9月朔日 初秋の薬師寺〜ならまちから氷室神社・氷献灯 - 2022.09.08 Thu
9月朔日不穏な天気のなか、西ノ京へ(あ、京都の西の京円町とちゃうよ)
雨に濡れた紫のコムラサキシキブと珍しい白のシロシキブ(?)に迎えられて薬師寺へ。歩いている間に土砂降り+雷で少々ぬれながらお写経道場へ。
土砂降りとコロナと平日と、、、で広い道場に私ともうひとりしかおられず、ゆっくり心を落ち着けて写経。この年にしてようやく覚えた般若心経、漢字をひとつひとつ確かめながら書くゆとり(?)がでてきたわ。(金釘流でございますが)
写経をしている間に雨はあがってほっとする。写経の集印帳の一巻目がようやく一杯になった。弥勒菩薩からはじまって、12の如来、菩薩、明王、最後がこの釈迦如来である。こういうのどうしてもコンプリート魂が刺激されてあかんわ(^_^; でもこの一巻に6年かかってるから、1年に2回のペースやな。
薬師寺は西ノ京ロータスロードの一つなので、境内にはたくさんの蓮の鉢、もう盛りは過ぎたがそれでもがんばって咲いている蓮花の向こうに凍れる音楽〜東塔を見る。
残念ながら今年うちの蓮は葉っぱばかりで2鉢それぞれ1輪しか咲かなかった。根が回りすぎて土がこぼれるくらい盛り上がって、時に水がかれたり、、、来年はもっと深い鉢で試そうと思う。
近鉄奈良に戻って、おついたちなので氷室神社の氷献灯を見ようと、暗くなるまでならまち散歩を。
いつもうろつくエリアを少し外してみると、意外とおもしろい建物がみつかる。こちらは墨の古梅園さん。これは江戸時代の建物かしら?
創業が天正年間(16世紀)というからすごいなあ。写経でお世話になっている墨だが、これからも文化として生き残ってほしいと思う。
奈良墨としては古梅園が有名だが、すぐ近くにもう一軒、昔ながらの製法で墨を作っている松壽堂さん。このあたり墨屋街だったのかしら。この建物は築300年だそうだからやっぱり江戸までさかのぼるんだ。
かと思えば古民家を生かしたかわいいお店もある。
こちらもりっぱ。概してこの通り(椿井小学校の通り)ほんまにたくさんの良い建物が残っている。今までしらんかったなあ。
ちなみにこのcervo biancoって白鹿の意味だからお酒関係かと思ったら、ピザ屋さんだった。
そんな古い町家がたくさん残る道をさらに南下。
先日も奈良博中将姫展の記事で写真アップしたが、藤原豊成邸跡の徳融寺、中将姫生誕地の碑が。奈良博の展示の後、「死者の書」読み直しちゃったよ。
で、そのお向かいにある七福食堂さん。ランチも美味しいのだが、けっこう早めに売り切れになる。この日は夕刻だったので、おやつタイム。
桃とカモミールハーブのパルフェ。数種のハーブが入ったシャーベットが美味しかった。
近くに中華の枸杞さん、ここかあ。タイヤ男のガイドブックにのったとか、予約も一月前のついたちのみというのもハードル高そうだわ。
このあたりは紀寺、ちょっと遠いのでバスに乗る。
県庁の横の交差点で、鹿が二匹交差点を渡ろうとしているが、信号は赤だよ、あかんよ、あかんよ、、、と思ったが、、、
鹿に通じるわけもなく、赤信号で堂々のJウォーク、、、でも奈良の鹿が交通事故に遭うのが一番多い場所がここなんだそうだ。気をつけろよ〜〜。
さて、奈良国立博物館前の氷室神社、かき氷=奈良の伝説?を作った「ひむろしらゆき祭り」元締めである。良い感じに暮れてきた。
和銅の昔(7世紀)春日野に張る氷を氷室に貯蔵して、翌年の夏に平城京へ献上したことから氷神を祀る神社を創建したことから始まる神社だ。現在は毎年5月1日におこなわれる献氷祭りはこの平城京献上の歴史をふまえたものだが、全国の製氷会社が参拝する日なのだそうだ。
そして毎月1日(それ意外の日の月もあり)、氷献灯が参道を照らす(18時〜21時)
おお!ガラスのように美しい透き通った氷灯り。
毎月1日には製氷会社の方ががんばってくださるのだ。
さらに暮れていくとなお美しい灯り。
この時間になるとあたりに観光客の姿はほぼゼロに近く、この灯りを独り占めである。
と思ったら、なぜか三々五々ご近所方が集まってこられて、どこからか雅楽の篳篥、龍笛の音が流れてくる。ああ、そうか、昔ここは南都楽所があった場所なんだ。今でも楽所の方々がお稽古される日でもあるんだな。なんてすてきなBGM。
氷も献じられ、今年も例年ほどではないけどたくさんかき氷をいただいた感謝と来年もまた食べられますように、の祈願を。
これはおみくじを引いてその紙を貼り付ける氷。多分だいぶんちいさくなってる(^_^;
本殿を囲む灯りも美しく
暮れた奈良の夜、参道からバス通りを眺める景色、この灯りに見送られながら奈良をあとにした。
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