fc2ブログ
topimage

2024-02

京に生きる文化・茶の湯〜京都国立博物館 - 2022.11.02 Wed

久々の茶の湯展である。とりあえず前期見参。


IMG_7389.jpeg


重量級のお宝をようもこれだけならべたな、と驚愕するが、基本的にほぼいつかどこかで見たことのあるものばかりである。展示の目玉としてひとつだけ一軍が輝いている、という展示の仕方であれば、記憶に残りやすいが、こんなに国宝重文級一軍クラス、茶道具の教科書クラス怒濤のそろい踏み、消化しきれんわ、、、


IMG_7390_20221027214305753.jpeg


と、言いつつも食い入るように眺めてかなり硝子板におでこの脂をなすりつけてしまったが(^_^;

道具のみならず歴史的文献なども添えて茶の湯の歴史を、大陸から来た黎明期から、室町の会所の茶、安土桃山の爛熟期、佗茶の台頭、江戸期の庶民へ広がり、明治の近代数寄者の茶と流れに沿ってひもとき展示されているのがとても勉強になった。何度も見た有名な道具でも、歴史的なポジションはどこなのか、ということを考えながら見るのは面白いのである。

さらに江戸時代に興隆した煎茶について、これは道具よりも思想的背景を、さらに製茶についてまで言及しているのもさすが。(教科書でよくみた海北友泉の「宇治製茶図巻」もあった)



IMG_7392.jpeg


虚堂智愚墨跡(破れ虚堂)は東博ではたしか撮影OKのふとっぱらだったな。同時に流れ圜悟。

茶碗は喜左衛門あれば長次郎のムキ栗、天下に名高い青磁・馬蝗絆、細川三斎の機転で有名な筒井筒、大好きな三井の二徳三島に粉引「三好」、光悦の乙御前、、、、うわあああで、もうアカンやろ。
牧谿をこんなにたくさん一度に見たことがない。野村の名品ムガール王朝の抱桶水指(これに実際水入れてるのみたことあり)新田肩衝、利休遺愛の井戸香炉「此世」、でた〜!!と思わず叫ぶ某古美術商がけっして手放さないといううわさの黒織部、国宝青磁花入「万聲」「千聲」そろい踏み、、、いや、もう書いても書いてもキリがないねんけど、、。



IMG_7393.jpeg


今回特に印象深かったのは、茶の湯の歴史を振り返るときに必ず出てくる有名な書籍類まで展示してあったことだ。「喫茶養生記」から「君台観左右帳記」、「山上宗二記」(原本の一つ!不審菴所蔵)、珠光の「心の文」、「酒飯論」(漫画チックで面白い)まであったな。

東寺百合文書のうち「南大門前一服一銭売人道覚書、、云々」というのが興味深い。室町時代、大きな寺社の前で一服一銭で茶を売る商売がはやったのだが、東寺南大門前で商売するときの注意書きみたいなもの、場所は決まったところで、火はお寺の香火からとらないこと、閼伽井の水は使わない、道具を鎮守の神社にあずけない、、、など当時の市井の人々の姿が目にうかぶようである。



IMG_7394.jpeg


これも今回の展示の目玉の一つ。
数寄屋建築の飯島照仁先生監修のレプリカ待庵と黄金の茶室。
利休と秀吉のコラボで作られた対極の茶室であるが、飯島先生おっしゃるところ「印象は対極でもどこか相通じる物がある」。

それにしてもくりかえすが、ほんまによくこれだけすごい物をあちこちからかき集めたものだなあ。交渉など担当した学芸員さんの努力のたまものであろうなあ。もしここで地震とかミサイルとか来たらどれだけの文化的損失になるやろか、、なんて考えてしまった。



IMG_7401_202210272142561dc.jpeg


さて爆発寸前まで頭が煮えてしまったのでクールダウン。博物館から徒歩でいける京都ビアラボさんにて、、、


IMG_7399.jpeg


かぶせ茶ホワイトエールでクールダウン。
できればお茶成分がもう少し強かったらよかった。

これは後期もまた褌を?しめてかからねば!



関連記事

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/1889-6416c192
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

玉林院月岑宗印和尚四百年遠忌記念茶会 «  | BLOG TOP |  » 跡見煎茶会〜奈良・三五夜

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (15)
茶の湯 (412)
茶事(亭主) (86)
茶事(客) (179)
茶会(亭主) (18)
煎茶 (10)
京のグルメ&カフェ (96)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (111)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2024 (3)
京都めぐり2023 (33)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (15)
美術館・博物館 (147)
奈良散歩 (131)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (61)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2024 (1)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (12)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (14)
中国茶 (49)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (2)
御所朝茶 (4)
熊野三山巡り (2)
有田2022 (1)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (6)
信州旅行2023 (2)
京都モダン建築 (3)
春日若宮おん祭2023 (3)
春日若宮おん祭2022 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR