fc2ブログ
topimage

2023-09

聖誕祭と成道会の歳暮茶事 - 2022.12.29 Thu

今年最後の茶事の記録


IMG_9457_20221224222727bd9.jpeg


とりあえず聖誕祭(クリスマス)のアイテムも、ということで毎年恒例のグレゴリアンチャント。
16〜17世紀、羊皮紙に書かれたネウマ譜という現在の音符ができる前の楽譜。あとは奈良公園で拾った松ぼっくりに京セラ美術館裏で拾ったモミジバフウの実などなど。


IMG_9441.jpeg


この日は一番の冷え込みで風も冷たく寒い日だったので、火鉢出動。大火鉢をだしたら中に入れる灰が全然足りなかったので急遽ミニ火鉢(鉄瓶掛け)で。これだけでなんだか冬の雰囲気が上がる。


IMG_9444.jpeg


汲み出しの他に12月らしくシャンパンならぬノンアルのシュワシュワ。


IMG_9481.jpeg


蹲居の湯桶も出動。


IMG_9443.jpeg


手焙りもね。
火鉢と手焙りとで炭支度が倍手がかかるこの季節。だがその火のぬくもりがうれしい季節でもある。


IMG_9442_20221224222704a80.jpeg


ついこの前まで紅葉が盛りだった露地もあっというまに落葉してごらんのとおりの枯れ木に。この苔の上に落ちた落ち葉拾うのほんま大変だったのよ〜。


IMG_9468_202212242227169b3.jpeg


空はすっかり冬の色、茶室の屋根に朝には霜がおりていた。


IMG_9490.jpeg


で、内露地は、、、というと、、、もう掃除無理っ!なので敷紅葉でごまかす(^_^;ことに。


IMG_9495.jpeg


これはこれできれいだと思うよ。まだなんとか赤い色が褪せずに残っていたから。


IMG_9496.jpeg


初座の花は椿に南天、それから千両。なんだか正月とクリスマスが同居しているような、、、花入れは裏千家では師走テッパンアイテム鴨箱炭斗。(徳川田安家から拝領した鴨がはいっていた箱を玄々斎が炭斗にデザインした)

この日のお客様には遠州と薮ノ内の方がいらしたので、流派のヴァリエーションが一番激しい炭手前で大いに盛り上がる。炭の形状、置き方、灰の入れ方、練香から、お互いに驚くような違いがあるのだ。


DSC05198.jpeg


懐石の汁にうずみ豆腐をこしらえた。京都では師走にいただくとか、表千家では稽古じまいにみんなでいただくと聞いた。


DSC05199.jpeg


季節柄しんじょうは蟹で、蕪のすりおろしを。


IMG_9474_20221224222718a8d.jpeg


ここで来年の干支シリーズ、、、というか兎って文様化しやすいのでいろんな所に意匠として使われていることを再認識。これは波兎(竹生島)の器で酒盗を入れた。


IMG_9425_20221224222724001.jpeg


帯も花兎(角倉金襴)


IMG_9476_2022122422271124e.jpeg


香合も兎でしょう!数年前にもとめて卯年を待っていたのだ。たぬきじゃないよ(^_^;


IMG_9462_202212242227259a5.jpeg


主菓子はみのり菓子さんにお願いして作ってもらったミルク餡のねりきり「さとり」
釈迦が悟りを開く前、苦行中で衰弱した時に乳粥を与えて命を救ったスジャータにちなむ。悟りをひらいたのが現在成道会のおこなわれる12月8日といわれる。


IMG_9453_20221224222701a22.jpeg


後座の軸は泉福寺焼経。藍紙に金箔が撒かれている平安時代の華厳経の一部。仏とは時空をこえた絶対的な存在であると説いた経で成道会にふさわしいかと。


IMG_9479_2022122422271159b.jpeg


なので華厳経とくれば華厳宗、東大寺よね(*^_^*)

茶碗、茶入、茶杓、本日のお客様が皆様兵庫の方だったので、すべてそれにちなむものでそろえてみた。茶道具で色々遊ぶって楽しい。名品名物はなくとも。


IMG_9478_202212242227149c7.jpeg


で、また聖誕祭に戻って薄茶のお菓子は亀廣保さんと千本玉壽軒さんのクリスマスシリーズにて。

お見送りの後夜空を見上げると冬の星も凍てついていたのでした。



関連記事

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/1923-c2636861
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

年末年始の支度2022から2023へ «  | BLOG TOP |  » 師走雑記2022

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (14)
茶の湯 (385)
茶事(亭主) (82)
茶事(客) (171)
茶会(亭主) (17)
煎茶 (9)
京のグルメ&カフェ (94)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (108)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2023 (29)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (14)
美術館・博物館 (138)
奈良散歩 (128)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (60)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (9)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (13)
中国茶 (48)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (1)
御所朝茶 (4)
有田2022 (1)
熊野三山巡り (2)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (3)
信州旅行2023 (2)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR