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2024-02

御所西にて遠州流開炉夜咄茶事〜炉に米塩鰹節を投入する! - 2022.11.15 Tue

遠州流の先生であるイギリスのS先生、ベルギーのT先生とお茶友かつS先生の弟子のDさん、お三方の月釜へ行こうと思ったら、急遽夜咄茶事にします!とのことでお茶友さんさそって夕刻、御所西の京町家へ。


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一階のフロアに蝋燭、外はまだ明るいがここには一足先に夜の雰囲気。手燭を交換して二階の茶室へ。


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お〜〜!すてきな夜咄空間。

最初に全員で般若心経、四弘誓願を唱える。S先生のお稽古のルーチンなのだそうだ。


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そして炭手前。
Dさんちにつたわる朱塗りの水屋炭斗を炭斗に、灯火に朱塗りが映えて、夜咄に似つかわしいいい雰囲気だ。ただしご本人曰く底が深いので、中の炭が見えない、、、(^_^;

S先生に遠州流の炭について、またその美学・哲学について色々お話をききながらDさんのお炭を拝見。遠州の枝炭は胡粉のついていない黒いままの炭だ。


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驚いたのは、炉の中に塩(清め)・米(山の幸)・鰹節(海の幸)を投入したことだ。炉開きの時の作法らしい。炉中に物を投入するという発想はなかった!しばらくすると鰹節が焼ける香ばしい匂いがしてきた。遠州流では宗家はじめみなさん毎年このような炉開きをしておられるそうで、これは貴重な初体験、目から鱗である。
ちなみに遠州流では客の前ではいわゆる口切り、封印切はしないそうだ。



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そして欠かせなのが御神酒。


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それをみんなでいただいて開炉を祝う。ここらへんは神事みたいだ。(仏教のお経から始まったが)


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床には遠州の画賛、富士山の絵でこれも開炉にふさわしくめでたい。花入は七官青磁(明代)である。青磁の色は暗いところで美しく映えるのだなと実感。(写真は電灯下で撮った物)


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魚三楼の懐石をいただく。この器の梅の花みたいなアレンジはなかなかおしゃれ。さすが伏見の老舗名店だけあるわ。

中立の間は暗くした烏丸通に面した座敷から十三夜の月が見えて、みんなでみとれる。


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後座
遠州流らしい繊細な意匠の棚、点前座の向こうに脇床においたS先生のコレクション、猩々の一刀彫り。ここで「猩々」の一節でも謡えればかっこいいのだが、詞章忘れた、、、(^_^; でも今宵の客はみな猩々(酒飲み)なんで(*^_^*)

濃茶はDさんのお点前にて。
仕覆入りの天目茶碗に象牙茶杓は、裏千家では真台子からの扱いになるが、遠州では普通の棚でもこれを使われるのだ。格調高い。唐物天目茶碗の美しい禾目が灯火に映える。数茶碗のクメール朝南海茶碗(カンボジア)も面白い。


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その間われわれ客は蝋燭の芯切りに忙しい。あれはちょっとしたコツがいるのだ。


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薄茶はいつも端正なお点前をされるT先生。
釜が与次郎の阿弥陀堂というのもびっくりだが覚々斎原叟箱の黒楽四方茶碗もびっくりだ。今国博にでている「ムキ栗」は利休所持であるが、抜群のデザイン性はおそらく一つ作るだけではなかったのであろうと思われ、これもさる筋に見てもらって長次郎に間違いないのではとのこと。Dさんコレクション、いや〜長次郎で一服いただいちゃったわ〜。(ちなみにやっぱり角から飲まないとこぼしてしまう。)茶杓が金森宗和なのもすごい。遠州と宗和はきれいさびと姫宗和でどこか通じる物があり、実際仲良かったらしい。

色々お宝を電灯もつけてためつすがめつ手にとり鑑賞、これはありがたかった。おまけにDさん作成の、道具や作者、それに関連する参考文献までいただいてもう感激するしかないのである。

目利きの熱い茶人Dさん、日本人の茶人より茶道に造詣の深いS先生、茶葉のことはおまかせの端正なお点前のT先生、このお三方のご活躍にますます注目である。このような形で茶事に招かれるとは思いもかけず深く感謝する次第。




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