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2023-10

黄檗山萬福寺〜月見の煎茶会 - 2013.10.08 Tue

宇治の黄檗山萬福寺、言わずとしれた煎茶道の祖、売茶翁(高遊外)ゆかりのお寺であります。


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中国・明出身の僧隠元を開山に請じて建てられた禅宗寺院なので、建物や仏像の様式、儀式作法から精進料理に至るまで中国風。山門からして異国風なのが特徴的。


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どこか中国の寺院、といわれても納得しそうな雰囲気ですね。こちらに来るのは学生時代以来、ウン十年ぶり。(そういうとこばっかりだなあ、、、最近行っているの^_^; )


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今年は売茶翁没後250年とか。全日本煎茶道連盟の本部は萬福寺にあるのでこちらでは色々煎茶会がおこなわれているようです。

今宵は月見の煎茶会におじゃまします。
でも、、、あれ?この日は確かに曇りではあったけれど新月なので、どっちみちお月さんはみえないのでは???

かく疑問もかかえつつ、広い境内のあちらこちらにちらばった席の間を逍遙。全部で10流派10席。中には名前をはじめてお聞きする流派もありました。


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まずは天王殿回廊の雲井流のお席へ。


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お菓子は箕面のお菓子屋さん、高山堂の「柚果子」。ほんのり柚子の香りのお菓子。煎茶はたいがい一煎目と二煎目のあいだにお菓子をいただく流派が多いですが、中には二煎目のあとお白湯とともにいただくという流派もあります。



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ただいえるのは、少量の煎茶で生菓子一個はちょっとツライところがあるので、煎茶席にはペットボトルかマイボトル持参がおすすめ。


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野点のお席もあります。


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こちらでは夕刻6時からの献茶式にそなえて、流派は失念しましたが、若宗匠が宗匠にみまもられてリハーサル中。


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次は方円流のお席に。方円流の本部はうちの学区内にあるし、ちょっと知己もいてはるし。お点前は小川流に似ているかな。どちらも流祖が医師ということで共通しているからかしら。


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月見茶会なのでウサギの茶碗で。おいしゅうございます。


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この大きなお盆!涼炉までのっているんです。これ1枚あればどこででも茶席がひらけそうです。ほしいなあ、、、でも収納スペースないし(>_<)ゞ

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そろそろ夜のとばりがおりてきました。


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灯りが美しい刻限。


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よく見ると「煎茶道」の文字。さすが萬福寺。


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さきほどリハーサルをしていた献茶がはじまったようです。
本堂ではお坊さん達の読経の声が。これがまた音楽的ですごく美しい。聞き惚れてしまいました。

黄檗宗ではお経もすべて中国で行われていたものを忠実に継承しているため、唐音とよばれる中国語を基本とする読みをするそうです。だから違うのか。なんだかグレゴリオ聖歌のようにも聞こえました。

「梵唄(ぼんばい)」という歌のようなお経があるそうなので、これがそうなのかな、、、、と。


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献茶式のあと、さらに逍遙。こちらは本堂の中の席のようです。


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いろいろ悩んで最後の席は東仙流の席へ。


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境内の白砂に描かれた波紋は蓮池をイメージ。卓の飾りは蓮の実の枯れた物。茶碗は蓮の花・蓮の実の絵。お菓子は蓮根餅。


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点前席にも蓮の葉が飾られ、供されたお茶は山茶(山野に自生する茶の木からとれた茶葉)。すこし香ばしいようなお茶でした。

そして、二煎目がこれがまた感激!!


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蓮の花に煎茶を注いだお茶。(おそらく工芸茶)ほんのり花の香りがとてもすがすがしいお茶で、蓮づくし、まるで蓮(はちす)の上の極楽浄土に生まれ変わった心地でございました。おほほ、、、∈^0^∋



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● COMMENT ●

売茶翁が亡くなりこのように年月が経ちましたか。
母が生きていれば きっとこの会にも伺ったと思います。
一度は伺ってみたいような茶会ですね。最後の蓮のお茶も飲んでみたいなあ。
台湾では随分色々なお茶があった気がします。

ひいらぎ様

遠方からもこられていたようです。萬福寺には普茶料理を食べにいきたいと以前から思っていましたが、こんなすてきな煎茶会に先にうかがうことができてヨカッタ。煎茶もかじっただけですが、おかげで楽しい世界がひろがったようです。

お経というのはなんか三拍子みたいなアーマーヤーみたいのが延々続くやつですか?
二年前の大徳寺開山忌の法要で目の前をたくさんの僧侶が練り歩きながら唱えていたのを思い出しました。
途中からトイレに行きたくなったのに法堂から出ることもできず、なんだか悪夢をみているようでした(笑)。

relax様

黄檗声明と言われるくらいですから、大徳寺ではやっていないと思います。般若心経も唐音でよまれるので、全然ちがうお経にきこえる。すごく音楽的で、知識なく聞いても、あ、いいな〜と思うような声明でしたよ。まちがっても悪夢はみないと思う、、、、(^_^;

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鍵コメ様

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