長岡天神のキリシマツツジ〜松尾大社の山吹 - 2014.04.25 Fri

京都市の西に隣接する長岡京市、阪急長岡京駅で下車（運転免許更新の時しか下車したことない！→京都の運転免許試験場がある）。この地はかつて菅原道真の所領であり、在原業平と詩歌管弦遊びをした場所らしい。その道真が愛した場所に彼をまつる長岡天満宮があります。





神社の手前にある池は八条池、かの桂離宮を建てた八条宮智仁親王の造築。この季節は大勢の方でにぎわう。
なぜなら、、、、、





見よ！
なんじゃこりゃ〜！！の赤い壁。





この季節に満開になるキリシマツツジの参道です。なんと樹齢１００年以上もある古木なのだそうですよ。





日がよく当たる北側（南面する方）はほぼ満開。





日陰の南側はまだつぼみもありますね。





あまりの真紅ぶりに目がクラクラする、、、、

「我が魂長くこの地にとどまるべし」、、太宰府へ流される途上、長岡の地でそう言った菅公の怨念のような、、、と思うにはあまりに明るい楽しげな｢赤｣ですよね。






この天満宮を作り菅公の御霊を祀ったのは菅原氏の一族とされる中小路宗則。宗則は道真に同道し、帰り際道真自作の木像と念持仏を持ち帰り、道真死後に、それを祀ったのが縁起とか。
現在でもここの宮司さんの名字は中小路なので御子孫なのでしょう。1000年以上も続く家系！おそるべし、京都！





北野天満宮にもたくさんおいでになる天神さんのお使いの牛さん。





これが脇にある宮司さんのお宅だそうな。たしかに中小路の表札があるし、建物も、、、う〜ん、なんだか1000年以上、、というのも納得できるような。





キリシマツツジの赤とのコントラストが目に優しい楓の新緑も美しい。





八条池に面した場所に、ちょっと船遊び気分でお食事ができる施設もあるんですね。





帰る道にはこんなお店も。西山、、、といったらやっぱりこの季節タケノコでしょう。泥のついた堀りたてタケノコ、次に行く場所がなければ買っていたものを、、、、(T.T)


さて、同じ阪急電車で嵐山方面へ行く。松尾駅にて下車。





目の前には松尾大社の大鳥居。ここは御神酒の神様なんですよ〜。（といってもお酒はでません）しかも京都最古の神社で、古事記の時代にすでにあったといわれています。





渡来人・秦氏がこの地に住み、松尾の神を氏神にしたそうで、秦氏は造酒技術にもすぐれていたので、お酒の神様になったらしい。

さて、この神社もこの季節はことのほか賑わいます。





境内にある山吹苑が満開の時期をむかえるから。





その山吹なんと3000株、黄金色の景色です。





キリシマツツジとちがって、緑の分量が多い分、いくらか目に優しい。





山吹のつくる影にひっそりと咲くシャガもまた美しい。





境内を流れる一ノ井川にかかる山吹。

　　　山吹の立ちよそひたる山清水
　　　　　　　　　　　　汲みに行かめど道の知らなく　　（高市皇子）





この松尾大社、なんと御紋がフタバアオイ！いままで気づかんかった。賀茂の社（上賀茂、下鴨神社）と同じとは。なんで同じなの？来歴もご祭神も違うのに、不思議。





御神酒の神様らしく、たくさんの銘柄のお酒の奉納が。ゴクリ、、、(^◇^;)





霊泉・亀の井。
酒造家はこの水を酒造りの水にまぜるのだそうだ。しかし、、この亀さん、すごく愛嬌のある顔してる。





ここには重森三玲の最晩年の庭園もあります。これはそのうちの一つ、｢曲水の庭｣。枯山水のようでもあり、モダンでもあり、まさに三玲といった感じ。





庭園の奥、磐座（神が降臨した依り代）のある山の麓には白山吹も盛りをむかえていました。八重の黄山吹に比べると、楚々とした風情。





フタリシズカもひっそりと。





この麗しい季節の（と言い切るにはあまりに暑い！京都だったが）花の寺社めぐり、なんと楽しいのでしょう。リタイアしたら毎日こんな楽しみが待っているのかな。（多分忙しい合間にスキをぬって行く方が心に残るような気もスルナ）