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2017-11

秋の奈良〜正倉院展2013〜籔内 佐斗司「やまとぢから」 - 2013.11.10 Sun

近鉄奈良の駅から出ると、あれ?なんだか違う。

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駅前の行基さんとこ、屋根がついたのね。う〜む、いいような悪いような。
でも駅からここに出ると、ああ、奈良に来たってわくわくするんです。


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いつもののどかな奈良公園の風景。


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角伐りも終わったので、立派な角を失い、なんだかバランスわるいような居心地のわるいような顔をしている小男鹿(さをしか)。


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恒例の秋の正倉院展です。日本人ってほんとうに正倉院展が好きなんだな〜といつも思ってしまう人の多さ!平日とて入館まではわりとスムーズにいったのですが、中は押し合いへし合いの通勤時間帯の大阪地下鉄もまっさおな状況。なにかDNAの中に残る日本人の祖先の血がさわぐのでしょうか。

それでもなんとかすきまからのぞいたり、割り込んだり(^_^; 、、、。いつもながら、中世の侘びさびなんてぶっ飛んでしまうような、鮮やかでかつ華やかな天平文様の数々、毎年思うがこの時代ですでにありとあらゆる意匠は完成していたのですね〜。


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なかでもハイライトはこのポスターにもなった漆金薄絵盤。なにしろ最前列でみるのには20〜30分ほど並んだ。(それでもまだこの日はマシな方だったと思うよ)仏像へ手向けるお香をのせる台だったとのこと。金箔も豪華。描かれた文様は大陸の物とはまたちょっと違う印象。唐花、花喰い鳥、迦陵頻伽(人間の顔を持つ天上の鳥)、描かれて1300年たつのにあざやかな色彩にて。

この華やかな台にのせられた香盤にはこんなお香がのせられていた、というパネル解説写真がおもしろい。一筆書きの複雑な文様に沈香をかたどって、これに火をつけると(蚊取り線香の複雑版みたいなイメージ)沈香は7時間も消えずにもつという。


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(博物館内の中庭、織部好みの茶席八窓席をのぞむ)


もう一つのハイライトは平螺鈿背円鏡。聖武天皇遺愛の鏡の背なんだが、これがまたウイリアム・モリスも真っ青、、、な意匠。特に二対の小鳥が向き合った姿がリースのように配されている所なんか。素材はヤコウガイの螺鈿や琥珀、ラピスラズリ、これらを埋め込んだ華やかさ。

もう一つ印象に残ったのは花喰鳥刺繍裂残片。昭和50年に整理中の唐櫃からくちゃくちゃになって発見された物で、それをよくぞここまでつづりあわせたものだと感心する。首に瓔珞を掛け、花をくわえた鳳凰のデザインも迫力満点であればその刺繍の技術もまたすごい。


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(東大寺前から若草山を望む)

また今回初出展の唐櫃。点検のたびに貼り紙がされ「天保4年」とか「明治」とか。天平勝宝8年から今現在に到るまで1300年の間、連綿と御物を守ってきた古代の保管庫だと思うと感慨深い。(やはり昔から日本人は正倉院御物を大事に大事に愛してきたんだな〜)


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正倉院展のあとは高畑のあーとさろん宮崎へ。いつものコース。今はくらたたまえさんの人形展してます。善財童子の人形にいたく惹かれる。


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このコーナーで珈琲をいただく。ここの古民家のたたずまいもディスプレーもすてきなので、つい長居をしてしまう。


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ご愛用奈良ランチの場所はいくつかあるのだけれど、この日はならまちのカナカナさんにしよう。


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(食べかけゴメン)ほうれん草のグリーンカレー!


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ならまちに来るといつも心配で前を通ってしまう空き家の町家。倒壊してへんか、更地になってへんか、、。「危険」の札はあるもとりあえず健在。ほっ。


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その足で奈良県立美術館へ。あーとさろん宮崎さんでおしえてもらった籔内佐斗司展「やまとぢから」を見に。


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籔内さんはかの、せんと君の作者。初見時はぶきみさから非難ごうごうの平城遷都1300年祭のキャラでしたが、いまではすっかり奈良を代表するキャラになりましたね。
ただし、マンガ化されたせんとくんはちょっとかわいすぎ。当初の不気味かわいい方が迫力あります。その原型をここで見る。


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ここだけ撮影OKの平成伎楽団(奈良時代にはやった伎楽を平成の世によみがえらす活動を藪内さんはしてはる)コーナー、手招きされてついひきよせられちゃう。


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籔内さん、は東京芸大で塑像を学びつつ仏像の修復もされていた、いわば仏師みたいな方だったんですね。そのすごい技術力と意匠の迫力はただものではない。せんとくんだけみて誤解してたらあかんわ。


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画像は伎楽団だけのなので、せんとくんにちかいけれど、それ以外の作品の方がすごいので、是非足を運んでほしい。


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右の桃太郎・真剣白刃どりには、、、、笑った。





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● COMMENT ●

テレビでコマーシャルが流れていて、「ああ~行ってみたいなぁ」と思ってはいるんですが・・・数年前一度行ったときの人の凄さにおののいて、よー行けません(涙)  正倉院の宝物に限らず、素晴らしい作品を見る度に、昔の人々の生活に思いを馳せ、時間に限りある人間が、時を越え残していこうとする思いや智恵に深く感服します。

ご存じかとは思いますが、オータムレイトチケットの入館前の時間帯が狙い目です。
奈良博の前に2日にオープンした古美術中上もいいですよ。

ならまち

まだ新しく町家に移り住む方たちはいはるんですか。
一時は時々雑誌でも取り上げられてたような・・・

籔内 佐斗司展見たいんですよね~。
正倉院展は同じく人のすごさに・・・
行くなら平日しかないですね。

花咲おばさん様

確かにあの混雑には閉口しますが、最近ではこれも正倉院展名物、と思えば十分楽しめます。
以前でていた光明皇后の手(文書)に感動したことがあります。書かれたときの思いまで1300年の時を越えて感じられるような気がして。末尾の「藤三娘(藤原氏の三女=光明皇后)」のどうどうたる署名が男前でした!

relax様

なかなか時間のやりくりがうまくいかず、レイトチケットはあきらめました。今は混雑も景色かな、、と(?)
中上さん、李朝系あつかっているようですね〜。もしかしてツボかもしれないわ。今度行ってみます。情報を蟻がというございました。

夢風庵様

今も行くたびに店とかふえているような。でも全然変わらない一画もあるので好きだな、ならまち。
今はならきたまち(近鉄奈良駅の大通りをはさんで北側)も売り出し中とか。

籔内さん、あーとさろん宮崎でみせてもらった図録がすごかった。今回の展示はどちらかというとせんとくん系でまとめたみたい。

しぇる様へ
 奈良に来られていたのですね。
 正倉院展には、遥か昔の高校生の時代から行っていますが、その当時から
 観客が多かったですよ。
 また、展示品も、初めて見る物も、毎年出てきて、種が尽きません。

 ところで、正倉院にまとわる秘話を少し。
 明治の頃、正倉院の所蔵品が、大整理された時、御物の端切、書物の断片などが、少なからず
 出て、それを手に入れた古物商が掛け物に表装し、茶人に高価に売れたと話があります。
 今も、お茶会で、掛けらて、出ているかも知れません。

 これは、個人的な話ですが、奈良博物館の北側通り向かいにある神社はわが家の氏神
 さんでした。

narahimuro 様

ええっ!?そんなのどかな時代があったのですか(@_@;)!
お目にかかる機会があればいいな。
奈良はあまり変わらなくて好き、、というかあまり変わって欲しくないな〜と思います。

>奈良博物館の北側通り向かいにある神社、、、

なるほど、HNの意味がわかりました。今度行ったら柏手をうってきます。(^○^)


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