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2024-04

紅葉の南山寿荘+有合庵で茶会〜名古屋・昭和美術館 - 2023.12.13 Wed

○交社企画の茶会へ、名古屋へ。新幹線のぞみだと30分でつくから名古屋は近い、と思っていたが、町の規模がでかすぎて(京都のノリで失敗)、名古屋駅からがけっこう大変。


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たどりついた昭和美術館
名古屋の実業家後藤幸三のコレクション、主に茶道具が展示されている私設美術館である。その庭園と移築した茶室がすばらしいという。


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季節はちょうど紅葉の見頃、建物がぐるっと周りを囲む庭園はまあ美しいこと!写真ではお伝えきれないのが残念である。


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茶室が二つ、ひとつは山里の名家(佐野弥高亭・光悦会で水指でてた)の茶室(表千家・久田耕甫好み)を移築した「有合庵」、そして三河奥殿藩主次男にして渡辺家に養子に入った渡辺規綱こと渡辺又日庵の隠居所である南山寿荘の茶室である。(県指定文化財 普段は非公開)


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三河奥殿藩と聞いておお!と思うのは裏千家の方、そう裏千家11代、幕末明治を生き抜いた玄々斎の出身地、又日庵はその実兄になるのである。


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早くも28歳で隠居して、茶道、作陶、風流の道を楽しんだ方だそうだ。
南山寿荘はその渡辺家別邸で書院+茶室、これを後藤が譲り受け昭和初期にこの地に移築したものである。


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この屋根と本体の扉がねじれている門は、かつて後藤が住まいしていたときの正門だったそうだ。実は南山寿荘には「捻駕籠(ねじかご)の席」というねじれた茶席があって(どうねじれているかは後述)おそらくそれを念頭にいれての意匠かと思われる。


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まずは有合庵にて薄茶席
本日のご亭主は名古屋といえばこの方、代々名古屋につづく茶の家のK先生。

本席の軸が一如斎8歳の時の字「富士」+父親の玄々斎合作。8歳で筆でこんな字書くのね、上手〜。一如斎が生まれたとき玄々斎が喜んで曙棗を好んだことは有名な話、残念ながら一如斎はあとを継ぐことなく10代で夭折、のちに又妙斎が角倉家から入った。(その間に又日庵の息子が裏千家に入ったがこれも後をつがずに三河へ帰っちゃった(^_^;)


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水指が場所柄、御深井焼(おふけやき 名古屋のお庭焼)
薄器、替茶器がいずれも三代宗哲(彭祖というのね、菊慈童といっしょだわ)、茶杓が玄々斎、光格天皇が削った茶杓「幾千代」を写す、とある。細長い蓮弁のような節無し茶杓で、竹筒を縦に割って作った茶杓入れにはいっているのがものめずらしい。

主茶碗はこれもご当地・尾張徳川家12代斉荘手尽ね「美保の松原」
一時又日庵も彼に仕えていたからね。
私はうれしいことに半泥子でいただいた(*^_^*)瀬戸黒にちょっと似ている「泥仏堂」。


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濃茶席はいよいよ南山寿荘
二階の広間で。ここからの庭の紅葉の眺めがまたすばらしかった!


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そして濃茶席のお道具はなおもすばらしい。

掛け物に伝藤原定信「戊辰切」、森川如春庵旧蔵 主に鶴の歌。
今回のテーマは昭和美術館45周年記念なので「めでたい」なのである。そういえば薄茶器は亀の蒔絵だったな。

灰匙が平瀬露香旧蔵とか、丹波広口茶入小堀宗友(遠州流七代)書き付け「笹枕」が関戸家伝来とか、主茶碗の古井戸が土岐二三の箱とか、極めつけが茶杓が宗旦!銘を「わび介」。

私はかせた黒楽、もしかして、、と思った通り宗入、玄々斎の書き付け「山彦」。今回は上座にすわらなかったのに、とりわけよいお茶碗にあたってうれしい。



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席の後、南山寿荘名物?捻駕籠の席中へ入って見学。(普段非公開)
なぜ捻なのか?、、、外からの写真ではわからないが、内側から見ると茶席部分が母屋に対してななめに作られているからなのである。決して茶室がねじれているわけではない。

三畳+一畳点前座+中板の構成。
床と点前座の間に中柱がなく、床柱も上のほうで切れているので開放感あり。よって花釘はつけられないので壁に楊枝柱を作ってここに花釘。

まわりを欄干付き廊下で囲まれて、客はここを歩くとき、あたかも露地を歩いているように美しい庭園を眺めながら席入りできるのである。さらにこの茶室はもともと堀川という川沿いに建てられていたので、川から舟をのりつけて席入りできるという風流な仕掛けも。


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右下のように茶室が(本来は川の上に)はりだしている。


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庭をぐるっと回ってみると紅葉の間になにやら屋根が、、


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近づいてみると腰掛け待合だった!
いいなあ、こんなところで席入り待つの。


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最後に点心をいただく。


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このようにきれいな紅葉を眺めながらいただいたのは、、、


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一宮の老舗懐石処・末木さんの点心。
愛知県では有名だそうで、美味しかった♪


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あとは昭和美術館の展示を拝見
重文の熊野懐紙(源家長)、瀬戸黒「垣根」(ちょっとフォルムにゆがみがあるのが斬新)、鬼熊川「薄柿」、、、いずれも名品ばかり、後藤幸三のお茶への傾倒がよくわかるのであった。




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