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2017-09

弘道館月釜〜上巳2014 - 2014.03.12 Wed

弘道館ほど近くの御所の朝です。


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恒例の月釜の朝、梅林はどうなっているだろうかと気になってでかけました。


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こちらは残念ながらまだ早いようですね。桃林などはほとんど固いつぼみのまま。


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さて、今月の弘道館月釜、テーマは上巳。


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なので広間には大きな雛飾りがありましたが、それだけではありきたり。それだけではないのです。実は教養と知識を総動員してもおいつかない上巳の節句への蘊蓄がこめられた席でありました。

まずは左の手前にちらりとみえている古い手あぶり。源氏香の「須磨」の透かし彫りがあるのです。と言っても全然ピンとこなかった(^_^;
須磨の巻では配流された源氏が上巳の祓えをする場面があるのです。この時代は弥生初めの巳の日に水辺で不祥をはらう習慣があったのです。それがいろいろな習慣と結びついて流し雛になり、流されない(?)雛になり、現在の雛飾りにいたっているわけで。そうそう、曲水の宴も、もとは上巳の日の貴族のお遊びだったようですね。


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あとちょっと難解だったのが、手渡された王羲之(東晋)の書の最高峰といわれる「蘭亭序」。

たしかに353年3月3日、上巳の節句におこなわれた宴にちなむものだけれど。この日名士41人が蘭亭という別荘に招かれ、曲水の宴が開かれ、その時に作られた詩集の序文の草稿が蘭亭序。(のちに王羲之はこれを清書しようとしたけれど、この草稿以上のものは書けなかったとか)


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ちょうどその宴会の風景を連想させるようなたくさんの猩々が酔っ払って花の下で宴会をしているような絵の軸もかかってましたね。

さて、この王羲之というひと、なぜか鵞鳥がとてもお好きだったようで(食べる方じゃありませんよ)鵞鳥にまつわるエピソードもあるようです。それにかけて、棗が朱の地に鵞鳥(とみえなくもない)の薄墨蒔絵。


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そして旧暦三月三日は桃の花の咲く季節であることから、「桃の節句」とも呼ばれるのですが、それだけでなく、桃は中国では古くから邪気を祓う力があるとされていたので、邪気祓いをするにはぴったりだったためのようです。
で、桃の香合(淡々斎花押あり)。西王母はご存じのようにシンボルは桃だし、道教において最高女神の1人です。そこで道教の仙人が持つ桃の木の杖が風炉先結界に。

若干趣向が難解すぎて、、、、(^_^;


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それから、もうひとつの趣向が女の子のお祭なので「かわいい

待合の軸がなんと中原淳一の乙女の絵!(「それいゆ」の絵といえばわかるかな?)

お茶碗もかわいい〜とおもわず言ってしまいそうな茶碗ばかり。
お雛様は言うに及ばず、お茶を飲んだら底にピースマークがでてくるのや、私が飲んだ脇山さとみさんの「キモカワイイ」ものやら、中は普通の花模様なのに、外側に小さな力士がびっしりおもしろいポーズをしている絵が描かれているのや、、、
思わずお隣さん達と話がはずみます。


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お菓子はもちろん老松製の「ひっちぎり」。(「あこや」とも)これ、下の草餅の部分が切れにくいものが多いけれど、こちらのはすっと切れてとても食べやすく美味しいお菓子でした。



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弘道館も公益財団法人となり、運営維持がなかなか大変なようです。こういう催しに参加することでくらいしかお手伝いできませんが、つい最近弘道館の並びの良いお屋敷が更地になってしまったのを目の当たりにすると、なんとかここを守りたい!と思わずにはいられません。
お一人3000円から寄付もできますので、賛同いただける方は是非よろしく〜!




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● COMMENT ●

マドリード茶会より帰還いたしました。
色々ありましたが無事終了。
あちらでも貴ブログから溢れる和の香りを楽しませていただき、洋食疲れの胃を休めておりました(笑)。

relax様

マドリッドですか?!\(◎o◎)/!
それはまたえらい遠くでお茶会、、、、
おかえりなさいませ。
代わりにといってはなんですが、私は二月堂お水取りで深夜まで局でおこもりしておりました(^_^)b

 中原淳一の少女と蘭亭序がどう繋がるのか、??なスタートでした。その上、太田さんの説明はあっちこっち飛び回るので付いていけません。源氏の須磨の配流の話では、在原行平まで出るし、古典の知識がなければチンプンカンプン。
 でも、私たちのお席には蘭亭にいらした方があって、場所は紹興だとのこと、あの紹興酒で有名な、それから青磁で有名な越州窯がある所ですね。そう聞くと王義之も何だか身近になります。
 それにしても、しぇるさまの記憶力と理解力には脱帽です。素晴らしい!

そらいろつばめ様

いえいえ、私も席中ではなにがなんだかわからず、帰ってから断片的に聞いた単語からネット検索をしてようやくこういうことかな、、、と趣向解釈しました。(だからほんとうに正しいのかいまいち自信ない)
もう少し客の頭のレベルを考えて、おてやわらかに願いたいですね。(^_^;)
「かわいい〜」の方はよく理解できましたが。

ブログでご紹介いただいてました楽美術館の茶会行ってまいりました。当代の柔らかい雰囲気の中にも、職人としての芯が感じられました。同じ職人である外科医として大いに考えさせられました。お運びされていた奥様も素晴らしい雰囲気をもたれた方で、非常に楽しい時間を過ごすことができました。このような出会いはお茶がなければ、まずないですね。茶道会館での茶碗の展示も素晴らしく、より理解が深まりました。弘道館にも見学行かせていただき、道具好きだということで、初代大樋さんの井戸茶碗で一服いただきました。月釜にも参加させていただくことにしました。女性のスタッフが、このブルグのおかげで、弘道館を知ってくれる方が多いと、喜んでおられました。これからもよろしくお願いします。

消化器外科医様

お茶をはじめられて日が浅いというのに、なんとすばらしいスピードで前のめりにお茶ワールドの深みに足をつっこんでいかれているのでしょう!
楽さんのお茶会は何度でも行きたいのですが、最近はけっこう予約をとるのがむつかしくなってきました。記を取り直して来年早々の予約をがんばってとろうかな。
弘道館は博覧強記かつマニアックな太田ワールドなので別の意味ですごいです。だんだんテーマがむつかしくなって、高い教養レベルが要求されるので、ついていくのがたまに困難。でも楽しい、という気持ちはいつもかわりません。月釜も楽しいですよ\(^O^)/


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