宇治川鵜飼 - 2023.09.24 Sun
「鵜飼い 数をつくしてひと川浮きてさわぐ、、、」 (蜻蛉日記)

平安貴族もしたという鵜飼い遊びを我もと、、宇治へ。
実は毎年行こう行こうと思いつつ、いつのまにか9月になって、天候悪くて中止とか、それっきり、、、で10数年、今年はぎりぎり9月ではあったがついに滑り込み。(9月30日までだがもちろんハイシーズンは7,8月)
宇治川は今日もご機嫌で流れが荒い。
鵜飼いは17時受付、18時過ぎ(7,8月は18:30)乗船、早くに受付したが、さすがに9月、ややオフシーズンに入っているのもあり、さらに雨模様でもあり、船は2艘だけ、10数人、しかも半分インバウンド、という感じ。(周辺の店はこの時間ほとんど閉まっているので早めの夕食がオススメ)
乗船前に舟乗り場近くの鵜舎へ。
鵜飼いに働くウミウたちを見ることができる。小屋は半分が野生の鵜、半分がここで孵った<ウッティー>たちだ。(国内で初めて産卵・人工孵化・育成に成功)
ペリカンの仲間というが、たしかに思ったよりでかくて口がペリカンっぽい。
さて、舟に乗っている間、もうしのつくといっていいほどの雨で、屋根はあるものの、しぶきがはいってくるのなんのって、、、
いつも福寿園の抹茶ソフトを食べているところの川沿いの道には灯籠がならぶ。
客舟に遅れてやって来た鵜飼い船、宇治には女性の鵜匠さんが3人もいらっしゃる。今日も若い女性の方、雨にずぶ濡れになりながらまずは宇治の鵜飼いの説明など。
宇治川の鵜飼いは平安貴族のお遊びでもあったようだが、その後貴族の没落とともに衰退、大正15年に復興されたとか。
かがり火に集まる魚を捕る鵜。かなりの頻度で捕まえていた。鵜呑みにする前に綱をたぐり寄せられて魚を吐かされるのだ。
魚を吐かせているところ。大物もいれば小物のことも。ちょっと鵜、かわいそう、同情してしまうわ(^_^; しかし野生の鵜のような自由はないが、食いっぱぐれることも天敵(猛禽?)に襲われることもない。動物にはどっちがええやろか、いつも悩むわ。
川面にかがり火が映って美しいが、実は大雨がふっていて、舟から水をかいだす係の人も乗っていた。
嵐山の鵜飼いは学生の時に行ったことがある。ハイシーズンだったので川面にはたくさんの舟が出ていて、かがり火が昼のように明るかった記憶が。しかしこの初秋のわびた感じ、もの悲しい感じの方が好きやな。場所も都をちょっとはなれた宇治、宇治十帖の宇治である。
びしょぬれになりながら鵜をあやつる鵜匠さん、真剣なまなざしが美しい。
鵜も大雨の中(あ、どのみち濡れるか、、(^_^;)がんばる。けなげ。
「おもしろうてやがて悲しき鵜飼いかな (芭蕉)」
の、気持ちがちょっとわかる。あれは長良川の鵜飼いであったが。
そういえば先だって岐阜の茶事では長良川ならぬ和良川の鮎をしこたまいただいたっけ、、、
残念ながら宇治川でとれるのは、主に鮒や、なんとブラックバスが多いのだとか。
水と火と、ついでに雨と人と鵜、なんとか今年見に来ることができてよかった。
小一時間のページェントは終わり、舟も帰路につく。川風が心地よいと書きたいところだが、なにせ大雨、涼しくはあった。でもおわりかけになるとすっきり雨が上がってしまうと言うこの不思議。
舟からあがって宇治川をふりかえる。鵜たちも今夜のお仕事終了、ご馳走をもらって鵜舎へかえるのだろう。お疲れ様〜。
この灯籠にはそれぞれ源氏物語の各巻の代表的場面が描かれている。さすが源氏物語の町、宇治、そういえば来年の大河は紫式部が主人公だったなあ。また宇治もさらに脚光を浴びるのかな。
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