宗偏流のミニ茶事〜降らずとも笠の用意? - 2023.01.30 Mon
いつもお世話になっている宗偏流のAさん宅へ久しぶりにお招きいただく。

この頃は、懐石を外注(後段としてお外へ食べに行く)することで手間を省く分、頻回にミニ茶事をして、たくさんのお客様をお招きされている由、今回も濃茶薄茶をいただいて懐石(ランチ)はお外でという形式にて。
洛中ど真ん中とはとても思えない露地には大きな楓の木もあれば、今は蝋梅も咲いている。そういえばこの前寄せてもらったのは暁の茶事だったわ、突き上げ窓を開けたのよね〜と懐かしく思い出す。そう、Aさんは暁もこなせば口切りもこなされる茶事の達人なのである。知識も豊富で、お茶に限らずランチの美味しいところもよくご存じ、色々勉強させてもらっている。
この日はそれなりにお天気だったのだが、朝までの小雨に露地下駄、笠のご用意をしていただいたようで。(私も一応は持っておきたいのだが、収納場所がなくて諦めている)
で、雨は降らずとも笠の用意、、でなくて降らずとも強制使用(^_^;
笠の扱いの復習をするのであった。初めての方もおられたので、良い勉強になる。なんかこれだけでみんなテンション上がりまくり。
小間向切枡床の席、釣釜の自在はずっと掛けておられるとか。初めてこちらへうかがったときには、茶飯釜でこの自在の扱いがとても興味深かったのを覚えている。
正午だが、茶室内はほの暗く、灯火が陰影を与えて良い感じ。幸楽屋さんの花びら餅をいただいて、濃茶は贅沢にも天目茶碗の各服点てでいただく。
後座にはちょうど程よく開いた白椿。椿はつぼみを使うことが多いが、この花入れにはやはりこのくらい開いた花がふさわしい。思った時に思ったように咲かないのが庭の花であるが、タイミングがドンピシャだとこんなにうれしいことはない。
五郎丸さんの薄氷卯年バージョン。
薄茶の茶碗では荒川豊蔵の赤志野と言っていいか、大きな半円形の窯変が出ていて銘を「日の出」、なるほどなあと感心した後に銘をつけたのが清水公照師(東大寺元別当・故人)と知ってじんわりきた。
宗偏流のお点前は、宗偏が宗旦の四天王であったので、見ていて違和感があまりない。どちらかと言えば古式の表千家に似ていると思った。
茶会のあとは、立派な町家の吹き抜け天井をみながらハーブティーをいただいて東山三条に移動。
後段の懐石かわりにナナノイチさんにてイタリアンをいただく。なかなかコスパも雰囲気もよくて、我が家の近くでもあるし、これは良いところを教えていただいた。(写真はデザート)
さて、雨も降らないのに笠使っちゃって、、、と言っていたその夜のことである。
京都地方はこの冬初めての積雪、しかも交通麻痺するくらいの大雪に襲われたのである。これこそ笠の出番だったわね(^_^;
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