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2017-08

根來!〜MIHOミュージアム - 2013.11.21 Thu

赤と黒。


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だいたいみんなこのポスターにやられて、遙か甲賀の秘境まで足をのばすのね。かくいうわたくしも。


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栗東からくねくね山道を、いったいいつになったら着くのだろうと不安一杯で走る間、対向車ほぼナシ。で、やっとたどりついたところは全山秋でした。おそるべしMIHOミュージアム


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たどりついたと思ったら、チケット売り場からさらに7〜8分歩けと、、、


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どこに続くかわからない不安はまだまだ続く、こんなトンネルまであって。


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やっと入り口に到着!
ここまでくると意外とたくさんのお客さんがお越しですが、中国人の団体さんがきてるのはなぜ?(こんな辺鄙な山の中まで?)


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ルーブルのガラスのピラミッドを設計したヒト(ミン・ペイ氏)の設計だそうな。なるほど、どこかに相通ずる物が、、、。
それにしてもこんな秘境によくこれだけの建物たてたことだわ。(母体は某宗教団体)


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「朱漆根來〜中世に咲いた華」。

根來はもともと繁栄をきわめた和歌山の根來寺の宿坊で、信者に使う什器だったそう。頻用に耐えうるように、木固め、布目、黒漆、その上に朱漆としっかり何層にも塗られた丈夫なものなのだ。
使い込むうちに朱漆が部分的にはがれて下の黒漆が顔を出す、それがまた景色となる。松永耳庵がもっていた大盤などはさらに下の布目、木の木目まででているのに、かえってそれが美しいとは!


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1585年、秀吉の根來焼き討ちで本来の「根來塗」(根來寺で、根來漆によって作られた物:それ以外を「根來」とよぶのが現在の分類らしい)はほぼすべて焼失、「根來に根來なし」といわれたのだそうです。唯一残るはっきり「根來塗」と断定されるものが茨城・六地蔵寺に伝わる布薩盥なのだそうで。


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展示室は暗幕がたれていて、つまずきそうなくらい暗く、展示品のみにスポットがあたっていて「赤と黒」が効果的に強調されています。ここらへん展示のセンス抜群。(ポスターもね)

根來の什器は主に盆、瓶子、机、盥、茶事でも活躍する折敷や湯斗、楪子、椀、茶人垂涎の輪花天目台、茶器、などなど。使い方によって、朱漆のはげかたは千変万化なので、お盆のまんなかにむらむらとあらわれる黒漆の形はロールシャッハみたい。

印象に残ったのは、二月堂修二会の練行衆が食堂作法の時に使う「練行衆盤」、別名「日の丸盆」とも。永仁6年(1298年)の作られた年号がはっきりわかるものが11枚のこっていて、いろんな美術館に分散しておさめられているのだが、会期中そのうちの3枚が見られます。
実は私、この永仁6年版日の丸盆の3分の2のレプリカ(作家もの)持っているんだ♪


日の丸

これは二月堂の練行衆の食事を模して出してくれる宿の日の丸盆。まだ全然はげてないけどね。たぶん使い始めはこんな感じだったろうと思う。
それが使えば使うほどかえって美しくなるというのが根來の功徳、なんだかうらやましいような気がします。

根來の槍の鞘を花器に見立てて、蔓性の植物、花をいけたディスプレーがまたとても素敵だった。ほしい、、ほしい、、、ほしいなあ、、、(^_^;

今ならミュージアムのHPで実物の写真が見られるので、是非ごらんになってくださいませ。

赤と黒のコントラスト、歌舞伎の隈取りすら連想させ、これもまた日本人の美意識なんだ、漆は英語でjapanだ、どうだ!(って、私が自慢することでもないけど、、、)


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信楽の里も近いです。私は狸の置物大小を鑑賞しつつ帰りましたわ。


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● COMMENT ●

MIHOは大好きでほぼ毎展覧会行ってます。が、遠いですよね。
なので滋賀県立陶芸の森美術館とギャラリーやまほんを必ずセットにします(笑)。

relax様

あの秘境まで毎回ですか?(@_@;)
すごい活動範囲ですね。
信楽も時間があれば寄りたかったんですがね〜。狸を横目で見ながら帰りました。

書写塗

書写塗という根来塗の伝統を引きついだ塗り物が兵庫県にありました。
結構各地の寺院の所在地に技術が伝播したのでしょうね。
「根来」は大倉集古館で少数でしたが結構レベルの高い展観があった時に
じっくりと拝見しました。
その展観と較べると今回は相当大規模な展示ですね。
出品作品のうち多数を個人所蔵品が占めており、展示会の背後に何か見え隠れするようで、興味深いです。

腹黒?!のN様

展示会の背後になにが見え隠れするんでしょうかね〜。こわいですね〜。(宗教的なものですか〜^_^;)

根來の技術者は秀吉の焼き討ちのあと全国にちらばったのでしょう。書写塗というのは初めて聞きましたが、なるほど使い込んだら黒いむらむらがでてきそうで根來っぽいですね。
岡山にも最近復興した郷原漆器というのがありますが、寺社で使われるようなものではなく、もっと庶民的な雑器です。

根來は黒の上に朱をのせます。布の染めでは喪服用の黒は赤を染めた上に黒をのせると深みのある黒になるのだそうです。赤と黒、お互いにひきたてあう色なんだなあと思いました。

見てきました

なかなか見応えのある展示でしたね。
大倉集古館での展示とおなじく、河田貞先生の解説が図録に載っていましたので
河田先生が監修されたのでしょうか。ロンドンギャラリーさんも関係していたのかもしれませんね。
あれこれ妄想を廻らして見てきました。

腹黒(^_^;のN様

行ってこられましたか、秘境(!?)
河田先生という方は存じ上げないのですが、おかげさまでとても迫力ある展示を楽しめました。
根來だけを集めて展示する、、、というのも私には斬新。
外国では「Negoro」で通じるのもまたびっくりです。日本人の方が意外と知らない、、、

根来、やっと行ってきました。
あの古びたものを美しいと感じるのは日本人独特?
でもジーンズもあるし…。
全部使ううちにああなったのだろうか?
作為的に擦ってるのもきっとあるような気がする(笑)。

relax様

ストーンウォッシュ根來みたいな、、、?(^◇^;)

陸の秘境までご苦労さまでした。
Negoroは西洋でも人気があるのが不思議です。こういう欠けたるものに魅力を感じるのは西洋人も同じなのかな。むしろ現代の日本人の感性のほうがやばいかも。


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