宇治平等院の藤 - 2022.04.23 Sat

屋根の上にキンキラ鳳凰、ただしホンモノ(国宝)はミュージアムに納められているけれど。そう、十円玉の裏側にもその姿をみることができる宇治平等院鳳凰堂、藤の花が見頃と聞いてやってきた。
入り口にも見事な藤棚があったが、中へ入るとさらにお見事
というので、今日は藤の花のシャワー的画像ばかりです。
紫の雲とぞ見ゆる 藤の花 いかなる宿のしるしなるらむ (藤原公任)
鳳凰堂は藤原氏が頂点をきわめた時代に建てたものだから、やはり藤は藤原にかかる。同じく藤原氏の氏神でもある春日大社にもりっぱな砂ずりの藤があるように。(同万葉植物園の藤は種類と数ともに藤では関西一の圧巻)
「伊勢物語」の百一段に曰く
咲く花の下にかくるる人を多み ありしにまさる藤の陰かも
藤原氏の庇護にあずかろうという人がいかに多いことよ、、というその栄華を褒めたたえたもの。
時の(業平の時代)太政大臣・藤原良房は娘を入内させ、後の清和天皇となる皇子をもうけ、天皇を外孫とし後の道長につながる藤原氏全盛の時代の礎となったのだ。
藤の紫は緑の若葉ともよくうつる。かつて藤棚に仕立てる以前は、藤は松の木などにからませていたそうだ。
夏にこそ咲きかかりけれ藤の花 松にとのみも思ける哉 (源重之)
「源氏物語」は紫のゆかりの物語といわれるように、源氏最愛の人は藤壺、そして生涯愛した人は紫の面影(藤壺)を宿す若紫、そう思えば鳳凰堂にもっともふさわしい花かもしれない。
まさに藤色のシャワー、この真下に立ってみたいものだ。(残念ながら立ち入り禁止)
霧島躑躅も満開
久々に堂内へも入ってみた。(時間制人数制限あり)
いつ見ても雲中供養仏はかっこいいなあ。これが一つ床に飾ってあったら、、、と思うとしびれる。当時はこれも極彩色で、ミュージアムで当時を再現した物を見ることができるが、頼道、どれだけ豪華な極楽を想像しててんと思っちゃうわ。こんな仏様にさそわれたら、うかうか向こう側へいってしまうではないか。
久々の鳳凰堂と藤を堪能して帰る。
(帰り高速反対方向に乗ってえらい遠回りしてしまったわ。宇治のかえりはいつも迷う、、、)
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● COMMENT ●
淡い紫色も、情熱的な赤もとても幻想的で素敵です!
くずみさくや様
ありがとうございます。藤の花はとても日本的な感じがしてこういう建物に似合いますね。
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