世の茶道具」展に行ってきた。
もうよだれがでるくらいすごかった!

泉屋といえば住友家代々だが中でも(男前だし京都の公家西園寺家出身で、個人的にとても好きな)春翠のコレクションは青銅が有名ながら茶道具もすごいのだ。もう何回か見たことのある物が多いのだが、これだけまとめてどーんと出されるとクラクラする。
ポスターになっている小井戸「六地蔵」はそれだけで一つ展覧会ができそうなのだが、他もすごすぎて、あまりになにげに並んでいるところが懐の深さを感じるわ。
大正8年、大阪の茶臼山本邸(現・慶沢園 大阪市に寄付)にて春翠は先代の追善茶会を開いたときに、この茶碗(先代が入手したまま使う機会なく亡くなった)に合わせるため、瀬戸肩衝「真如堂」を手に入れたという。どちらも伝世茶道具の本にはかならず載っているという有名なシロモノ。
さらにこの時、今日庵の命名の由来となった「懈怠の比丘明日を期せず」の清巌宗渭の軸と、これと対になる宗旦の「邂逅の比丘明日を期せず」が両方出た、というからすごいわ。
その後今日庵の宿願をかなえて、この二本は現在今日庵裏千家にあるという。その代わりというのかどうか、コレクションには玄々斎の「懈怠の比丘、、、」の軸があり展示されていた。両家の関わりを考えると感慨深い。(コレクションには裏千家歴代のものが多い)
他、宗旦のものあれこれ、かの有名な佐竹本三十六歌仙の一つ、源信明、これも成書にはかならず載っている14世紀の古銅象耳花入「キネナリ」、天下三舟花入れの一つ「松本舟」などなど。いずれもすごいお宝だが、集め方が品があってまんべんなくって、、ところが春翠さまだと思う。(先代以前のコレクションもあるけど)
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