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2024-04

善田昌運堂・追善の茶会 - 2024.01.19 Fri



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洛中、とても敷居の高い茶道具、古美術の老舗・善田昌運堂さん。2年前にその初釜へ、其中庵さんにつれていってもらってから今年で3回目となる。とはいえ今年は昨年逝去された先代をしのんでの追善茶会となった。
おめでとうと言って良いのかどうなのか、迷うところであるが表のショウウインドウから見える小上がりに見事な啓翁桜の大枝。故人は桜の花がとてもお好きだったという。


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新参者で末席をけがしているくらいの者なので、実はご先代を存じ上げない。それでも光悦会も仕切るくらいのお店なので、錚錚たるお客様方にはなじみの方であったろう。
「ほんとうにお世話になり、思い出もたくさんございますの。それで寄せていただきました。」と、おっしゃるさる有名寺院の奥様の言葉になんとなく故人の人となりがわかるよう。
ギャラリーの一画に遺影と焼香台がもうけられ、生前お好きだったとおぼしきビールの瓶とグラスが手向けられていた。ご家族さまにも愛されていたのね、と始めて拝見する遺影のお顔を見て思う。


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寄付はいつもはおめでたい鯛の画讃がかかるのだが、今年は春屋宗園画讃・松花堂の布袋の絵。

昨年、一昨年はコロナにて蹲居も使わず、小間も展覧だけであったが、今年初めて蹲居をつかわせてもらう。露地は苔が美しく、塀の向こうが通りだとは思えない市中の山居。しかし、なんとまあ立派な巨石の蹲居!丸い礎石の大きいもの?直径2mくらいありそうな、、、その中心をくりぬいて蹲居とし、筧から水がおちるようになっている。ここに御準備いただいた湯桶の心配りもさすが。

さらに今年は小間(四畳上がり台目中柱)が茶席になる。(初めて)
床にかかるのは高野切。よみひとしらず+つらゆき(貫之)の歌

 みわやまを しかもかくすか 春霞 人に知られぬ 花や咲くらむ

ここにもご先代が愛した桜の歌。

古銅の花入れには有楽椿。
本来は経筒など使うのでしょうが、父はそんなの似合わへんと言いそうなので好きだった古銅を、とご当代。(ちなみにこれも遠州蔵帳だったか雲州蔵帳だったかに載っている名物)
お菓子はいつもは紅梅などだが、しのぶ会なので白梅を、と。(亀末廣)

釜が利休百会に使われて「百回霰釜」とよばれている釜、天明か?与次郎か?(聞き損ね)
光悦会でも拝見したような水指界のエルメス?南蛮玉簾。
茶入は銘は失念したが有来新兵衛だったかな。

そして茶杓が利休さんなんですよ〜。すんごい蟻腰、畳においたら節が1cm以上は浮いているという、、これを手にとらせていただけるとは。
それだけではなくて、お正客(業躰先生)が実際に濃茶を飲まれたのが長次郎黒楽とは!(すみません、これも銘失念 これさわらせてもらった感激にふっとびました)これ以上言葉をついやすことは無駄なくらい感動もの。
次茶碗の熊川「白雲」も見事な熊川で感激。

すごい追善だな。さすがこのお店の格がわかるというもの。




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薄茶茶碗も
半使(半使らしい教科書的な半使)、黒織部沓茶碗、直入皪釉(白い釉薬で直入さんが考案)、黄伊羅保、仁清筒唐子絵などなど。いずれも雲州蔵帳だか遠州蔵帳だか(^_^;に載っているものも。
仁清の小ぶりの筒、良かったな。胴体に唐子の遊ぶ姿に背景は中国風、口周りには細かい市松模様、多色の釉薬、金彩などを使って中を埋めている。とてもモダン。




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昨年一昨年はお弁当持ち帰りだったが、今年は広間にて辻留さんの点心をいただく。広間の軸は大和絵で作者は忘れたが「尚歯会の図」、長寿を言祝ぐ図柄。(尚歯会:長寿を祝う敬老会みたいなもの)松に桜が描かれているので、ここでもご先代の愛した桜を。


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お蕎麦かと思ったら下にご飯が。こういう料理もあるのだろうか?美味しかったが。

広間の脇床に存在感はんぱない、志野の湯桶(急須の親玉みたいな)が飾ってあった。
なんでもご先代が初めて松下幸之助さんに納めたのがこの桃山の志野だったのだそうだ。今回追善茶会を開くにあたって、松下家からお借りしてきたものだとか。それはご先代、懐かしく、喜ばれたに違いない。ほんとうにご家族からも愛されていたことがわかるようなお話で、存じ上げない方ながら不肖わたくしでもじん、、と胸にきたくらい。なんてすごくて、あたたかい追善の茶会だったのだろうか。





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鍵コメ様

こちらこそ、記憶に残る会、wりがとうございました。


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