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2017-10

光悦会・2013 - 2013.11.14 Thu

時雨の上がった洛北・鷹ヶ峯はまさに「時雨洗紅葉」の世界。
洛中は楓の紅葉は未だしなれど、標高の高いこのあたりは紅葉も一足お先に。


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日ごろガラスのむこうでしかお目にかかれない素晴らしい茶道具の数々を、光悦寺の境内に点在する茶室をめぐりながら愛でることができる光悦会、今年は紅葉も愛でる会となりました。


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東の大師会、西の光悦会といわれ、近代数寄者が創立に力を入れ、現在も大阪、京都、東京、金沢、名古屋の各美術倶楽部が総力を結集してすごい茶道具を出す、という格式の高い会です。
そう、本来ならわたくしごときが顔をだせるようなものではないのですが、一昨年に続いて、さる方の(^_^;)ご厚情を賜り、ワクワクしながら出かけましたの〜。


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おいでになる方々のお着物もそれはそれは見るのが楽しみなくらい格調が高いので、これも楽しみのひとつです。まあ、私は先般誂えた桜鼠の色無地・一つ紋と、おそろいの生地でつくってもらったバッグにて。


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8時過ぎに光悦寺についたのですが、もうすでに席ははじまっています。それにしても昨晩の雨でぬれた早朝の紅葉のひときわ美しい事よ。

短い時間の間にあまりにもたくさんの名物をみるので、消化しきれません。印象深かった物だけをすこしずつあげていきます。


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まずは前回人気でなかなか入れなかった太虚庵の京都席へ。小間です。ちなみに光悦寺には境内にちらばる7つもの茶室があるんです。


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ここの主人公はなんといっても存在感たっぷりの信楽矢筈水指「三夕」。雲州蔵帳にも載っている中興名物。肌はいかにも正しい信楽で、かたちも端整ではなく無骨。これが小間の畳の上にど〜んと鎮座されているのは迫力のある景色です。寂蓮・西行・定家の秋の夕暮歌に因み「三夕」。肌の赤い色から紅葉の連想とか。


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茶入が名物、正意手(瀬戸の窯分けでは後窯の中のひとつ)「二祖」。禅宗では初祖が達磨大師なので二祖はそのあとを継いだ慧可禅師のことか。ずんぐりむっくりが坐禅の姿みたい。でもちょっと地味かな、、、

金海茶碗は猫掻きといわれるひっかいたあとが特徴といわれるけれど、底の方にちゃんとそれがある。でもなんの目的でこういう傷をつけたのだろう。上から見ると洲浜型でとてもきれいな白磁色。

お菓子は末富さんの「山路」。かるかんの生地でずんだ餡をくるんで大徳寺納豆をのせた、、という、末富さんにしてはめずらしいお菓子だったなあ。


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ついで東京席は寄付・本阿弥庵、待合・自得軒、本席・騎牛庵。
書院飾りがなんと、かつて東博かどこかで見た物と同じ、俵屋宗達の下絵に光悦の和歌巻物!ガラスなしでおがめるとは!

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待合の宗旦の花すすき画賛。呼応して本席の茶碗は「宗旦井戸」とよばれる青井戸。これ、手に取らせていただけました\(^O^)/
今東京の根津では井戸茶碗展してるし、見に行く予定ですが一足早く、ここで井戸祭!
さらに宗旦は続く。柳営御物・宗旦共筒茶杓「何似」。なにに例えようもない、、自分は唯一無二の存在、、、という意味でしょうか。


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砧青磁の花器「大宮人」。これこそ「雨過天青」のフレーズがなっとくできるセラドンブルー。美しい。
中興名物茶入・瀬戸天目手(これも後窯)「小茄子」。名前のごとくほんとうにちっちゃいの。多分濃茶2人分くらいしか入らない。

こちらのお菓子は、金沢の吉はし屋さんのご主人がおいでになって、水屋でせっせとできたてを出して下さる贅沢さ。栗餡のとってもおいしいお菓子でした。銘「秋の霜」。


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(光悦垣)

大阪席は徳友庵。本席の軸はなんと石山切・貫之集から、「ひとえたに きるはわひしき ふちころも かさぬるあきを おもいやらなむ」。石山切、徳川美術館で見たなあ、、、、。料紙と文字の美しさでは随一といわれています。

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釜が与次郎の利休丸なら、茶器は大黒菴=武野紹鷗作の一閑張りのような小棗。これもにぎりこめそうなくらいかわいい。(今回は茶器・茶入は小ぶりが主流か?先日の野村碧雲荘で見た藤種肩衝が超でかかったのでよけいにそう思う。)


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(くちなしの実)

またまた井戸祭、近衛豫楽院拝領の井戸「准后」。やや小ぶり。大井戸に対して一歩へりくだって「准后(皇后に準ずる身分)」か。
お菓子は中津川のすやさんの栗きんとん。

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ここでちょっと点心をいただいて、ヒートアップした頭をクールダウン。だって綺羅星がこれでもか!これでもか!とでてくるのですもの。目、まわりそう。瓢亭さんも女将さんと若大将がきてはりました。

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さて、最後の薄茶席は名古屋席・三巴亭。(名古屋と金沢は交代で出てるので、今年は名古屋)
香合がこれまた親指サイズの織部ミミズク。ミニチュアでかわいいけれど、織田有楽から近衛家熈(豫楽院)へわたったもので「槐記」にも記載されているというしろもの。


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(本阿弥光悦のお墓)

名物・青磁香炉「千鳥」。これまた「雨過天青」のブルー。やっぱり最高手の青磁って青いんだ、緑っぽくないんだ。なんと透明感のあるブルー、、、、来歴がまた、義政〜今川〜信長〜秀吉〜姫路酒井家。歴史を見てきたんだな、、、。

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そして、今回私的最高のものは、、、手にとって思わず「うえへへへへ〜」とあやしい笑みがでてしまった、のんこうの黒楽「山のは」。

なんというか、内側はぼこぼこ小さい穴が開いて、粗い作りになっている景色がなんともええのですわ〜∈^0^∋  対して外側はわりとつやのある黒、そして上掛けした釉薬と下の釉薬の境にほのかにみえる白い色、、、これが銘の「山のは(山の端)」なんですね。私が持っている大樋の黒楽もこんな景色があります。そのルーツはここにすでにあったんですねえ。

お菓子は名古屋の両口屋さん「峯乃里」。つくね芋のきれいなお菓子でした。(紅葉と鹿の意匠)


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いやもうすばらしいものばかりたくさん見せていただきました。名物、紅葉、ともに最高、そしてそんな光悦会に来る機会を得られたことにもいたく感動し、ご縁をくださったことを深く感謝いたします。






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● COMMENT ●

雨過天晴雲破処

ほんとうにいい会でよかったですね。

ううっ…。
姫の誘いをうっかり断ってしまったことを大後悔。

さるおん方様

日に3回、そちらのほうを拝んでおります。(^_^;
ありがとうございました。

relax様

な、、な、、なんでそんなもったいないことを〜〜!!

昨日、光悦会京都席の水屋見舞いのお返しというお菓子を味見させていただきました。
京都席は○坂さんの若が掛けられたそうすですが、席主さんも参加された会員さんも
いろいろと大変ですね。このお菓子も徳島の「小男鹿」に似た特注らしき棹物でした。

さる御方様

水屋見舞いのお返しのお菓子、、、というものがあることを初めてしりました!
やはりおとろしい世界だ。○坂さんの先代はこの会を楽しみにしつつ、ついに出席できなかったそうで、さぞ残念だったと思いますが、きっと若さんがしっかり守っていかれるのでしょう。(まあ、私にはあまり関係のない世界ですが、、、)

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鍵コメ様

コメント、ご愛読ありがとうございます。
時に自分で自分が書いた内容をすっかりわすれてしまってます。(なので備忘録として書いとかないといけないんですがね)
少しでもおもしろいと思っていただければうれしいです(^-^)


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