奈良・三五夜水無月月釜2022〜<茶房>拝見! - 2022.06.30 Thu

奈良三五夜さんの月釜へ。
いままでキッチンだったところを、この5月、すてきな茶房に改修されたと聞いて、気になっていたのだが、ようやく拝見のチャンス。
水無月月釜のテーマを「青苔麗し」とされたが、このところ空梅雨で、しかも各地で最高気温を記録する暑さ、苔も少ししんどそう。(人間ももちろんしんどい)
さてさて、最初にその完成なった茶房に。
以前雑多な空間だった小上がりの障子をあけると、、、、
おお〜!
びっくりの素敵空間。こんなになっていたとは!りっぱなカウンターバーではないか!
もしここがいつもあいているなら、いりびたってしまいそうだ。
図面も三五夜さん自ら引いて現場監督(?)もされたという。
こだわりのオーディオ装置でゆるやかなBGMが流れる。
天井も網代、葦簀、と凝っている。4〜5人すわると一杯というスペースが、箱に入って安心する猫のスペースが如く落ち着き度満点。
まずはくみだし代わりの梅酒+カルピス+炭酸のウエルカムドリンク。
火まわりや冷蔵庫がどこにあるのか気になるが、後ろの袖壁の裏に上手にかくしてある。茶事の懐石もここで作れるようになっているのだ。
そしてお菓子を。
なんと雲州三英堂さんからやってきた。キラキラの銀河の下にこしあんと粒あんの二層構造の羊羹、三角形は水無月バージョン。銘を「星の林」、まるで奈良のために作られたようなお菓子ではないか。
あめの海に雲の波たち 月の舟
星の林に漕ぎかくる 見ゆ (「万葉集」 柿本人麻呂)
菓子をいただいて小間に席入り。
すっかり夏座敷の室礼。外の簾と葦戸で朝なのにしっとりおちついた暗さが心地よい。
軸は東久世 通禧(みちとみ)公の短冊で「田上蛍」
田植えの終わった田んぼの畦の水も澄んで蛍もとびかっている、、そんな歌である。この方は幕末の七卿落ちで長州に逃れ、明治維新後政界復帰、辣腕をふるった政治家だったとか。その長州落ちからの連想で、濃茶の主茶碗は萩(*^_^*)
ガラスの花入れにヤマゴボウ、夏椿が涼しげである。
花の敷板が氷室神社の鳥居古材、ということから話は奈良のかき氷に発展。(氷室神社はかき氷の町=奈良を印象づけた、ひむろしらゆき祭りをはじめた神社 奈良国博の前よ〜)
お客様が奈良在住一名、他府県の「奈良好き」三名、と、どうころんでも奈良の話題で盛り上がる面子、三五夜さんほっておいて盛り上がる盛り上がる(^_^; かき氷からはやりのお店のこと、おん祭りのこと、大仏蛍のこと、奈良の夜のこと、、、つきることなく、三五夜さんにはご迷惑だったかもしれないが、貴重な情報交換、楽し〜〜♪
干菓子は長良川の「かがり焼鮎」と「氷室」(薄い琥珀)
薄茶は蛍の描かれた茶碗がたくさんでてきて、軸の蛍と呼応し、薄器の蓋裏にも蛍が飛んでいたのである。
かくしてさらに奈良愛を深め、ならまちに繰り出すべく三五夜さんを辞したのである。
来月は、ここで表千家のご指導をされているD先生の席、これも楽しみ♪
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鍵コメ様
(特にお礼などはいりませんよ〜)
本日はお越しくださりありがとうございました。好物のブツ(みむろ杉)まで頂戴し恐縮です。よそで月釜を掛けるのは色々制約もありむつかしいところですが、お客様のお力をかりまして楽しく遊ばせてもらいました。来月も楽しみにしております。
よく知っている西大寺、、、ということでショックですが決して奈良を避ける思いはございませんので、はい。
本日はお越しくださりありがとうございました。好物のブツ(みむろ杉)まで頂戴し恐縮です。よそで月釜を掛けるのは色々制約もありむつかしいところですが、お客様のお力をかりまして楽しく遊ばせてもらいました。来月も楽しみにしております。
よく知っている西大寺、、、ということでショックですが決して奈良を避ける思いはございませんので、はい。
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