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2017-08

大雪の奈良〜第1回珠光茶会 - 2014.02.16 Sun

奈良は10数年ぶりの大雪だったらしい。


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だだ遅れの近鉄をおりるとそこは雪国だった、、、じゃなくて(^_^; こいつは京都よりひどい。道路はシャーベット状でバスはチェーンを巻いているし。



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春日大社一の鳥居あたり。風邪もひいてるのになんでこんな日に奈良へいくのか?


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だって、記念すべき(何回続くかわからんが。しかし奈良市長は100年は続けたいと言ってた)第1回珠光茶会が5日にわたっておこなわれ、たまたまこの日の券を買っていたんだもの。



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奈良はもともと大和茶の産地だし、赤膚焼なんかもあるし、小堀遠州や片桐石州は奈良ゆかりの茶人だし、「松屋会記」の松屋三代は奈良の漆問屋だったし、茶の湯に深い関係をもっているにも関わらず、いいとこはみんな京都に持って行かれている感じですものねえ。


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(東大寺南大門で雪宿りの鹿たち)

そして奈良ゆかりの茶人、佗茶の祖といえば(村田)珠光、彼を顕彰し、茶の湯の奈良を発信すべく計画されたのがこの珠光茶会、、、なんだと思う、たぶん(^_^;


雪の東大寺昨年


雪の大仏殿。こんな雪の姿をみたのは初めてではなかろうか。ある意味貴重な体験をさせていただく。

さて会期は5日間、会場は日によって異なり、ここ東大寺をはじめ春日大社、元興寺、大安寺、西大寺、薬師寺、唐招提寺と主だった南都のお寺はほとんど参加。しかもならまちの大西家書院なんかでも茶会がひらかれているらしい。
ご奉仕は三千家と遠州流。(石州流は流派が細分化しすぎているからなあ)
東大寺は毎年5月の華厳茶会に来ているので、できればほかの会場に行きたかったのだが、この日しかだめだったのよね。



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大仏殿裏の集会所の茶席もお馴染みながら、淡交会奈良支部のきもいりで気合い入ってました。待合の回廊は雪風ふきっさらしながら、なんとかストーブでしのぐ。


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のっけから練行衆盆(お水取りの期間、練行衆の食事はこの別名・日の丸盆にて供される。MIHOミュージアムの根來展にもでてましたね)にのった糊こぼし(銘は「御堂椿」。「糊こぼし」は萬々堂さんしか使えない)の菓子が!

来月は今年もいきますお水取り、、、の計画をたてているので、それをテーマにした茶席はことのほかうれしい\(^O^)/


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お松明の燃えたあとの竹を接いで作った薄器、水を汲みあげる若狭井に張られた結界(別火のころに境内あちこちに張られる)に使われた榊で作った茶杓、とりわけ清水公照師(二月堂のお水取りの色紙や手ぬぐいに絵をかいておられる)原画の練行衆文様の釜というのが一番のご馳走でした。


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珠光茶会のスタッフさんはみなさんこのような白い法被をきてはる。シンボルマークは椿のようですが、珠光となにか関係があるのかな???


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さてこちらは境内にある点心席。


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けっこうボリュームありました。
しかもあつあつの大和茶のほうじ茶付き。そのあとはかぶせ茶(煎茶と玉露の間のような茶)も。ここでは大和茶業界が本腰入れてバックアップ。大和茶もがんばって知名度をもっとあげられるといいですね。


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お弁当の蓋の裏に、これ手描きでしょうか?なんだかうれしい。


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そのあとはいそぎこの日だけのお楽しみ、シンポジウムへ。東大寺ミュージアム内のホールにて。
熊倉功夫先生の基調講演に、パネルディスカッションが有馬頼底猊下、神津朝夫先生。有馬頼底さんの話はおもしろいのだけれど、なぜ京都の仏教界の方?と思ってしまう。奈良仏教界にも茶の湯を語れる方はいらっしゃると思うのだが。


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(生まれて初めて雪をみたとおもわれる子鹿)


で、珠光の話。佗茶の祖と言われる割には、その人物像はあまりよくわかっていない。教科書的には「村田珠光むらたじゅこう」と習ったが、現在の研究では村田が姓かどうかもあやしく、「しゅこう」と濁らないのが正しいという説も。

確かなことは

1)奈良出身 
2)財力があった
3)一休との交友があった(「流れ圜悟」もらってるし)

推測できるのは

時の将軍足利義政の同朋衆・能阿弥を通じて義政に間接的に茶の湯をおしえたかも。


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(鉄分補給?こうやって鎖を噛む鹿をよく見かける)


そもそも珠光が名人であるということは利休以前はあまり知られていなかったのを、利休が祖として顕彰して以来有名になったとか。そして「茶の祖は珠光である。」と断言したのは利休の一番弟子・山上宗二。そして小堀遠州は「珠光の『心の文』に茶の極意は書かれている。」と。


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(そこは寒くないか?もうヤケクソ?)


「心の文」は奈良の豪族であった古市播磨あてに書かれた「この道、第一悪きことは、心の我慢我情也」で始まる有名な消息。(原本は行方不明。官休庵に大正時代の複製が残る)有名なわりには実はちゃんと読んだことがなくて、今回全文を解説付きで聞けました。


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(若草山もなんも見えませんわ〜)


「心の文」の由縁たるは最後の一行、「心の師とはなれ、心を師とせざれ」
おのれの我慢我情(慢心、我執)をコントロールしきれ。ということ。ええこと言うてるわ〜。やはり珠光さんは新しき茶の湯=佗茶の祖としてふさわしい人だったのね。


(*ちなみに古市一族は当時「淋汗茶湯(りんかんちゃのゆ)」と呼ばれる夏風呂と茶席をいっしょにした娯楽的茶会をして饗応していたらしく、それに疑問をいだいた播磨は珠光に師事したとか)


さてさてこの珠光茶会、とりあえず来年も続けてほしいですね。100年以上続くかどうかは、、、検証のしようがありませんが^_^;来年はシンポジウム、どんなラインナップでくるかな。

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かえり道、このまままっすぐ帰るのももったいなので、大雪のなか酔狂ながらあちこち寄り道。
ここは博物館前の李朝物もあつかってはる新しい古美術のお店中上さん。よき出会いがあったので、ついつい散財もしてしまう(^_^;)


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私の奈良愛の原点、興福寺の五重塔に挨拶をして、、、



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雪の猿沢池を眺める。

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シャーベット状の池の氷をかき分けトレースを残してエサをさがす水鳥たち。


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もちいどの商店街を少し脇へはいったところの遊中川の茶房も久々に行って見たら茶房部分が拡張されてた!


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で、このクソ寒い日にパフェを食べるという、、、(^_^;)


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〆が萬々堂さんで、早くもでていた糊こぼしを買って帰る!


いや〜こんな大雪の日に珠光茶会にでかけた皆様、ご苦労様でした。
でも熊倉先生もおっしゃっていましたね。

「千里の道を遠しとせずもとめてやまぬ心が数寄というもの」(^-^)v ですよね〜♪



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● COMMENT ●

やはり2月は寒いですね。よきお茶に巡り会えましたね。
私が羨ましいのはやはりパフェです。

ひいらぎ様

風邪で鼻が詰まってパフェは冷たいだけで味がしませんでした(v_v)

しぇるさん、こんにちは

仰るとおり、奈良も降りましたね~

凄いですね、ほんと^^;

3枚目の御写真の

構図、アングルともバッチリ決まっていて

素晴らしいです♪

しぇる様へ

大雪の奈良へ、珠光さんお面影を尋ねに来られていたのですね。
奈良の冬も寒いのですが、雪はあまり降らないのが毎冬のことですが、
今回の降雪は、ほんとに久しぶりのことでした。
ところで、奈良市内に珠光寺があります。
珠光さんとどのような関係があるのか知りませんが・・・・

ところで、珠光さん、金春禅竹さんが連れ立って田辺の一休さんの酬恩庵で
お茶を立てていらしたのでしょうか。
それから茶道の祖形ができたのですか。
想像するしかありませんが。

高兄様

実はiPhotoにとりこんでいたときから、あ、これいいぞ!と思っていた一枚です。
高兄様にお墨付きいただけて、やった〜!うれしいです。
奈良はよく行くのですが、こんな雪景色は今後もう見ることはないかもしれません。
さぶかったし、足はぐちゃぐちゃでしたが、鼻水すすりながら行った甲斐がありました。

narahimuro様

あの日はえらい大雪で奈良の方は難渋されたと思います。ご無事でしたか?
珠光寺というのはシンポジウムの時に隣に座った奈良の方からもお名前聞いて、不思議に思っていましたが、どうやら称名寺(奈良女の近く)のことのようですね。珠光さんはかつてこの寺の小僧さんだったらしいのですが、闘茶にかぶれてこれではアカンと思われた住職に京都の一休さんとこで修行してこい、という話になったとか。5月には珠光忌もおこなわれるようです。
多分大徳寺の真珠庵あたりで修行したんでしょうか。珠光のお墓もそこにありますしね。
それにしても佗茶の祖として有名ながら、ほとんど実像がわかっていない人だとは知らんかったな〜。

ほんとに凄い雪でした。
茶席→点心→シンポジウムと廻られたのは正解ですね。
ぼくたち社中7名は点心→茶席→シンポジウムと廻ったのですが、茶席で結構待ったのでシンポジウムにちょっと遅刻してしまいました。
シンポジウムの後、先生が猊下達と話されて、来年もし猊下が席を持たれたらお手伝いかもしれません。
足元の悪い中、中上やならまちまで廻られたのは凄いですね。
ぼくは着物美人を連れていたので、約束していた中上にも行かず博物館前からバスに乗りました。
家に戻ると屋根からの落雪で車のボンネットがへこんでるし、テレビは映らないしで被害甚大です。
茶会は良心的な価格だと思いましたが、それも滅多に見られない雪景色のおかげかも(笑)。

珠光研究もこれから進むといいですね。「心の文」は、珠光が古市播磨を諭すために書いたと思っていたので、播磨の方から頼んだとは意外な感じがします。茶道資料館の展示で写本を見たことがありあますが、あれは新しいものだったんですね。
それにしても奈良の雪、見ている分には美しい景色ですが、しぇるさま、もうびしょ濡れで大変だったことでしょう。

relax様

あらら、やはりあの大雪の日でしたか〜。
いろいろ被害あったようですが、お体には問題なくてなによりです。
でも大雪のおかげでとても美しい景色を堪能できました。春日大社の森がどこかのスキー場みたいでしたね。
来年お手伝いされるなら是非おじゃましたいです。あと東大寺以外に行って見たいな〜。
中上さんは以前コメントで教えていただいたので行ってみましたが、とてもセンスいいですね。好みだわ∈^0^∋ありがとうございました。

そらいろつばめ様

びしょぬれの甲斐がありました。
美しい奈良をみることができました。
でももう少し足場がよければもっと他も回りたかったけれど、遭難しそう?だったので(^_^;
結局、珠光さんについてはわからないことが多すぎて、想像で語るしかないみたいですね、今の時点では。でもその方が余地があってロマンがあるような気がします。

冒頭の柚餅子はどちらのものでしょうか?
もしかしてどちらかで作っておられますか?
本当はこうやっていい条件で作るのがいいと思います。
うちのはマンションのベランダですものねえ。

ひいらぎ様

この柚餅子は某洛南のお寺の厨屋の外にぶら下がっていた物です。
これみたらひいらぎさんとこのベランダを思い出しましたよ(^-^)b


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