〜実は私も町家に住んでました・俵 越山が語る町家の魅力~ - 2012.12.04 Tue
いつもの通勤路、今年初めての降霜を見ました。

朝一はやはりさっぶいですね。
私が賛助会員であるところのNPO京町家・風の会さんの例会、時々よせてもらっていますが、今回はなんとあの俵越山先生がお越しとあっては是非行かねば。

俵越山先生、、、というよりも越前屋俵太さんのほうがなじみがありますよね。
彼が出る「探偵ナイトスクープ」はとても楽しみでした。
10年くらい前に芸能活動をやめて書道家になった、というのも有名な話。
書家の故・榊莫山先生にであって感銘をうけ、人生の軸足を変えたそうです。
その越山先生、実は京都生まれ、そして一時期京町家に住んでいた、しかも自分で改修して、というので今日のゲストに。

ひょんなことから知り合いになられた風の会理事かつ、酢屋・(株)千本銘木商会の銘木師、かつ京都和菓子の会主宰のわれらが典子サマ(中川典子さん)との漫才みたいな掛け合いです。
千本銘木さんは町家の改修にも携わっておられるので、最近改修した町家のbefore・afterの画像を提示していただきながらその説明を拝聴、それに越山先生がチャチャをいれる、といった感じ。
この現場にも越山先生は足をはこばれたそうです。
越山先生が改修された町家の映像も拝見しましたが、すごく住みやすそうだし、しかもお風呂なんか豪華な石風呂だし。
ところが改修費用を聞いて、え?と驚くくらいお安い。
なんでも石やら木材やら全部ご自分で吟味して調達、改修までやってしまったのですから中間マージンほぼゼロなんですね。
実は私、そのお家の中、入ったことあるんです。(もう越山先生が手放されたあとですが、ほぼ当時のまま)
キッチンもトイレバスも便利で快適、しかも町家の風情はしっかり残っている、そんな家でした。
町家というと冬場は寒いだろうなあ、土間は冷たいだろうなあ、という印象ですが改修次第ではいかようにも快適になるものなのですね。
(会ででたおやつのお火焚き饅頭)
ついで会場になったエステイト信さん(町家専門不動産だけあって町家にお住まい)の座敷床を例にとって床を構成する銘木や左官仕事についてのおはなしを聞く。
日本の木造伝統住宅建築(町家、民家など)にはたくさんのさまざまな智恵がつまっているとうことを再認識。
床柱は木が生えていたように根の方を下に据えないといけないのは、なにも縁起だけでなく逆にした逆柱(これをしらずに普請した大工はもう生涯大工はできないくらい良くないことなんだそうな)では床下の湿気がまったく吸収放出されない、という科学的理由もある、と言うお話しはおもしろかった。

さて、お話しのあとはお楽しみタイム。
この木の薄板はなんでしょう?
実は先の話にでてきた町家を改修したときにでてきた廃材を千本銘木で薄板に加工した物。
築100年の町家なのでこれは100年以上も前の木材(杉)なんです。
鼻を近づけてみると、ほのかに杉の香りがするのにはオドロキでした。
これに越山先生のプレゼントの筆!
この板へ町家への思いを文字にして書いてください、という課題。
これは頭をひねりますよ。

越山先生曰く、文字のじょうず下手でなく、この文字を書くまで考えることが意義なんだそうな。
自己と向き合うことになるから。

いろいろ苦しんだあげく、皆様それぞれいろんな文字を書きました。
(「安全」さんはその方面関係のお仕事( ̄∇ ̄*) )
そのあと、どういう気持ちをこめて書いたのか、それぞれの思いを発表。

私なんかお茶会帰りだったのでこんな字しか出てこなかった(汗)
私的にいちばんツボだったのはごいっしょだった夢風庵様のこれ。

そら、、、、??
現在町家をお探しの夢風庵様、「空き家」の「空」でした〜ヽ(*^^*)ノ
(あ、他にも意味はあったのですけれどね)
楽しくて有意義な会もおひらきになるとき、越山先生のお言葉。
京町家に入ると、それほど親しくない間柄では縁側で話をする。
だんだん親しくなってくるとミセの間にあげてもらえ、もっと親しくなると奥座敷まで入れてもらえる。
これは京都の人たちが編み出してきた生活、おつきあいの智恵。
中には縁側だけのつきあいで終わる人もいるだろうし、中には奥座敷まで深くつきあうことになる人もいるだろう。でもまずは縁側にあげてみなければ人としてのつきあいは始まらない。
僕は縁側を広くして生きていきたい。
印象的なお言葉です。
自分に置き換えてみると、いままでの人生、縁側を狭く生きていたかもしれない。
しかし、そこまで自分は寛容になりきれず、またおのれの小さいキャパ以上の無理はできない。
越山先生の生き方をうらやましいと思いつつ、やはり私はこのまま狭い縁側のお家で生きていきますわ。
分相応ですもの。ま、広げる努力はほんのちょっといたしますけど。

朝一はやはりさっぶいですね。
私が賛助会員であるところのNPO京町家・風の会さんの例会、時々よせてもらっていますが、今回はなんとあの俵越山先生がお越しとあっては是非行かねば。

俵越山先生、、、というよりも越前屋俵太さんのほうがなじみがありますよね。
彼が出る「探偵ナイトスクープ」はとても楽しみでした。
10年くらい前に芸能活動をやめて書道家になった、というのも有名な話。
書家の故・榊莫山先生にであって感銘をうけ、人生の軸足を変えたそうです。
その越山先生、実は京都生まれ、そして一時期京町家に住んでいた、しかも自分で改修して、というので今日のゲストに。

ひょんなことから知り合いになられた風の会理事かつ、酢屋・(株)千本銘木商会の銘木師、かつ京都和菓子の会主宰のわれらが典子サマ(中川典子さん)との漫才みたいな掛け合いです。
千本銘木さんは町家の改修にも携わっておられるので、最近改修した町家のbefore・afterの画像を提示していただきながらその説明を拝聴、それに越山先生がチャチャをいれる、といった感じ。
この現場にも越山先生は足をはこばれたそうです。
越山先生が改修された町家の映像も拝見しましたが、すごく住みやすそうだし、しかもお風呂なんか豪華な石風呂だし。
ところが改修費用を聞いて、え?と驚くくらいお安い。
なんでも石やら木材やら全部ご自分で吟味して調達、改修までやってしまったのですから中間マージンほぼゼロなんですね。
実は私、そのお家の中、入ったことあるんです。(もう越山先生が手放されたあとですが、ほぼ当時のまま)
キッチンもトイレバスも便利で快適、しかも町家の風情はしっかり残っている、そんな家でした。
町家というと冬場は寒いだろうなあ、土間は冷たいだろうなあ、という印象ですが改修次第ではいかようにも快適になるものなのですね。

ついで会場になったエステイト信さん(町家専門不動産だけあって町家にお住まい)の座敷床を例にとって床を構成する銘木や左官仕事についてのおはなしを聞く。
日本の木造伝統住宅建築(町家、民家など)にはたくさんのさまざまな智恵がつまっているとうことを再認識。
床柱は木が生えていたように根の方を下に据えないといけないのは、なにも縁起だけでなく逆にした逆柱(これをしらずに普請した大工はもう生涯大工はできないくらい良くないことなんだそうな)では床下の湿気がまったく吸収放出されない、という科学的理由もある、と言うお話しはおもしろかった。

さて、お話しのあとはお楽しみタイム。
この木の薄板はなんでしょう?
実は先の話にでてきた町家を改修したときにでてきた廃材を千本銘木で薄板に加工した物。
築100年の町家なのでこれは100年以上も前の木材(杉)なんです。
鼻を近づけてみると、ほのかに杉の香りがするのにはオドロキでした。
これに越山先生のプレゼントの筆!
この板へ町家への思いを文字にして書いてください、という課題。
これは頭をひねりますよ。

越山先生曰く、文字のじょうず下手でなく、この文字を書くまで考えることが意義なんだそうな。
自己と向き合うことになるから。

いろいろ苦しんだあげく、皆様それぞれいろんな文字を書きました。
(「安全」さんはその方面関係のお仕事( ̄∇ ̄*) )
そのあと、どういう気持ちをこめて書いたのか、それぞれの思いを発表。

私なんかお茶会帰りだったのでこんな字しか出てこなかった(汗)
私的にいちばんツボだったのはごいっしょだった夢風庵様のこれ。

そら、、、、??
現在町家をお探しの夢風庵様、「空き家」の「空」でした〜ヽ(*^^*)ノ
(あ、他にも意味はあったのですけれどね)
楽しくて有意義な会もおひらきになるとき、越山先生のお言葉。
京町家に入ると、それほど親しくない間柄では縁側で話をする。
だんだん親しくなってくるとミセの間にあげてもらえ、もっと親しくなると奥座敷まで入れてもらえる。
これは京都の人たちが編み出してきた生活、おつきあいの智恵。
中には縁側だけのつきあいで終わる人もいるだろうし、中には奥座敷まで深くつきあうことになる人もいるだろう。でもまずは縁側にあげてみなければ人としてのつきあいは始まらない。
僕は縁側を広くして生きていきたい。
印象的なお言葉です。
自分に置き換えてみると、いままでの人生、縁側を狭く生きていたかもしれない。
しかし、そこまで自分は寛容になりきれず、またおのれの小さいキャパ以上の無理はできない。
越山先生の生き方をうらやましいと思いつつ、やはり私はこのまま狭い縁側のお家で生きていきますわ。
分相応ですもの。ま、広げる努力はほんのちょっといたしますけど。
- 関連記事
-
- 花屋みたて〜籠とかき氷展
- 幻の?六条通り
- 〜実は私も町家に住んでました・俵 越山が語る町家の魅力~
● COMMENT ●
いつもながら
夢風庵様
いえいえ、決してぶりっこなどとは思っておりませんよ。それより、階段をひとりでさっさと降りてしまってすみませんでした。どうもおみ足の悪い方をとっさに慮ることができないところにダメな人柄がでてます。ゴメンチャイ。
俵太さんはあいかわらずで昔とちっともかわってなかったですね。懐かしかった!
俵太さんはあいかわらずで昔とちっともかわってなかったですね。懐かしかった!
縁側の広さ
先日、奈良レスパイトハウスの研修で、シスター・フランシス・ドミニカ(世界で初めて子供向けのホスピスを作った人)の講演を聴きました。
「人はどれだけ長く生きたかではなく、どれだけ深く生きたかが重要なのです。」との言葉が印象的でした。
広い縁側もいいですが、深い縁側ってのもいいかもしれないですね。
「人はどれだけ長く生きたかではなく、どれだけ深く生きたかが重要なのです。」との言葉が印象的でした。
広い縁側もいいですが、深い縁側ってのもいいかもしれないですね。
relax 様
奥座敷に誘える人とまずは知り合うためには、広い縁側が必要なのかもしれません。でもどの人がそうなのか、じっくり見極めるには時間がかかります。あまりに多くの人と知り合うと、私の場合見極めるための処理能力をオーバーしそうです。越山先生ならパワフルに処理判断できそうですが、、、
おぉきにでした。
お忙しい中、ありがとうございました。
お楽しみ(そういえば「楽」って書かはった方もいらっしゃいましたよね~)いただけたようで、よかったです。
書動家・越山先生は、なかなかに間口も奥もふかい方ですよね。
会の後、Nちゃんに「打ち合わせでは、5分しかしゃべらへん*って、言うてたやないですかぁ!」ってつっこんだはりましたが… (注)*事実です(笑)
お楽しみ(そういえば「楽」って書かはった方もいらっしゃいましたよね~)いただけたようで、よかったです。
書動家・越山先生は、なかなかに間口も奥もふかい方ですよね。
会の後、Nちゃんに「打ち合わせでは、5分しかしゃべらへん*って、言うてたやないですかぁ!」ってつっこんだはりましたが… (注)*事実です(笑)
あまね様
ご苦労様、とこちらこそおおきにでした。
そうだったんですか?どちらかというと典ちゃんの独演会みたいだったような、、、
でもとても楽しく、とても勉強になるおはなしをたくさん聞けました。俵太さん、かわってなくてうれしかったわ。
そうだったんですか?どちらかというと典ちゃんの独演会みたいだったような、、、

でもとても楽しく、とても勉強になるおはなしをたくさん聞けました。俵太さん、かわってなくてうれしかったわ。
トラックバック
http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/3-b11d4493
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
楽しいだけでなく、ためになるお話盛りだくさんの会でしたね。
木の話は深いわ・・・
お二人の掛け合いも面白かったし。
越山先生、懐かしくてついつい見とれてしまい(?)お写真1枚も撮ってなかった事に後で気付きました
ペットボトルのふたも開けていただき、お世話になりました
「ああん、固くてあけられない~」って、ぶりっこしたわけやないんですよ~