紅葉の茶事(あるいはリベンジ茶事(^_^;) - 2013.12.08 Sun
今年の春に茶事を画策したところ、いろんなアクシデントがいっぺんに重なって、なかなか記憶に残るし、話題にすると大受けする茶事になりました(^0^;)

そこで我が家の紅葉がぎりぎり美しい候を楽しんでいただこうと、同じお客さまを招いてリベンジ(^◇^;)茶事をすることにいたしました。

茶事のごちそうはなんといっても露地の掃除!
これが一日おそかったら散葉の大雨で自分ではどうにもこうにもできない状態になっていたであろうことは、翌日の落葉をみて知りました。

まことにもって、家主孝行な紅葉であります。

好天にもめぐまれ、遠方からのお客さまを無事お迎えすることができました。

お客さまの中には香道をされている方がおられるので、炭手前の前に聞香をしていただくことに。香包みも自作だし、聞香炉の灰型ええかげんだけど、お香だけは伽羅を用意させていただきました。

練り香はよってたきませんので、香合だけお飾り。お気に入りのふくら雀。
お正客様にたいていただく。いきなり聞香をと申し上げてもなんの迷いもなく、さらさらとされるあたりやはりただ者ではない。

若いお坊様なので墨染めの衣でおいでくださった。なんだか茶事の格が上がったようで、かっこいいです〜>^_^<

他のお客さまも、一体何者???と思うくらいそれぞれの方面ですごい方々なので、とりえのない亭主としましては緊張これ極まれり。
、、、、とうわけで、恒例の「点前ぼろぼろ病」を発病、、、、、

懐石は仕出し屋さんにはいってもらう。べちょべちょご飯で一文字を切る、匠の技をみせていただく。ほ〜っ!!スバラシイ!

火入れの灰は水屋にかけつけてくれたI君におまかせ。亭主がするよりはるかに美しい!ちなみに火入れの火は消えがちで、消えないようにいろいろみなさま工夫されているようですが、出す前に徹底的に火をつけて白くなるくらいまでにしておくと持つと私は思っています。

本席では宗旦の遺偈を(なんと)表千家(!)の某宗匠が書いた軸をかけたのですが、これがまた解釈できず。利休の辞世ですらいろいろ解釈がいわれていますが、さらにその上を行く難解さ。どなたか意味、解釈できますかねえ。得に漢文のところ。

和歌の部分はなんとな〜くわかるような気がするのですが。
「虚空めが こくうにくうと 生まれ来て 又くうくうと 鳴る鐘の聲」

お菓子はご愛用の北白川・山もとさんのきんとん。銘は「雪の華」。見た目も味もほんとうによいお菓子をつくってくださるので、重宝しています。

軸の「鐘の聲」にちょっとひっかけて、銅鑼はめずらしいものを初使い。布でくるんだ撥でならすと割れ鐘のような音が。木槌でならすと喚鐘のような音がでる不思議な銅鑼です。
実は先日川口美術さんで1年前からねらっていて、やっとゲットしたチン(もしくはジム)という韓国の農楽でつかう打楽器。、、、ただしとても重いです。

後座。濃茶の柄杓の音で水屋のI君にスダレをまきあげてもらう。陰から陽へ。茶室がほの明るくなり、いままで闇に沈んでいた道具がはっきりと見えてくる。不思議で劇的な演出効果です。これ考えた昔の茶人は電灯になれたわれわれと違って、灯りに対する感覚がするどかったんでしょうね。
重ね茶碗にて濃茶を。おほほほほ、、、、またいろいろ失敗しましたわ(^◇^;) でもお正客様が「おいしいお茶」と言って下さったので救われました。すべて良しってことで、、、とまた調子に乗っていてはいけませんね。

花は白玉。花器は須恵器残欠に細工した物。盆は先日MIHOミュージアムでみた永仁6年(1298年)の練行衆盆のミニチュアの写し。(これミュージアムに行く前から持っていたので、ホンモノを見ていたく感激しました)

干菓子も例によって良い仕事してはる亀廣保さんの垣根と薮柑子。薄茶はお客さんの数だけ茶碗お出しして、たくさん飲んでいただきました。それにしても地味系の茶碗ばかりそろったなあ〜と我ながらあきれる。
茶杓の銘が「昏鐘」。禅寺で夜坐の始まりを告げる鐘です。さいごをまた鐘でしめてみました。
懐石の給仕をしながら、耳を澄ませば席中、おおかた初対面のかたばかりというのにとてもお話しが弾んでいる様子、うれしく思いました。お正客様はじめ皆様の人徳に救われたと同時に、ええ客組やったやろ?と自画自賛など^_^;

話もつきませんが、遠方からおいでの方ばかり、おひきとめもはばかられます。
帰られた後、簡単な片付けをして例によって茶室にこもり自己嫌悪で穴をほる独座観念。
なかなか自分の中で会心の出来、というのはむつかしいものだな、と思います。これだけは100歳になっても無理かもしれません。でもだからこそ次はもっと、、、と繰り返し茶事に挑戦したくなるのかもしれませんね。

一夜明けて、、、、あれだけ綺麗にした露地にもうこんなに落ち葉が。一夜にして落葉、はじまったようです。良き季節でした。これから冬支度です。

そこで我が家の紅葉がぎりぎり美しい候を楽しんでいただこうと、同じお客さまを招いてリベンジ(^◇^;)茶事をすることにいたしました。

茶事のごちそうはなんといっても露地の掃除!
これが一日おそかったら散葉の大雨で自分ではどうにもこうにもできない状態になっていたであろうことは、翌日の落葉をみて知りました。

まことにもって、家主孝行な紅葉であります。

好天にもめぐまれ、遠方からのお客さまを無事お迎えすることができました。

お客さまの中には香道をされている方がおられるので、炭手前の前に聞香をしていただくことに。香包みも自作だし、聞香炉の灰型ええかげんだけど、お香だけは伽羅を用意させていただきました。

練り香はよってたきませんので、香合だけお飾り。お気に入りのふくら雀。
お正客様にたいていただく。いきなり聞香をと申し上げてもなんの迷いもなく、さらさらとされるあたりやはりただ者ではない。

若いお坊様なので墨染めの衣でおいでくださった。なんだか茶事の格が上がったようで、かっこいいです〜>^_^<

他のお客さまも、一体何者???と思うくらいそれぞれの方面ですごい方々なので、とりえのない亭主としましては緊張これ極まれり。
、、、、とうわけで、恒例の「点前ぼろぼろ病」を発病、、、、、

懐石は仕出し屋さんにはいってもらう。べちょべちょご飯で一文字を切る、匠の技をみせていただく。ほ〜っ!!スバラシイ!

火入れの灰は水屋にかけつけてくれたI君におまかせ。亭主がするよりはるかに美しい!ちなみに火入れの火は消えがちで、消えないようにいろいろみなさま工夫されているようですが、出す前に徹底的に火をつけて白くなるくらいまでにしておくと持つと私は思っています。

本席では宗旦の遺偈を(なんと)表千家(!)の某宗匠が書いた軸をかけたのですが、これがまた解釈できず。利休の辞世ですらいろいろ解釈がいわれていますが、さらにその上を行く難解さ。どなたか意味、解釈できますかねえ。得に漢文のところ。

和歌の部分はなんとな〜くわかるような気がするのですが。
「虚空めが こくうにくうと 生まれ来て 又くうくうと 鳴る鐘の聲」

お菓子はご愛用の北白川・山もとさんのきんとん。銘は「雪の華」。見た目も味もほんとうによいお菓子をつくってくださるので、重宝しています。

軸の「鐘の聲」にちょっとひっかけて、銅鑼はめずらしいものを初使い。布でくるんだ撥でならすと割れ鐘のような音が。木槌でならすと喚鐘のような音がでる不思議な銅鑼です。
実は先日川口美術さんで1年前からねらっていて、やっとゲットしたチン(もしくはジム)という韓国の農楽でつかう打楽器。、、、ただしとても重いです。

後座。濃茶の柄杓の音で水屋のI君にスダレをまきあげてもらう。陰から陽へ。茶室がほの明るくなり、いままで闇に沈んでいた道具がはっきりと見えてくる。不思議で劇的な演出効果です。これ考えた昔の茶人は電灯になれたわれわれと違って、灯りに対する感覚がするどかったんでしょうね。
重ね茶碗にて濃茶を。おほほほほ、、、、またいろいろ失敗しましたわ(^◇^;) でもお正客様が「おいしいお茶」と言って下さったので救われました。すべて良しってことで、、、とまた調子に乗っていてはいけませんね。

花は白玉。花器は須恵器残欠に細工した物。盆は先日MIHOミュージアムでみた永仁6年(1298年)の練行衆盆のミニチュアの写し。(これミュージアムに行く前から持っていたので、ホンモノを見ていたく感激しました)

干菓子も例によって良い仕事してはる亀廣保さんの垣根と薮柑子。薄茶はお客さんの数だけ茶碗お出しして、たくさん飲んでいただきました。それにしても地味系の茶碗ばかりそろったなあ〜と我ながらあきれる。
茶杓の銘が「昏鐘」。禅寺で夜坐の始まりを告げる鐘です。さいごをまた鐘でしめてみました。
懐石の給仕をしながら、耳を澄ませば席中、おおかた初対面のかたばかりというのにとてもお話しが弾んでいる様子、うれしく思いました。お正客様はじめ皆様の人徳に救われたと同時に、ええ客組やったやろ?と自画自賛など^_^;

話もつきませんが、遠方からおいでの方ばかり、おひきとめもはばかられます。
帰られた後、簡単な片付けをして例によって茶室にこもり
なかなか自分の中で会心の出来、というのはむつかしいものだな、と思います。これだけは100歳になっても無理かもしれません。でもだからこそ次はもっと、、、と繰り返し茶事に挑戦したくなるのかもしれませんね。

一夜明けて、、、、あれだけ綺麗にした露地にもうこんなに落ち葉が。一夜にして落葉、はじまったようです。良き季節でした。これから冬支度です。
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● COMMENT ●
愚按様
咄々喝々 看今転機、、、まではわかるのですが、最後の一行が不明です。審茶烟作、、、って???
やhり お茶は茶事がいいですねえ。
茶事は100回といいますもの。何回かしているうちにすんなりいくようになうのでしょね。
私は 毎回何かしらハプニングがあります。これも100回やるまでは自分の勉強と思って気楽に?考えています。
美味しいお茶が出せれば それでいいと思います。
香は伽羅を使われたのですね。いいでしょうねえ。ふ〜!
茶事は100回といいますもの。何回かしているうちにすんなりいくようになうのでしょね。
私は 毎回何かしらハプニングがあります。これも100回やるまでは自分の勉強と思って気楽に?考えています。
美味しいお茶が出せれば それでいいと思います。
香は伽羅を使われたのですね。いいでしょうねえ。ふ〜!
紅葉の中での贅沢なお茶事にお招き戴き有難うございました。素晴らしいお客様と共に刺激的で楽しい一日でした。本当に感謝です。しぇるさま、堂々とした亭主振りで立派でした!
ひいらぎ様
アクシデントはいろいろありますね〜。不可抗力のものもあれば自分で蒔いたタネのときもあり、、、。それをなんとか対処していくのが勉強であり、、、、まあ、人生とおなじですわね(しみじみ)
そらいろつばめ様
堂々たる、、、なんてのはお恥ずかしい!
でもお客さまの人柄に助けられてなんとか。これが本当の一座建立、火炉頭無賓主でしょうか。
でもお客さまの人柄に助けられてなんとか。これが本当の一座建立、火炉頭無賓主でしょうか。
今日、店の改装工事スタートにIさんが来てくれました。
聞香の話になってしぇるさんのお茶事のことを聞きました。
いいですねぇ、お茶事。
改装なったら記念の茶事をしようかなぁ…。
聞香の話になってしぇるさんのお茶事のことを聞きました。
いいですねぇ、お茶事。
改装なったら記念の茶事をしようかなぁ…。
relax様
いいですね〜茶事。
準備と後片付けたいへんですけど、、、
また一度よろしければ拙宅の茶事におこしくださいね。
準備と後片付けたいへんですけど、、、
また一度よろしければ拙宅の茶事におこしくださいね。
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咄々喝々
咄とははっと驚くようなこと。
喝とは臨済さんの四喝というのもありますね。
死に臨んで、宗旦が伝えようとしたことと残されたものたちが受け取ろうとしたもの。
言葉では伝えられないものが、正しく伝わったと思います。