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2017-08

野村美術館・太田垣蓮月尼展〜南禅寺界隈 - 2014.03.20 Thu

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南禅寺界隈別荘群として近年有名になったあたりのど真ん中、野村碧雲荘と清流亭の間の道です。あと一月もすればこの道は知る人ぞ知る見事な枝垂れ桜の道になる。


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碧雲荘の裏手、ここもお気に入りの疏水分線べりの散歩道。


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真冬は過ぎたけれど春まだき、、、というこの季節が一番好きだ。


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鴨も渡りの前の最後の餌とりかな。


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ここは実は土筆の宝庫で〜、、、、、ええっ!!\(◎o◎)/!
ないっ!土筆もなけりゃスギナもないっ!みんなきれいに刈られている!遅かりし、、、(>_<)ゞ



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この道の先にあるのが本日のおめあて、野村美術館。
なんと今期のテーマは珍しく(?)太田垣蓮月尼展。京都在住のアメリカ人とオーストラリア人のコレクションなんだそうな。

蓮月尼の軸はいくつか持っているし、(ホンモノかどうか自信はないけれど)お茶碗も持っているし、蓮月さんは引っ越し魔だったけれど、一番長く住んだのがわが岡崎のあたりだというし、なんとなく親近感をもっているのでこの展示はうれしい。

蓮月さんは伊賀上野の家老の庶子として生まれ、知恩院ゆかりの太田垣家に養子に出され、二度の結婚そして離別、死別、なにより5〜6人ともいわれた子供をすべて幼くして亡くすという悲劇に見舞われた。

32才で出家してからは和歌を学び、岡崎の近く、粟田の里で粟田焼を学び茶碗や酒器など陶芸で生計をたてていたそうだ。だから今回の展示はその半分が陶芸、いわゆる蓮月焼といわれるもの、あと半分が和歌を書いて軸装したもの。いわば出家してからの彼女の人生そのものといっていいのかもしれない。

文字はほそくてながれるような独特の字体。くずし字ながら比較的読みやすいので、くずし字学習中の私にはよい勉強材料。あんまり軸と手元の活字をいったり来たりして見ていたので乗り物酔い状態になってしまった。(^◇^;)


お茶碗は釉薬が赤膚焼きを思わせる感じで、私が持っているものより透明感が強い。どれも蓮月の釘彫りで和歌が書かれている。一時は京の都で大評判となったので、たくさん作られ、どこの家にも一つはあったといわれる蓮月焼。ただしニセモノも多いといわれているけれど、蓮月さんは他の人が手びねりした茶碗に「これが売れて生活のたしになるなら、、」と自ら釘彫りをしたというから、ホンモノとニセものの境があいまいなのだ。

野村美術館にはガラスで区切られた二畳の擬似小間茶室があって、そこに道具組をして展示しているのだが、その床の軸がかの有名な次の歌だったので、なんだかうれしい。季節もぴったりだし。


        宿かさぬ 人のつらさをなさけにて おぼろ月夜の 花の下ぶし


ユーモアのセンスにあふれた人だったんだな。世間的にみれば不幸な半生なのに、それで拗ねたりひがんだりせずにそれをバネとして後半生を見事に生き切った、、、というか。
飢饉のときには、私財をなげうち、自費で鴨川に丸太町橋も架け、慈善活動にもいそしみ、勤王志士にも援助をしていたとか。
若い頃は絶世の美女だったというけれど、出家して85才でなくなるまでの皮相的な美しさと関係ないところで人生に花をさかせた。慕う人も里人だけでなく文人墨客(侍童だった富岡鉄斎は中でも有名)も多く、サロンを形成していたのだろう。

最期の地は西賀茂の神光院の茶所だった。

なじみのある地名を読んだ歌を最後に一首。(これ土地勘のある人が聞いたら嬉しいよ)


   をかざきの(岡崎の) 里のねざめに聞こゆなり

                 きたしらかは(北白川)の山ほとゝぎす



さて、野村美術館をでると直ぐ目の前は南禅寺西門。せっかくだから南禅寺も散歩。


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シンボルの水路閣。この上を疏水が走っている。この時期観光客はまだまだ少なくてのんびりできるが、あと一月もすれば、、、、オトロシイことに(-.-;)y



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正面は南禅院。このあたりまでは観光客も足を運ぶけれど、水路閣の上まで行く人は少ないと思う。


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上はこんなになってます。たまに鷺なんかがここでエサをねらってたりするよ。


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反対方向。疏水はトンネルをくぐって山を抜けて北へ。そしてこの記事の最初の疏水分線へとつながっているのであります。疏水の分線をどこにつながっているのかおっかけるのもおもしろいと思うよ。鴨川を横断してたりするしね。


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南禅寺東もっとも奥の塔頭、駒ヶ瀧最勝院。参道にも梅がさいていた。


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人気のない境内でお参りをする。一本の木から紅梅と白梅がさく、咲き分けの木を発見。


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咲き分けがわかるようちょっとアップで。こればかりは梅の季節に来ないとわからないものな。ちょっとうれしい発見であった。



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● COMMENT ●

蓮月さんの掛物は潔くていいですね。
最近、蓮月さんの画賛を含め所有していた掛軸の半分を売り払いました。
それとは別に15本ほどは親族や知人・友人に差し上げ、古筆は大阪の美術館に
12本、東京の資料館に3本それぞれ寄託、30本ほどは5月ごろに処分する予定です。手許にはごく少し残るのみです。
一昨年、某所でコレクションを展示してもらってから急速に興味が失せてしまいました。
個人コレクションの展覧会の後、コレクターさんはまだ収集する気力が残っているのでしょうか、そのようなことを思います。
すごい量のコレクションとお見受けしますが、散逸しないことを願ってやみません。

N様

え、え、え、え〜っ!?(◎-◎;) そ、そうなんですか?
そんなもったいない〜! 展示の後にご興味を失った、、、って、そんなすごいコレクションもったことないからわかりませんが、そんなことってあるんですか? いやまあ、私がとやかく言うことではありませんが、、、、

私は、初めてお目にかかったとき、蓮月さんの軸(短冊だったかな?)をお茶会に貸し出しておられたのを拝見して、実はそれから彼女の軸に興味を持ったのです。独特のやさしい字ですし、なにより比較的読みやすいのがなによりで。あれもどこかへお嫁入りしたんでしょうねえ、、、、

私も「宿かさぬ」の茶碗を持っていて、蓮月後窯となっていて釘彫りもないので偽物だと思いますが、金継のある愛らしい茶碗で気に入っています。また離縁した蓮月の最初の夫は田結庄さんで豊岡の出のはず、何かとこじつけて勝手に親しみを持っています。激動の時代をしなやかに生き抜いた蓮月は憧れですね。
杉本秀太郎さんの蓮月の伝記を読んで余計にそう思いました。
軸は一本だけ持っていて飽きずに眺めていますが、N様のようなコレクターになるとそういう心境になられるものですか。。。

陶器や軸にはあまり興味はないのですが、一度、蓮月さんの最期の住処であった神光院に行ってみたいと思っています。
バスが少なくて、なかなか予定に入れられないのですが、寒くない時期に必ず行こうと考えています。
幸薄い女性だったようですが、こういう生き方も素敵だな…と思います。

シュル様、そらいろつばめ様、それとこと様にご覧いただいた蓮月さんの幅広の短冊はいまでも手許においています。
残した掛軸は極少しといっても、たぶん御想像以上の本数ですが。
天平経、沢庵の五首詠草、江戸期の法親王さん、中御門天皇のお爪点のある公家の詠草などご覧いただいていないものも多数ございますので、お誘い合わせの上お遊び方々拙宅までお越しください。もう聴きたくないというほど解説させていただきます。
その時のお茶菓子はイチゴ大福にしたいと思います。

そらいろつばめ様

も、蓮月焼お持ちでしたか。
どれも手の内にすっぽりおさまるようなかわいい茶碗ですよね。
真贋はなんともわかりませんが(^_^;
私も蓮月さんの伝記、読んでみよう。

こまち様

地図を見てみると上賀茂神社にまあ近いですね。
そこに車おいて見に行けそう。
またお越しの節は声かけてくださいませ。
車出します。

N様

さすが、分母が大きいだけに半分といっても厖大なのですね。
蓮月さんがお手元に残っていると聞いてうれしく思いました。

>お誘い合わせの上お遊び方々拙宅までお越しください。もう聴きたくないというほど解説させていただきます。

N様の解説付きの古筆の会!お言葉に甘えまして、またそらいろつばめ様たちと相談してメール差し上げたいとおもいます。
しかし、、、、またまたオトロシイものばかりのようで、、、、(^_^;


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