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2017-11

師走の茶事〜高台寺鬼瓦席 - 2013.12.22 Sun

師走も半ばを過ぎ、とうに紅葉は終わっていると思ったら、うれしい誤算です。

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高台寺への石段。ここの紅葉はまだがんばってくれていました。

この日、灰屋紹益遺愛の四畳半茶室、鬼瓦席にて師走の茶事に参加。今年一年、ようあちこちの茶事茶会に行きましたが、これでいよいよ今年の茶事おさめです。


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鬼瓦席。貴人口の上に鬼瓦があるので、鬼瓦席かな?と思っていたら、実は茶室の中にあるんですよ、鬼瓦が。ちょうど亭主の真上に来る位置、点前畳の上になんと楽焼きの鬼瓦が!普通の瓦とちがってエッジがシャープでなく、ごつごつしているところがかえってど迫力。これににらまれながらお茶をいただくのもまた一興。

え?初代の瓦は一入(楽家4代)ですって?(@_@;) 現在の瓦は6代宗入のなんですって。(で、一入のはどうなったのかしら?)

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左手の建物からこの広いすばらしい露地を通って、左端にちらっとみえている四角い蹲居を使って席入りしました。この間、観光客が三々五々露地の外を通るので、着物姿のわれわれはしっかり見世物になっていました。中にはカメラで激写する外人さんもいたりして、たいしたモデルじゃござんせんが、ちょっと誇らしかったりして(^-^)


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灰屋紹益といえば京都の豪商(灰を扱ってたらしい。昔は染色の触媒に灰を使っていたから)で文化人としても名高い人ですが、なによりも有名なのは吉野太夫とのロマンス。彼女を身請けしてむつまじく暮らしたらしいですが、彼が愛してやまなかった太夫は早くになくなってしまいます。彼女を偲ぶために建てたのが一畳台目逆勝手の遺芳庵。現在は鬼瓦席と向かい合ってよりそうように立っています。

大きな吉野窓が特徴ですが、今年こちらの朝茶会にいきましたので、内部の写真をこちらに。



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貴人口の障子からの柔らかな光のはいる四畳半、天井は低く、四人の客がおちついてすわれるちょうどいいサイズ。点前畳の上には楊枝柱。半間の床の軸は高台寺蔵の木下長嘯子の消息。長嘯子はねねさんの甥で早くに隠遁せざるをえなかった人ですが、歌人としても名を残した人です。(歌も書かれていましたが、全然、、、読めず)

釜はこれも高台寺什器の政所釜。菊桐を鋳だして姥口。
初炭の炭斗はざっくり編まれたさざえ籠(六閑斎好み)、香合は交趾の鴨、淡々斎の花押あり。そういえば待合の掛け物は雪に鴨の絵でした。さらに五徳が鴨足なのにちなんで、ということでした。浄益の灰匙は南鐐で、絵(しかとは見えず)が鋳込まれていてとてもきれいなものでした。


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御連客みなさま茶事に慣れていらっしゃるので、懐石もさくさくすすむ。もちろんおいしゅうございました。千鳥の盃もスムーズにすすむのは気持ちいいですねえ。

作る手間を考えると、自分が作るなら点心くらいかなあ、、とも思うのですが、四つ椀の蓋を両手で取るときのドキドキ感はすてがたく、悩んでしまうのでした。一汁三菜くらいならなんとかなるかも。(少ない!と怒るようなお客さんはよばない>^_^<) 主菓子は緑庵さんの織部薯蕷。

中立の間は銅鑼が鳴るまで、露地のみでなく間近に見える東山の景色を楽しむ。ここの本堂から見える東山は最高のビューポイントの一つです。


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後座。

床には備前の旅枕花入に白玉椿。水指は宮川香雲の朝鮮唐津写し。耳付きで耳がかわいい小さな亀になってました
濃茶の茶碗、、、黒っぽい茶碗でこの形は、、、最近どこかでみたことあるぞ〜と思ったら光悦の「時雨」写し!(九代大樋)この前本歌を五島美術館でみたばっかりや〜んヽ(>∇<)ノ
ご亭主の濃茶の練り方は薄茶みたいにスピーディーで、こんな点て方ははじめて。ところが練りあがった濃茶はとてもまろやかなめらかでねっとり。う〜む、、ああいう点て方の方がうまいのか?今度試してみよう。

とても気になったのが建水。一見私が持っている三友堂霰和三盆の曲げの容器に漆を塗った建水にとてもよく似ているのです。ところがこれは素銅でできた三盆入建水という坐忘斎好みの建水だったんですね〜(大西清右衛門作)。

このモデルになったのが徳島の富士屋さん(小男鹿が有名)の曲げの三盆糖入れ。(三友堂のも見た目いっしょです)作る職人がいなくなってやめていたのを、最近あらたな職人さんが見つかったので、復活したそうです。ご亭主はこの富士屋さんまで行って取材したことがあるそうです。なにより綴じ目になる桜の木の皮不足がネックなんだとか。

続き薄でなごやかに。近左の唐松蒔絵の大棗、かっこよかったなあ、渋くて。地の漆は松皮塗とでもいうのか一見革のように見える重厚さ。こういう棗もひとつほしいなあ。

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いろんな話はつきませんでしたが、そろそろおいとませねば。ご亭主の躙り口でのお見送りをうけながら露地を帰る。

たくさんの茶事、茶会を楽しんで、たくさんの茶縁をいただいたこの一年、これにて茶事おさめ。
どうぞ来年もたくさんの心にのこる席に参じられますように、そんな席を自分でも作れますように。
みなさまも!


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● COMMENT ●

今年最後の茶事だったのですね。本当に色々なところに私まで厚かましくも お供させていただき ありがとうございました。来年も是非 よろしくお願いします。
楽しい1年でした。

ひいらぎ様

今年はほんとうにお茶Yearでした。
体力も気力も(金力も、、)使い果たしました。
来年はもっとゆったり生活するぞ!(、、、、無理か、、、)


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