topimage

2017-10

八幡・松花堂庭園 - 2014.03.05 Wed

一休寺を出て、車で15分ほどのところに松花堂庭園があります。この2つはセットで回るのがおすすめ。


P30200711.jpg


ご存じ松花堂昭乗は江戸初期の寛永年間におけるトップクラスの文化人であります。書(寛永三筆のひとり)、絵画、茶道(「松花堂茶会記」)、歌道に堪能であったといいます。


P30200741.jpg


昭乗さんは八幡男山の石清水八幡宮・滝本坊の社僧(神社だけど神仏習合の色合いの濃い神社なので)で、高僧だったのだけれど、引退して泉坊に「松花堂」と名付けた隠居所を建てそこに移りました。そこに多くの文人墨客が訪れ、さながら文化サロンの風を呈していたそうです。その交友関係ときたら小堀遠州、近衛信尋、沢庵和尚、江月和尚、石川丈山、、、、などなど綺羅星の如き人たちばかり。



P30200761.jpg


ところが明治初年の神仏分離で宿坊はすべて撤去され、松花堂も移築を余儀なくされ、現在の「松花堂庭園・美術館」の場所におちついたわけです。(まあ、とりあえずとりこわされなくてヨカッタ)



P30200801.jpg


現在は八幡市の外郭団体が管理運営しています。

内園は移築された松花堂と泉坊書院、外園として約400種類の竹があり、3つの茶室を有する池泉回遊式日本庭園として整備されています。


P30200821.jpg

たしかに珍しい種類の竹も見られる他、いろんな種類の竹垣をさりげなく展示しているところが興味深い。(建仁寺垣、金閣寺垣、あやめ垣、四つ目垣、竹枝穂垣、、、、などなど)


P30200861.jpg


まずは外園の茶室めぐりを。こちらは茶室・梅隠。

P30200881.jpg


宗旦好みの四畳半の茶室を再現したもの。

P30201041.jpg


名前の如く茶室の表と裏に満開に近い梅の木がうわってました。


P30200891.jpg


特筆すべきは大徳寺・真珠庵の庭玉軒ばりの屋根のある内露地。(蹲居が土間にある)


P30200901.jpg


この3つの茶室は、そのどれもがそれぞれ腰掛け待合いと蹲居をもっていて、少しずつ意匠がちがうのがすごい。この苔に埋もれた蹲居は梅隠のものですが、右にちらっとみえている青竹が水琴窟の音を聞くための筒になっています。よい音♪


P30200931.jpg


こちらの腰掛け待合いには砂雪隠(実用でないトイレ)(右手の戸のあるところ)も完備。ただしのぞいてみたら男性用の小用便器が見えたので、下腹雪隠(実用トイレ)なのかも。



P30200991.jpg


こちらは松隠。かつて昭乗が住まいした滝本坊の脇に小堀遠州が建てた「閑雲軒」の写しで七畳の広間+二畳の相伴席。ここでは日曜茶会が行われていたので迷わず参席。(普段はもうひとつの茶室・竹隠でおこなわれているそうですが、この日は都合でこちらで)


P30201031.jpg


松隠の蹲居。席主は表千家の先生でした。一休寺月釜とはしごをしてお茶をいただく。私を含めこの席は3人だけだったのでゆっくりできました。(月釜もあるそうですよ)


P30201071.jpg

松隠の裏側。この立ち蹲居、ちょっと安定がわるそうな、、、、(^_^;


P30201081.jpg


松隠の前の紅白の梅。


P30201171.jpg

最後に竹隠。四畳半でどこの写しとも書いていません。残念ながらすべて雨戸がはめられていて中をうかがうことができませんでした。


P30201151.jpg


あ、これは竹垣のサンプル。寒竹あやめ垣というのだそう。


P30201161.jpg


こちらの腰掛け待合いのちょっとした意匠。


P30201101.jpg


外園には大きな枝垂れ桜の木もあって、あと一月もすればさぞや美しい景色になることでしょう。


P30201221.jpg


さて、いよいよ内園の松花堂へ!(ここからは画像がございません。あしからず)


P30201181.jpg


まあ、それはそれはすてきな草庵なんです。宝形造り(宝珠がのっている感じ)の茅葺き屋根でほぼ正方形。
二畳という僅かな空間に板張りの半間の床、持仏堂、袋棚(ここをあけると丸炉があるとか)。天井は藤の網代。天井には後年(明治初期)画家・土佐光武の描いた日輪に鳳凰、桐の鮮やかな絵。(これはちょっと雰囲気にそぐわない気がする)


P30201241.jpg


隣接する土間には竃もあって機能的。ここで日常生活を送り、仏に祈り、茶を点て人をもてなし、芸術の話をする、、、う〜む、隠遁生活としては最高に理想的。(煩悩のかたまりの私には無理っぽい)


P30201261.jpg


同じく泉坊にあった書院は小早川秀秋が寄進したもの。立派な書院だが襖絵などは美術館の方におさめられているので、当時の雰囲気は折上格天井や、一段高くしつらえられた床の間に感じられるのみ。中には入れず、やや痛みが激しい感じがしました。


P30201281.jpg


これは珍しくて手が込んでいる昭乗垣という竹垣。


P30201301.jpg


庭園からの出口にこのように並んでいる様はなかなか良い雰囲気であります。


他にも敷地内には古墳(東車塚古墳)があったり、謡曲のタイトルにもなった女郎花塚、椿園など見所満載で2〜3時間たっぷり遊べました。



P30201341.jpg

そしてお昼はやっぱり松花堂弁当をいただかねば!敷地内の松花堂吉兆さんへ。(要予約)


P30201351.jpg


カウンター席にてまずは香煎の汲み出しをいただく。
昭乗さんは農家の使う種箱(四角い箱を十字に仕切ったもの)を小物入れにして、絵の具を入れたり煙草盆にしたりして愛用していたのだそうです。それを弁当箱にしよう、と松花堂弁当を発案したのが吉兆の創始者・湯木貞一さん。よってここで松花堂弁当をだすのなら吉兆以外は考えられんわなあ。



P30201411.jpg


このお弁当にあつあつの煮物椀、ご飯と香物、デザートがついて3900円。おいしゅうございました。さすが吉兆。


早春の京田辺、八幡の日帰り茶遊び、これにて終了です。










関連記事

● COMMENT ●

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

鍵コメ様

そ、、そんなに松花堂弁当にとりつかれておいででしたか?
ちょっとでもお役にたてばさいわいですが(^◇^;)

しぇるさん、こんにちは

博識ですねぇ、しぇるさん^^

松花堂昭乗の事

わたし、ほとんど知りませんでした^^;

庭園を愛で

弁当を愛で、食す

充実した一日ですね^^

高兄様

松花堂昭乗は江戸初期の茶道の歴史に小堀遠州とともにかならずでてくるので、茶の世界ではそれなりに有名なんです。記事にするのに自分でもあれこれ調べて書いているだけなので、決して博識ではないんです(汗)
今後松花堂弁当をお食べになるとき、昭乗さんのことをちょっとだけ思い出して下さいマセ(^-^)


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/242-ffcaca03
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

松花堂庭園・美術館

料理にその名を残す松花堂が、今回の訪問先です。 こちらは松花堂庭園の入口です。 しかし、真っ青な空ですなあ。 正面に見えるのが松花堂美術館です。 「はちコレ」と題する展覧会が開かれていました。 こんなところにも「艦これ」の影響があるのでしょうか? 残念ながら展示の方は、出展作品が少なくてイマイチでした。 スペースをもっと有効に使い、展示品を増やしてもらいたいものです...

奥伝四種自主稽古〜伊吹山のむこうのS楽庵にて «  | BLOG TOP |  » 酬恩庵一休寺・月釜〜弥生

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (8)
茶の湯 (213)
茶事(亭主) (24)
茶事(客) (58)
茶会(亭主) (2)
京のグルメ&カフェ (52)
町家ウォッチング (7)
弘道館 (6)
岡崎暮らし (49)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (32)
京都めぐり2017 (26)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (8)
美術館・博物館 (52)
奈良散歩 (19)
大阪散歩 (1)
着物 (6)
京の祭礼・伝統行事 (38)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (2)
京都和菓子の会 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
パリ紀行2014 (7)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
古筆 (1)
京都でお遊び (5)
ギャラリー (3)
暮らし (4)
中国茶 (23)
京都の歴史・文化について勉強 (1)
過去ブログ終了について (0)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR