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2024-04

正月の茶事〜能にして能にあらず「翁」によせて - 2024.01.31 Wed

毎年1月はいろいろ忙しいので、茶事はしてなかったのだけれど、昨年12月にできなかったので正月の茶事を試みる。


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年末大工さんが届けてくれたヒカゲノカズラ、ぎりぎりまだ緑なので寄付に使う。


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しかしながらそういえば1月に茶事したことないので、正月らしい道具のないことよ。


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そこでひねりだしたのが正月、あちこちで演じられる謡曲「翁」によせて。
「翁」は能にして能にあらずといわれる別格の演目、演者は演じる前のある期間精進潔斎をして臨むという。ストーリーはなく、ただただ天下泰平を祈るもの。


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この茶事の前日京都は瞬間だったが雪がつもって寒い日だったので、待合に火鉢を用意。


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水屋にて手焙り、湯桶も準備おこたりなく。
(このへんにばかり気を遣いすぎてお点前ぐだぐだ、、、ワンオペ茶事のつらいところ)


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待合の掛け物の下に烏帽子香合。翁の露払いである千歳(せんざい)のイメージで。さらに古帛紗は翁の装束によく使われる蜀江紋。


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庭師さんが新しくしてくれたばかりの柴折戸を通って、、、


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茶室へ。
この冬の楓の枯れ枝の風情も好き。


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初座の花は水仙、面箱にいれる。
面箱は翁の面(おもて)である白式尉と、三番叟の面である黒式尉をいれる。千歳がこれを持って舞台に出て、翁がこれをつける。舞台上で面を付けるのはこの「翁」だけ。


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色々悩んだが、懐石の汁はお雑煮にした。
我が家の雑煮はおすましだが、ここでは白味噌に(^_^;
ご飯をどこにいれるか、汁替えをどうするかが考えどころだったわね。


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懐石のセミプロ茶友さんにアドバイスもらって煮物椀は蟹しんじょう、みぞれに仕立てる。昨年知って大好きな食材となったウルイをみつけて早速使う。


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主菓子は毎度、みのり菓子さんの百合根きんとん。
味噌餡に柚子の香り、美味しかった。銘を「雪華」とつけてみた。


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後座の席入りはまだ手燭交換ができる季節だが、確実に日が長くなっているのを感じる。季節が動くのを感じられるのもしあわせだ。
濃茶では「翁」にまつわる道具を、薄茶では三番叟にまつわる道具をそろりそろりと出す。
特に三番叟はいままで使ってはいたが、こういう文脈(翁)でいつか使いたいと思っていたのが念願叶う。


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薄茶の干菓子は亀廣保さん、毎年干支にちなむ有平糖をだしておられるので、今年はタツノオトシゴ。一番下の瓢々というお菓子は本日のお客様に以前教えていただいたもので亀屋良永さんの。本店でしか買えないという山芋を使ったテクスチュアが面白いお菓子である。


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今回のお客様は遠州系流派の方が多く、懐石の作法や点前について違いをあれこれ比較して話が弾み楽しかった。


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楽しい一座建立のあとはお片付けモード。
これもワンオペなのよ。でもすっかり暗くなった露地の片付けをしているときに庭から見るこの灯りがともった景色が好きで。


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茶室の下地窓からの灯りも。


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そして茶室で独座観念、本日をふりかえる。
式三番、千歳〜翁〜三番叟、無事終えられました。まあまあの着想だったかな、、、
佳きひとときに感謝。


<おまけ>

雪華が散る玄々斎好み豊兆棗を使ったのだが、その文様が好きで、それを少しうつして誂えた帯、しめました。


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