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2017-06

「固める」〜人はなぜお茶を固めるのか?〜好日居ノ茶教室 - 2014.06.13 Fri

岡崎好日居


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毎月2日間だけの茶ノ教室、夜の部へ。(ここは夜会がとてもすてきなのだ)

今回のテーマは「固める」。


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われわれが普段愛飲してるのは散茶、煎茶に代表されるぱらぱらとした茶葉なのだが、いにしえの中国では、茶葉の産地である高地から消費地まで輸送の手段として考えられたのが固めた茶葉=団茶(もしくは緊圧茶、固形茶など)であった。

この団茶が人力、もしくは牛や馬によって輸送された道を茶馬古道(茶の産地四川省からチベット・ラサをむすぶ2250kmの道)とよぶ。このルートをめぐる話は野村美術館講座でも拝聴した。

写真の左はしのお餅みたいな餅茶を何十枚もかさねて、動物が通れないような細い道では人が運んだそうで、高低差を考えると命がけ、過酷な道であったと思う。茶というのはそれでも手に入れたい、とてもとても貴重なものだったのだな。
この餅茶は一枚375gと意外と重く、しかもカチンコチンに固いのでこれで頭をたたいたら頭の方が割れるかも。


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さまざまな形・種類の団茶をみせていただいた。丸いお椀型のは沱茶(トウチャ)、煉瓦型のはそのものずばりBrick tea。現代では輸送は楽になっているけれど、中国では伝統的にこういう団茶もパッケージをおしゃれにしたりして愛飲されている。


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団茶は主に発酵したプーアル茶が主なのだが、今回はめずらしい烏龍茶の固形茶をまず一番目に喫する。

うーん、今までプーアールの団茶(真っ黒に近い茶)しか目にしたことがなかったので、緑茶系の烏龍茶の固形茶はグラデーションがとてもきれいだ。漳平(福建省の地名)水仙茶という世界で唯一の固形烏龍茶なのだそう。

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洗茶したあと茶葉を蓋椀でむらすとあら不思議、あんなちいさなキューブがわんさかの茶葉に!しかもあのすっきり心地良い香りはたしかに烏龍茶のもの。


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烏龍茶の高級品はかなりお高い。それはそれは高貴な香りがする。(サン○リーのウーロン茶とは全くの別物よ!)この固形茶は日常楽しむための普段用の烏龍茶らしいのだが、それでもこのハイレベルさ!


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二つ目のお茶はこれもめずらしいプーアール茶膏。(銀紙入りの)まだあまり市販されていない新製品らしいが煮出したプーアール茶を逆に煮詰めて固めたもの。


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お湯に溶かしていただく。プーアル茶といえば独特のカビ臭があって苦手な人もいるとおもうけれど、これは全然そのカビ臭がない!印象的にはこがしのような、きび茶のような、京番茶のような、、、印象。好きかも、これ。


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ここで本日のテーマ「固める」にちなんでご飯を「固めた」箱寿司をいただく。


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お菓子も玄米を「固めた」亀末廣の「一休寺」。真ん中に入っているのが大徳寺納豆によくにた一休寺納豆。

夏至に近いこのころながら、これをいただく頃にはすっかり周りは夜になって好日居の部屋はいい感じに薄暗く沈んでいく。この雰囲気がまた最高のご馳走。ぼ〜っとしながらお茶を喫するこの時間がまた貴重。


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三つ目のお茶はこれもめずらしい高知の碁石茶。茶葉を乳酸菌発酵させたいわゆる飲む漬け物なんだそうだ。梅干しをいれていただくと、これがまた妙にあう。まさにすっぱい漬け物の汁、といった感じ。
先日の野村美術館講座でミャンマーの食べるお茶の話を拝聴したが、あれも茶葉を乳酸菌発酵させたものだったな。どこかで茶文化はつながっている。


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最後にエクストラとして正体不明ながら中国の「Gun-powder(火薬)」とよばれるお茶に似たお茶を。(見た目ウサギのフンみたいな、、、、^_^;)

何度も洗茶するとこれがまたむくむくの茶葉にもどる。甘草かなにかまぶしてあるのか仄かに甘い味がする。欧州ではこれにミルク砂糖をいれて喫するときく。しいていえば紅茶に近いかな。


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縁あってこの日つどった方々と、お茶を飲みながら語らいながら静かに好日居はふけていく。


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お茶の勉強もさることながら、ほんとにここは夜がにあうなあ。もちろんお昼の茶ノ教室もあるし、めずらしいお茶もいただけるので、いかがですか?


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この日のかえり道は満月に1日早い月が美しかった。








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