topimage

2017-10

甲午節分・その2〜節分お化け・嶋原輪違屋 - 2014.02.05 Wed

節分お化けとは、立春前夜の節分の夜の厄祓い。

「普段と違う姿」をすることによって、節分の夜に跋扈するとされる鬼をやり過ごす古来の習慣だったそうですが、現在はすたれてしまいました。それでも京都の花街などでは生き残って、今でも芸妓さん舞妓ちゃんが男の格好をしたり、AKBの格好をしたりするそうですよ。昨今地域の活性化などのために一般でイベントとしてされるようになってきています。


P20300091.jpg

その伝統ある(?)お化けの乱痴気騒ぎ、京都嶋原は輪違屋にて経験してきました。(一見さんおことわりなので某コネにてもぐりこむ)


P20301421.jpg

このあたりは昔の格式の高い花街、壬生にも近く新撰組や勤王の志士たちが遊んだところですが、現在置屋兼お茶屋として営業しているのはこの輪違屋だけです。歴史は古くはじまりは元禄時代、現在の建物は安政年間、なので建物丸ごと京都市登録文化財。えらいところで遊ばせてもらえるんやなあ。


P20300131.jpg


何間あるのかわからないほど広い通り庭(と呼んでいいのか?)、火袋の見事な準棟纂冪。ちらっと煉瓦造りみたいなおくどさんも見えました。


P20301231.jpg


この渋い階段を新撰組や志士たちが行き来したんでしょうか。


P20300531.jpg

100年以上の歴史を眺めてきたかも、、、、の福助さん。


P20301401.jpg

昔のお帳場。なにもかもが重厚。嶋原は他の花街に比べて格式が高いといわれるのは、お公家さんや武家相手だったことによるし、禁中へ出入りもできた。なので太夫さんは正五位の位持ち。身請けされるときも必ず正妻としてだったんだそうな。


P20300181.jpg


座敷の縁側の屋根裏。、、、柱がない!こういうのって建築的に高い技巧を要するんでしょう?


P20300381.jpg

さて、食事をいただいたお座敷は、有名な「傘の間」。閉めるとまん丸な傘になりますが、これは太夫が実際太夫道中に使っていた傘の紙を貼り付けた物。


P20300401.jpg


天井は屋久杉。


P20300411.jpg


脇床は右の柱が松、左に竹と梅で松竹梅。本床には桂小五郎(だったかな?)直筆の軸が。


P20300491.jpg


お!太夫さん!、、、、と思うでしょうが、今日はお化けの日なのでこの方はまったく違う職業の方。とはいえ6歳の時から禿として仕込まれていたというから全くホンモノと言われても区別がつきません。


P20300661.jpg


このニセ太夫さんがみせてくれる「かしの式」。(仮視の式:初対面の客とのお見合いのような物)ちなみに手前のニセ禿は男性で、当然ながら異職業の方。
ホンモノの禿さんはご近所の小学生がつとめてはるそうですが、希望があれば3歳から、お祖母様、お母様が花街出身だと2歳半から仕込んでくれるそうですよ。

禿さんは一人の太夫さん専属になるので、太夫の名前を金糸で刺繍した背中飾りをつけます。禿さんが自分の太夫さんを呼ぶとき、「こっちのたゆうさん」→「こったいさん」。太夫をこったいさんってよぶのはそういうことだったのか。

P20300721.jpg

太夫さんはお公家さんを相手にしたことから音曲はいうにおよばず茶道、歌道、華道、香道ありとあらゆる一流の芸を身につけているのです。とくに流派はないそうですがお茶を一服点ててみせてくれました。(あ、ニセ太夫さん、芸妓の経験もあるので、すごくきれいなお点前でした)


P20300821.jpg


はい、こちらホンモノの太夫、一番お若い如月太夫さん。いつもと違って芸妓の扮装ですが、太夫姿を拝見していないので、全然違和感ない、というかお化けにはなっていないような、、、


P20300851.jpg


あでやかですねえ。太夫さんは原則地毛結いなので、その髷の仕組みがどうなっているのか知りたいところ。


P20301151.jpg


こちらのニセ芸妓さん、実は輪違屋のご主人。達者な芸を見せてくれますが、その話術もすごいですね。かつて嶋原はどこもそうだったのかもしれませんが輪違屋は代々男性が継ぐのだそうです。そのかわり太夫、禿に芸事を教え込まなければならないので、自分ですべての芸ができないといけないのだとか。実際ご主人は他の花街の芸妓さん舞妓ちゃんに踊りを教えておられるそうですよ。


P20301321.jpg

こちらはホンモノの舞妓ちゃん。宮川町だそうな。地方さんもホンモノでありんした。

ここから乱痴気騒ぎになるのですが、(詳しくは書けませんが^_^;)やはりお茶屋遊びは男性の遊び文化だなあと実感。いや〜、お茶屋遊びはディープだわ。いままで知らなかった世界を垣間見ちゃったわ。それに京都は世間が狭いので意外な人間関係も知れたりして、、、、でもこれはここだけにとどめ口外しないのも花街遊びの暗黙のルール。


P20301061.jpg

ちなみにお料理はたん熊さんの仕出し。


P20301161.jpg

お寿司は舞妓さん、芸妓さんが口紅をおとさないで一口で食べられるよう、小さいサイズのお寿司どした〜。


お化けの夜はまだまだ夜更けまで続くようですが、私はこのへんにておいとまを。





関連記事

● COMMENT ●

面白〜!
こんなことを今でもやってはるのやねえ。
きっと楽しかったでしょうねえ。

しぇる様へ
あちらこちらに出没されているのですね。
私は島原のことはよく知りません。
以前は、京都の五花街と保健組合を結成していましたが、お茶屋がなくなって脱退しました。
無形文化財のような形で輪違屋、角屋さんが残っているだけとしか知りませんでしたが、
今でも、昔の形を残して活動されているのですね。
これも、伝統文化の継承と言えるのでしょう。
 ところで、宮川町の舞妓さんは小凛さんのようですが。

ひいらぎ様

禁断の男の園(?!)に足を踏み入れたような感じでしたよ。
でも建物がなんといってもすごい!

narahimuro様

小凜ちゃんですか?ありがとうございます。
きっとご存じだろうと思っていました。
角屋はもう博物館になってしまったようですが、こちらはまだ健在です。
ご当主が五花街の芸妓さんに芸をおしえたり、嶋原に芸妓さんをよんだり、今もつながりは強いようです。
五花街では今は女性客も楽しく遊べるようですが、ここはほんまに花街の伝統正しく(?)男さんの世界でした(^◇^;)

 お茶の出稽古してたころに、生徒さんの中に着付けの大先生がいらして、花嫁衣裳から、芸子さんの衣装・・・いろんなものお持ちで、生徒さんたち(その頃60代や70代の方)が振袖や派手な衣装で稽古されたのを思い出します。
 男性の禿さんにはビックリしますが、しぇるさんの「コネ」のすごさに驚愕です!!

花咲おばさん様

振袖や(演歌歌手が着るような?)派手な着物でお点前?!
それはびっくりです(@_@;)
でも人間60,70になったらもうコワイもんはなにもないですね、きっと。

男なら、輪違屋内のバーにでも通うんだけれど、さすがにちょっとね〜。
コネ様は様様です。足向けて寝られません(^_^;)

生きているうちに一度くらいは経験してみたい遊びですねぇ…。
たぶんご縁がないだろうけれど…。

relax様

好きな人は好きかもしれない。
遊び慣れている人にはおもしろいでしょうねえ。

京都にはスッゴイ世界があるものなんですねえ。ニュースで、宮川町の舞妓さんが仮装して、てあちこちのお座敷に呼ばれて走り回っている様子を見ました。それはちょっとイベント的でしたが、こちらのは本当のディープな遊びの世界なんですね。江戸時代にはどんな人々が出入りしたのか、想像するだけでも楽しいこと。厄除けが目的でも、それでなくても仮装って楽しいでしょうね。

そらいろつばめ様

いや、、、私もすっごい世界垣間見てしまいました。
びっくりどす〜。
でもお化けの習慣は昔から民衆の間にあったそうで。
浅田次郎の「輪違屋糸里」読もう、、とおそまきながら思っています。

はじめまして。

はじめまして、検索からやってきました。輪違屋のお座敷は、以前 島原の太夫・司太夫 主宰の「こったいの会」を通じて一度だけ体験させていただいたことがありますが、お化けの輪違屋の雰囲気は未だ知りません。 は、そんなディープな世界とは… 女性はついてけないような感じなんですかね…。 ただ、私がネットを通じて知り合った方のなかに偶然輪違屋さんの常連さんがいらしたのですが、その方は女性でしたよ。男性のお客様とはまた遊び方が違うのかもしれませんね。

画像と控えめなコメントをもとに、私は想像するのみでございます…(^ω^)

楽しい記事をありがとうございました。

さつき様

おもしろいと感じるかどうかは男女に関わらず、個人の感覚次第ですかね。
まあ、もともとこういう花街は歴史的にもおとこはんの遊び場なので、男性向きのお遊びが多いのはたしかでしょう。

コメントありがとうございました

コメントありがとうございました。

以前、その輪違屋常連の女性がおっしゃっていたのですが、島原のお茶屋遊びは
昼から始まるのが正式と。昼間は俳句や茶の湯の会を催し、夕方になると同じ間に
酒肴が運ばれ、舞妓や芸妓が宴に花を添える・・と。なんとも贅沢な話だと思いました。
その場に太夫は呼ばれるのかどうかわかりませんでしたが、島原太夫は俳句や茶道も
結構勉強しないといけないそうなので、あるいは昼からずっとお客の相手をして・・という
こともあるのだろうな と。

ですが、一方でお化けのときのようなはっちゃけた?お遊びもある というのがなんとも振幅が
大きいなぁ^^;とも思いました。

リンク先は昔の司太夫のインタビューです。あまりにも島原についてイキイキ語ってらっしゃるので
貼ってみました。 ご覧になってみてください。

久しぶりに嶋原の楽しい記事を見かけたのでうかれておじゃまいたしました。
失礼しました。

さつき様

あまりこういう世界に縁がない者なので、たまたま参加させていただいただけです。なんだか京都って底知れぬこわさ、というか得体の知れなさがあるなあ、と感じました。ちょっと滞在した観光客ではわからないような、歴史の中で堆積した情念のかたまりというかどろどろしたものが実は底にうずまいているんじゃないかと思ったり。考え過ぎかしら?(^_^;

司太夫さんは高台寺の政所茶会で一度拝見しました。こったいさんの会とか楽しいことを企画されているんですね。

はい、よそもの(私も関西出身ですが田舎ものです)から見るとすごいところ。
花街には一筋縄ではいかない「遊び」が今もあるようですし。
あとは、御所関係です。皇室で大すべらかし を結い上げたりする人が普通の
街の美容室にいる(髪結処でもありますが)・・。太夫さんの頭も、結える人はわずかだそうですが
きちんと継承されてますし・・。でも、そういう律儀に何気なくいろいろなものが継承されてる というだけでは「どろどろ」は解明不可能ですね・・。本当に不思議。

鎌倉も私にはちょっとおっかないところですが、京都はまたそれとは別種のものがありますね。
どちらも古都ですが・・(逆に奈良や金沢には私はあまり感じないのです)。

情念のかたまりというか、かつて輪違屋に入った時、時間が止まっているような・・まるで
いろんな時代の「時間」が堆積してそのままそこにあるような・・そんな感覚がありました。
「元禄の塵 享保の塵」というまさにその感じ。
輪違屋ではヘンな写真が時々撮れるようですが^^; (光の玉や、額が妙に歪んで撮れたりなど)
あと、太夫さんが写真に写った時もたまに・・^^;; ちょっとぞわっとしますが、悪いものではなく
ああした古いところでは、なにかがそこにかかわる人やモノを守ってくれているのだろうな と
私は解釈してます~

司太夫はかなり積極的に島原をアピールされてるようです。また昔のように太夫さんがたくさんに
なったら(バブル崩壊前くらいに最高6,7人(8人?)くらいおられたそうで)行事等もにぎやかだろうな と思います。
お座敷に呼ぶのは舞妓芸妓以上だそうですが(かむろ2人・引舟という御付きもつけてワンセットなので)・・・・。 

嶋原の建物といえば、輪違屋も素晴らしいですが、やはり「角屋」さんがすごいです!
もし、まだご覧でないなら特に非公開の2階部分は、ぜひご覧になってください(予約などで)。「角屋春秋会」に入れば
年2回招待状がもらえますが・・。 日本家屋の常識??が少し壊れます。きんせ旅館も前2つとは別の趣で素敵と思います。

さつき様

すごい嶋原への情熱を感じますね〜。
角屋もきんせ旅館も行きたい場所リストにははいっているのですが、時間がなかなかままならぬ身なので、リストばかりが厖大にふくれあがっています。まあ、ぼちぼち時間をかけてまわっていきますわ。何年かかるやら、というか残りの人生かけても全部は周りきらんやろうなあ、、、


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/229-fafbf406
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

大山崎山荘と聴竹居〜大山崎のモダンライフ探訪ツアー «  | BLOG TOP |  » 甲午節分・その1〜吉田神社

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (8)
茶の湯 (212)
茶事(亭主) (24)
茶事(客) (58)
茶会(亭主) (2)
京のグルメ&カフェ (52)
町家ウォッチング (7)
弘道館 (6)
岡崎暮らし (49)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (32)
京都めぐり2017 (26)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (8)
美術館・博物館 (52)
奈良散歩 (19)
大阪散歩 (1)
着物 (6)
京の祭礼・伝統行事 (38)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (2)
京都和菓子の会 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
パリ紀行2014 (7)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
古筆 (1)
京都でお遊び (5)
ギャラリー (3)
暮らし (4)
中国茶 (23)
京都の歴史・文化について勉強 (1)
過去ブログ終了について (0)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR