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2017-09

古き良きモノ・梅雨の茶事〜Green - 2014.06.20 Fri

なぜタイトルに「Green」がつくか。

あの茶事を思い出すとどうしても目に浮かぶ光景があって。


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ご亭主は青楓の紋様のアンティークのお召し物、腰につけた帛紗の深緑がこれしかない、と思うほどまことによくマッチしている。茶入の仕覆を手に持って水屋へ帰られるとき、そのご自身で縫われた堺更紗の仕覆の色がペールグリーンであることに気づいた。仕覆の紐は当然深い緑。お召し物・帛紗と絶妙のカラーコーディネート、ここまですべて計算されたのだろうか。
とても美しい光景だと思った。


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ここは古い街並みが残り、祭の山車をいれる蔵があるような地方都市。ご亭主はなんと茶事を100回以上されておられる方。お仕事も、家族のこともされながら、どうしてそんなことができるのかと驚きを通りこしてひたすら尊敬申し上げる。


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寄付には、古い時代の箪笥や建具をすてきに配置されている。すぐに目をひいたのが李朝の小盤(ソバン)とその上にのっている小さな白磁の壺。うわ〜、これツボ(^_^;)にはまってしまうんですけど!
李朝好きの私のためにしつらえてくださったようです。はい、ここからもうご亭主の術中にはめられっぱなしです。


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待合には籐筵が座敷一杯に敷かれ、建具も葦戸、竹戸ともうすっかり涼しげな夏家のこしらえ。(うちはまだ〜(>_<) )これらすべて古き良きモノはひとつひとつご亭主が集められたコレクション。
ご亭主は古伊万里がお好きなのかな、汲み出しはかわいらしい古伊万里の染付。掛け物は梅雨の晴れ間の田植えを歌った画賛。

蹲居はよく見るとステンレスのシンクをすごく上手に苔や小石などでアレンジしてある。とてもステンレスが隠れているとは思えない、、のも見所であった。

三畳の小間に席入り。
大亀和尚の勢いのある字はいいな。「一期一会」。

懐石は雨の季節にふさわしく「伏傘」で。


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この画像はせんだって万惣さんの懐石秘密箱で教えていただいた伏傘の膳。
ご飯を盛った椀に汁椀で蓋をして、汁は「かないろ」という片口の鍋で自分でよそう。ご飯の替えと汁替えがないぶん亭主も楽だし、客も楽だ。雨の季節の傘、という語感もとてもいい。一度やってみたいな、と思っていたのでここで初体験出来てとてもうれしい。



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向付がこれまたヨーロッパのアンティークグラスで、野菜や魚介のジュレかけがまた映えること。杯台や強肴の器も古き良きモノのコレクションの一部。ああ、こんなの見ると懐石道具もまた新しくほしくなってしまうではないか。ご近所の農家で捨ててしまうような小さな小さなジャガイモをふんだんに使った手料理は、とてもおいしゅうございました。
八寸の鮎の一夜干しも野良猫と戦いながら(^_^;お手製されたもの。もう一種の山の物がグリーンのアイスプラント。葉の表面が凍ったように見えるこの野菜はデパ地下などでよく見るものの、食べたことが実はなかった。生のまま食してほのかな塩味と酸味がとてもさわやか。目にも口に驚きの八寸。

それから香物がなんと金繕いした三島の鉢ででてきた!そうきたか!


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まだあるよ。
主菓子がこれもお手製のペースト状そら豆の淡いグリーンの茶巾絞り。そら豆って食べ出すととまらないのに、こんなお菓子にされるともうシアワセで、、、
干菓子の葉っぱの上にちょこんと乗った州浜のカタツムリもお手製。

後座の花は鮎籠にいれられたツユクサ、シモツケ、キンシバイ、ホタルブクロ、全体を締める縞葦。これもすべて庭で育てられているものを摘まれて。


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私の大好きな李朝の古いお茶碗を初め、お好きだという古い紫陽花の絵付けのお茶碗などお茶道具もまた古き良きモノ。薄器が遠目には無地の真塗棗に見えたのが、手元で見ると黒漆でみごとな露芝紋様が描かれていた。あれはすてきな棗だったな。


手づから料理し、育てた花を摘んでいけ、室礼も作り上げ、ご自分の目に叶った古き良きモノをつかってお茶事をする。本当の茶人の具体的な姿を見たような気がする。すごいです。単に100回以上茶事をした、というだけでなく、茶に関わる強い意志、数寄という心、そしてセンスが物をいう。完全に脱帽、もうひれ伏します。
(とてもめざそうなんて思いませんから。無理だから^_^;)



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● COMMENT ●

行ってこられたのですね。
私も以前伺い レトロな駅舎のある電車で まるで 映画を見ているようでした。
私の時はちょうど 藁灰が置かれていて 本当に美しかったです。

今回もきっと素晴らしかったと思います。
よかったですねえ。

ひいらぎ様

今回は高速バスでいったので、その駅舎はみることができませんでしたの。
藁灰の頃もおまねきいただきたいのですが、今年は秋までちょっとお茶はしんぼうです。
来年の名残の茶事をねらいます。(一体どんだけ先の話や、、、)

写真のようなお宅にお住いになって鮮やかにお茶事をこなし、それでいて古いものを静かに愛でる奥ゆかしい方、そんな素晴らしい方が現実にいらっしゃるなんて、いつかお会いしてみたいです。
週末の我が家の集まりとお茶会も無事に完了。日菓さんのお菓子は「紫陽花」の琥珀と「福かけ鳥」の薯蕷。十分な大きさでしたよ。ホワっと可愛い日菓さんですが、しっかりした考えと行動力を持った素敵な二人組でした。

そらいろつばめ様

茶事がお好きで、茶事のできる茶友はどんどんつながっていきたい、と考えておられると思うので、是非ご紹介したいです。(うちからよりお近くですよ(^o^) )
但馬コネクション、今回もご盛会なによりです。
そうですか、大きかったですかf(^ー^;
「福かけ鳥」、、、、なるほどね〜。いつか画像をまたみせてくださいね!


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