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2024-02

三年ぶりの光悦会2022 - 2022.11.16 Wed



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3年ぶりの光悦会、洛北鷹峯、3年前の記録をみていたら、今年の方が紅葉の色づきは早い。


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今年は人数を絞って、午前午後とわけての開催、例年に比べてがら空きといってもいいくらいの余裕、いつもこれくらいならいいのになあ。


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最初に最も混み合うと思った名古屋席(ご担当:米近)へ気合いをいれて。
ここは寄付の本阿弥庵〜待合の自得軒〜本席騎牛庵の三カ所を回るので、はやくも頭がヒートアップ。


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光悦会にふさわしい待合の光悦消息、花入が檫(さつ・九輪の根元)で挿してある花が鍍金の蓮華とはとてもしゃれている。檫には延暦一七年(798年)の彫りがあって、延暦寺ができた年号やん!と感激。この席はけっこう天平とか平安初期のすごく古い古い美術品が多かったような印象。

<ちょっと学習コーナー?>
よく聞くけどしっかり覚えてない太郎庵さん(ちなみに炭斗がでてました)
覚々斎原叟の弟子で名古屋の人。原叟の手作り楽茶碗「鈍太郎」をくじ引きで当ててから太郎庵と名乗ったとか。太郎庵椿もこの方の名前由来。


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待合の宗達扇面紅葉流水図はきれいな赤の紅葉、中回しの縫い取りが小袖かなにかかからとったもので美しい。
本席は堂々の大燈国師墨跡、弟子の徳海に与えた道号で紀州徳川家伝来。
砧青磁の耳付花入、この耳がかわいい雨龍なの。花は寒蘭、嵯峨菊。
光悦会の炉縁はみんな久以と思っていたが、今年は半入がトレンドだった。

そして水指、なんと天平勝宝5年の銘のはいる古銅の壺!4年が大仏開眼の年だから、まさに正倉院展の時代のものなのね。ちょっと感動。(平瀬家伝来)

大名物唐物茶入<朱張茄子>名前の通り朱に色がにじみ出しているような色具合。蓋も珠光好みと遠州好みと二つ添っているのだが、最初遠州のがのっていて、珠光のに替えると途端に雰囲気がかわるのに驚いた。蓋でこんなに雰囲気がかわるとは!蓋も大事やね。ちなみに珠光のが好み。(平瀬家旧蔵、すごいな平瀬家)

建盞天目に添った堆黒天目台、黒だけでなく、ベースに朱が入ってまた華やか。
茶杓は利休、原叟筒で「芹生」。櫂先の裏にケラ判があるそうだが見られなかった。



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次は東京席(筒井先生ご担当)、徳友庵にて
待合の松花堂と江月コラボの大黒布袋図だが見るべきは中回しの上辺だけに使われた金襴、織り込まれている文字が「明萬歴皇帝贈日本国王(=秀吉)」なのだ。

床脇に置かれた香炉が私的には一番のツボ!
祥瑞の香炉で細かい蓮弁が焼物、真ん中の火屋にあたる金属部分が蓮の花托になっているのだ。種の部分はふさがり、種がこぼれ落ちたあなぼこが煙のでる穴、これおしゃれやったわ〜。


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こちらの炉縁も半入だったが、なぜか寸足らず、一尺三寸なのだそうだ。一尺四寸に決めたのが利休だったので、それ以前のものと思われるとのこと。
古瀬戸(実は唐物?)淀丸壺は秋本子爵家が大事に大事にされていたそうで、3つの牙蓋と仕覆をおさめるのに茶入と全く同じ木型を3つも作ったそうで、それも展示されていたのが興味深い。
この茶入、手にとらせていただいて感激、とにかく軽い!!

片身代わりの熊川がでていて、ちょっと小ぶり、鬼熊川的、鏡はっきりしない。銘を「中川」。
茶杓は近衛信尹(三藐院)銘を「つれつれ」陽明文庫の印あり。


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ここでちょっと休憩、点心席。瓢亭さんのお弁当。大原女のコスチュームのお茶くみさんも復活しててうれしい。瓢亭くらいになると、お給仕の方々のしつけというかマナーがやっぱりいいのよね。


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点心席からの眺め、こんもりした鷹峯、紅葉、見下ろす市街地の眺めが抜群なのである。

それにしてもお客さんのなかに説明したがりがいるのはなんとかならんか。席の方の説明をしっかり聞きたいのに。


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(こんもり鷹峯)

大阪席は大阪だけど東京の数寄者?の方? 了寂軒〜太虚庵にて。
本席は清拙正澄墨跡、壬戊臘八、と書かれた日付がわかるもの。ちなみに1322年12月8日で、清拙が来日する前に中国で書かれたものとわかるそうだ。(佐久間将監所持)
元時代の青磁浮牡丹花入とは、清拙と時代をあわせてくるところさすが。


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与次郎の「大雲院什物」の鋳込みがある釜もすごいが、炉縁もすごいよ。沢庵和尚が梯子で作ったといわれるもの、梯子らしく板をとりつけた跡がある。なぜか孤篷庵の焼き印あり。
茶入が名物古瀬戸「溝口胴高」、えらくでかい茶入だが、小堀家〜溝口家〜赤星家〜鈍翁と渡り歩き、それぞれ箱の横に上に裏に所蔵印ラベルがあるのがかっこいい。

茶碗はいかにも井戸らしい古井戸「龍田」、軽い!
茶杓は本阿弥空中(光悦の孫)



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(光悦の墓所)


最後にやっと京都席、善田さんご担当〜三巴亭にて。
待合の軸が珍しい芭蕉、「はつしぐれ 猿も小蓑を ほしげなり」
お菓子の銘も「初霜」だったけれど、この日はほんまに暑いくらいで、、、(^_^;
11月でこんなに暑くていいのか?というくらい。


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この席はなんといっても蒔絵がすごかった。(さすが京都)
ひとつに薄器・岩波蒔絵平棗(前田家伝来)、表はびっしり青海波に囲まれた鉛の岩、蓋を開けるとなんと蓋裏だけでなく抹茶でかくれる底にまで、貝寄の蒔絵である。海の下にもぐると見える景色といった感じだろうか。


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二つ目は光悦の芦手忍草蒔絵の硯箱である。表面にびっしり細かい細かい精密忍草の蒔絵、芦手は「たれゆえに」(みちのくのしのぶもじずりたれゆえに、、、ですね)蓋をあけると蓋裏に、今度は鉛と青貝の兎が。この青貝の上にまでびっしり忍の蒔絵が施されているの、すごいわ。

茶杓が灰屋紹益。東京席のが近衛信伊ので、その養子・信尋と紹益が吉野太夫を争った逸話を彷彿とさせるのはたまたまか、企みか。


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(休憩所の囲炉裏だが、暑くてさすがに火がはいっていない)

さて、これにて4席すべて終了。
他にも名物は多々あれど、もうインプット情報多すぎて、、、

とにもかくにも3年ぶり、晴れやかな心持ちになれる光悦会、久々に行くことができてほんまありがたかった。


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帰り道、入り口までの道の紅葉
今年はわりときれいだね。



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