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2017-10

「ようこそ、観阿弥さん〜通小町」〜京都芸術センター  - 2013.11.24 Sun

  さらば 煩悩の犬となって 打たるると 離れじ

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元明倫小学校、現京都芸術センターで、今宵も素謡(すうたい:能の演目の謡のみ)の会「ようこそ、観阿弥さん」、今回の演目は「通小町」。

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今回の目玉は、注目の若手能楽師、味方玄・團兄弟のお父ちゃん、味方健さんの登場。能楽師としてだけでなく、能楽の研究者としても名高いお方だそうです。
前回はご長男の玄さん、今回は弟の團さんが共演されました。


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(芸術センター内の前田珈琲)


まずは味方健さんによる「観阿弥と通小町」についてのプチ講義。能楽の歴史的なことから、観阿弥の芸について、話し出したらとまらない、、という感じで熱心に教えて下さいました。残念ながら能に関しては超・初心者ゆえ、テクニカルタームがよくわからず理解できない事が多くて、、、、


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(前田珈琲のあちこちに教室だった頃の名残がみてとれます)


さて、「通小町」、有名な深草の少将(四位の少将とも)の百夜通いの物語に題材をとっています。

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(メニューは昔なつかし出席簿スタイル!)

素謡はツレ・僧が田茂井廣道さん、シテ・少将が味方健さん、ワキ・小町が味方團さんです。


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こんな舞台で、同じ平面、直ぐ近くで、一流の能楽師の芸を拝めるのはなんとも贅沢なことであります。

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八瀬の里で夏安居中の僧の元へ毎日木の実や爪木(柴)をもってくる女がいます。名を問うと女は、はっきりとは名乗らず、しかし小野小町とほのめかして消えていきます。

さては小町の幽霊か、と悟った僧は、市原野に住まいするという言葉をたよりに訪ね行き、供養をしていると小町の幽霊があらわれ授戒を乞います。(成仏させてくれ、ということですね)ところがここで地獄の底から聞こえてくるような声で「いや叶ふまじ。戒授けたまはば恨み申すべし」と深草少将登場。
これがね、声だけなのにこわいんですよ、ホント。目の前に蓬髪のやせこけた「痩男」の面をつけた少将がぼぉ〜っと立っているような、そんな気になりました。


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二人そろって成仏せいというのに、少将は納得せず、いままでのうらみつらみを綿々と。まさにすざまじき妄執、「煩悩の犬となって打たるると離れじ」と小町の袖を引いてはなさないのは、元祖ストーカーの呈、コワイよこんなの。
それにしても味方健さん、御年80を越えているとお聞きしたが、にわかには信じがたい。一芸に精進される方は違うのだなあ。

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僧はそこで「百夜通いの様を語ってみせよ」という。私の元に百日休まず通い続けることができたらあなたの愛を受け入れましょう、という小町の京都人っぽい言葉(考えときまひょ、、、、って断固お断り、の意味だよね、京都では^_^;)を真に受けて、雨の夜も風の夜も、雪の夜もひたすら通い続け、通った日だけ車の榻(しぢ:牛車のくびきをのせる台)に印をつける少将。

数えれば今日で九十九夜、明日の夜は烏帽子も衣も改めてでかけようぞ、、、、が、その満願の百日目に、今までの肉体的疲労が限界を超えたのか、思いをとげぬままむなしくなってしまった。
この百夜通いを追体験をさせることによって、ついにさしものしつこい少将も小町とともに成仏しましたとさ。

能はこういう成仏パターンが多い。なんでそれで成仏するん?と思わないでもないが、救いがあるほうがいいですよね。


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今回もお供はこの謡本。なにしろ古語やむつかしい言葉は字面をみなければ全く意味がわからないので、やはりテキストは必要だなあ、、と私は思うのですが。

素謡のあとは、藤多流能笛奏者、竹市学さんの笛、仕舞を三番を楽しむ。仕舞の最後は味方團さんの「通小町」最後のクライマックスでありました。迫力ある〜。やはり能舞台で衣裳付きで見たいなあ、、、。



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● COMMENT ●

田茂井廣道さんの新作能「田道間守」の公演が来年3月1日、豊岡であります。味方團さんも出演されます。豊岡市民プラザの10周年記念事業とのこと。
私は能は全然分からないのですが、今週チケット発売開始、それで、アレッと思ってしぇるさまのブログに戻ってみたら、やっぱりこの方々でした。
田茂井さんの公式サイトを見たら我が市長が出ていたので、二度ビックリ。
来年から劇作家の平田オリザさんを中心に、アート イン レジデンスというプロジェクトも始まります。豊岡がちょっと文化的になってきました。

そらいろつばめ様

この時に田茂井さんからアナウンスもあり、パンフももらいました。ああ、但馬で田道間守するんやなあ〜、そらいろつばめさんとこやな〜、、と思っておりました。行きたいけれど残念ながら行けません。
市長さんの写真見ました(^o^)なにげにコウノトリ人形が写ってましたね!

豊岡が文化的、、、但馬コネクションも貢献してますね!


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