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2017-10

修二会2014・その1〜お松明 - 2014.03.16 Sun

奈良東大寺二月堂修二会、通称お水取り、毎年でかけてもうかれこれ20年近くになる。けれどいままで大松明と深夜のお水取りのある12日以降に行ったことがない。今年は念願の達陀(だったん)の行法を見たいと思い立ち、大松明のあとの13日にでかけた。


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あいにくのしっかりした雨。先日の珠光茶会は大雪だったし、このところ奈良にはいつも降られてばかりだわ。


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毎年浮雲遊園の大芝生をつっきって二月堂まで行くのだけれど、雨で足元が悪いのでちゃんとした参道からお参り。


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練行衆の初夜(六時の行法のひとつ)堂上を静かに待つ二月堂。

修二会は今年で1263回目、天平勝宝四年(752年)に始まってより、兵火の中でも火災にあってさえ一度として絶えたことのない「不退の行法」。

毎年書いているので、同じような写真ばかりでスンマセン。でも今年も無事お参りできたことを喜ぶ。ありがたやありがたや。南無観世音菩薩のご加護にて。


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冷たい雨の中ながら、参拝客がたくさん集まってこられました。傘がいっぱいでいつもより最前列に入れる人数が少ない。待っている間レインコートを二枚重ねしたものの、さぶい、、というか冷たい(これも修行か)。やや左手の大杉が良弁杉(良弁さんは東大寺開山。伝説によれば赤子の時鷲にさらわれこの杉の木にひっかかっていたのだそうだ)



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19時、境内の電気が消され、チョロ松明をもった童子が三回、練行衆参籠宿所に通じる北の登廊を登って下りて堂上を告げる「三度の案内」(時香の案内・用事の案内・出仕の案内)をする。それにこたえて先に上堂している四職の練行衆・処世界が「承って候」とこたえる。
そのあとゆっくりと練行衆を先導する松明が登ってくる。いよいよお松明のはじまり。


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松明をかつぐのは童子(練行衆に一人ずつついて身の回りのお世話をする)。


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二月堂に火がついたら大変。なのに修二会は火の行法でもあるので消火も大切なお仕事。松明の後に火の粉を掃き消す役目の方が。


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二月堂の北がわから登ってくるお松明。


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いよいよ欄干のあたりに近づく。雨のせいでもうもうと水蒸気がたつ。ぞくぞくする瞬間。


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北のはしから外につきだされるお松明。前の方にいると雨の中でもその熱気を「熱い」と感じる。


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まき散らされる火の粉をいっぱい浴びる。これを浴びると一年間厄除けになるという。(ただしレインコートや傘に穴があくからご用心)



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火の粉が散るたびに皆の口から「おお〜っ!」という声が漏れる。宗教行事だから拍手したり声だしたりするなというけれど、こんな景色を見て素直に出る声は仕方がないぢゃないか。それが救われるべき民、民衆というものだし。


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上を見上げると雨が顔にあたるのだが、そんなことはおかまいなしで松明の杉が焼ける匂い、じゅうじゅうあがる水蒸気、炎の熱気、ときおり聞こえる差懸(練行衆の履物で木でできているので踏みならすといい音がする)の音、、、五感ですべてを享受する。


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やがてお松明は欄干をすべるように南の端へ。そこでひとしきり火の粉をちらして後退。


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はげしくお松明を振るので時にはバサッと焼けた杉の枝が下におちる。これをもってかえって火除けのお守りに。ただし柵の中にいる消火活動のおじさんに丁寧に「それ取って〜」と黄色い声で叫ぶこと。


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すべての練行衆の堂上がおわり、中で音楽的な声明が始まる頃、参拝者はお堂に登ってお参りすることができる。


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二月堂瓜灯籠。ぼんやりした灯りで照らされる世界がとても幻想的で宗教的で大好きだ。

いつもならお堂の中の局とよばれる参拝者用の小さな部屋で(ここまでは女人でも入れる)遠い異国の音楽のような読経というべきか声明というべきか、薄暗い中耳をすませて聞くのだが、深夜の達陀行法のために体力温存させるべく一度宿舎へ帰ることに。

その前にお堂の北にある茶所でお茶をいただこうと入ってみたら、、、

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な、な、な、、、\(◎o◎)/!
いつもは静かな茶所がにわか食堂になってる〜!
なんでも達陀のある最後の3日間だけこうして軽食を提供しているんだそうな。いままで12日よりあとに来たことがなかったから知らなかっただけか。


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明治元年に作られたこの釜が実際に使われているのを見るのも初めてだ!なんだか感激。


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宿へ帰る道すがら二月堂下の閼伽井屋(お水取りの香水をくむ井戸があるところ)。ここで前の日の深夜、お水取りの儀式がおこなわれたんだなあ。その12日のみ、この閼伽井屋の入り口には「蜂の巣飾り」とよばれる特殊な御幣(?)が飾られるがその作り方は秘法なんだそうだ。
新しい榊の緑がすがすがしい。

閼伽井屋のあたりで「はい、吉岡です。」と携帯に返事する人がいて、ふとふりかえるとあの、染司よしおか吉岡幸雄さんではありませんか!お水取りの祭壇を飾る糊こぼしの紙の花、この花を作る草木染めの和紙を染めておさめているのが吉岡さんなので、ご招待でこられていたようだ。


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閼伽井屋の屋根を守る遠敷明神のお使い、白と黒の鵜のひとつ。


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あれだけたくさんいた参拝客ももうまばら。いっとき二月堂に別れを告げる。


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宿へ帰って今回の戦利品(^_^;を確認。今年もたくさんのお松明の燃えさしゲット。一晩、部屋中が焼けた杉の香りに包まれた。



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